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2019.01.17

あそぶ

【試聴OK】穏やかでフレッシュな女性ボーカル作品10選

テーマに合わせた10曲を「iTunes」から選び、リリースしていくコーナー。
セレクターは、ビームス創造研究所 クリエイティブディレクターであり、ビームス レコーズ ディレクターの青野賢一氏。
今回のお題は女性ボーカル作品。かなりレンジ広めのお題なので、何かしらの制約を設けようと思い、ここ1〜2年内にかけての作品にフォーカスしました。また、有名どころは皆さんご存知でしょうから、そのあたりはあえて外しています。
ジャズ、フォーク、ネオ・ソウル、エクスペリメンタル、シンセポップとジャンルは様々ですが、どれもクオリティはバッチリ。通して聴いていただけるように、穏やかなトーンでまとめています。フレッシュな女性ボーカル作品、お楽しみください!
What’s Left? / Thandi Ntuli

タンディ・ントゥリは南アフリカの女性ピアニスト。こちらは最新アルバム『Exiled』に収録の、ボーカルが印象的なゆったりめのナンバーです。ロンドンともアメリカとも違う瑞々しいジャズを展開していて、アルバム全曲おすすめ。
 
Driving / Grouper

霧の中から立ち上ってくるようなピアノとボーカル。ポートランド出身のグルーパーの最新作は、幻想的な雰囲気に貫かれた静謐な内容で、派手さはありませんがしみじみと長く聴けそうな一枚です。たっぷりのリバーブが夢心地を味わわせてくれます。
 
A Cooling Sun / Jessica Risker

シカゴを拠点に活動するシンガー・ソングライターのジェシカ・リスカーのデビュー作。ギター、エレクトロニクス、ボーカルが一体となった、抜群のサイケデリック・フォークで全曲相当素晴らしいです。ふわふわとした浮遊感が心地よい。
 
Red Clay / Charlotte Dos Santos

Stones Throwのコンピレーション『Sophie’s SOS Tape』に楽曲が収録された、ノルウェー出身で現在はブルックリンで活動するボーカリスト、シャーロット・ドス・サントスのデビュー作からの一曲。ネオ・ソウル的エッセンスを上手く取り入れています。
 
Queens / Tawiah

シンガー・ソングライター、DJのタウィアは、ロンドンのオルタナティブ・ソウル・シーンの新星。ほとばしるブラックネスを湛えながら、凡百の内容にとどまっていないのは、どこかアヴァンギャルドなサウンド・アプローチのおかげ。クールです。
 
Suojaa uni meitä / Lau Nau

フィンランドのエクスペリメンタル・シーンを代表するシンガー・ソングライター、ラウ・ナウことラウラ・ナウッカリネン。初期フアナ・モリーナにも通じる世界観を持つ彼女の2017年のアルバムから、フリーキーなサックスとドリーミーなボーカルのこちらを。
 
Midnight / Ellen Doty

カナダのシンガー・ソングライター、エレン・ドーティのセカンド・アルバムから。ピアノ、ドラム、ボーカルという実にシンプルな編成から紡がれる楽曲はどれも温かみがあって、この季節にヘビーローテーション間違いなし。アルバムでぜひ。
 
The stars vs creatures / Colleen

浮遊感のあるアナログ・シンセのリフと可愛らしいボーカルが印象的なこの曲は、フランスの音楽家、コリーンの最新アルバムから。タイトルからしておとぎ話のようなイメージの、あるいは宇宙遊泳をしているかのような気分を味わえる曲です。
 
Had to Let Me Go / Nite Jewel

一貫してドープなシンセポップを手がけているLAのナイト・ジュエル。2009年のデビュー作のローファイ感は実に衝撃的だったのですが、2017年リリースのこちらはより整理された音で、歌の良さを引き立てています。DAM-FUNKも参加。
 
Short Court Style / Natalie Prass

2015年リリースのデビュー作もとてもいい内容でしたが、今年出たセカンドアルバムでさらに飛躍を遂げた、ナッシュビルを拠点に活動するシンガー・ソングライター、ナタリー・プラス。ポップなブルーアイド・ソウルは一度聴いたら病みつきです。
 
<プロフィール>

青野賢一
1968年東京生まれ。ビームス創造研究所 クリエイティブディレクター、ビームス レコーズ ディレクター。ファッション&カルチャー軍団ビームスにおける“知の巨人”。執筆やDJ、イベントディレクションなど多岐にわたる活動を展開中。



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