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2018.11.01

たべる

中野のカラオケバーで、ハロウィン仕様の看板娘にお菓子をあげた

看板娘という名の愉悦 Vol.38
好きな酒を置いている。食事がことごとく美味しい。雰囲気が良くて落ち着く。行きつけの飲み屋を決める理由はさまざま。しかし、なかには店で働く「看板娘」目当てに通い詰めるパターンもある。もともと、当連載は酒を通して人を探求するドキュメンタリー。店主のセンスも色濃く反映される「看板娘」は、探求対象としてピッタリかもしれない。
今年もハロウィンが終わった。積極的に参加したことはないが、たまたま入った店がハロウィン仕様だと多少はお祭り気分が味わえる。
中野駅北口の昭和新道。
渋谷が大騒ぎになった土日明けの10月29日。こちらの細い路地に浮かれた雰囲気はなく、腰が据わったいつもの飲み屋の風景が続く。
今回の舞台はこちら。
3ヶ月前にオープンしたばかりのカラオケバー、「座・Rocket」。「スタッフはほとんどが役者・歌い手」とある。飲み放題、歌い放題で90分3000円はかなり安いほうだろう。
中を覗くと看板娘の姿。
カウンター席に座ってメニューを見る。
なるほど、ショットでもいけるのか。
例によって、看板娘の好きなお酒を注文した。
「お待たせしました〜」
おっと、ハロウィン仕様だ。
黒霧島のソーダ割りもハロウィン仕様で。
「本当はコスプレとか苦手なんですけど、お店がハロウィンウィークなので」
Trick or Treatが6日間も続く。
こちら、古川結衣さん(22歳)。舞台をメインに活動する役者だ。
「高校1年の時に『南総里見八犬伝』の舞台を見て感動したんです。これをきっかけに、精肉店のバイト代を全部つぎ込んでいろんな舞台を見まくりました。卒業後は市村正親さんとかを輩出した舞台芸術学院に進学して、今に至ります」


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