オーシャンズとレジャー 37.5歳から始める大人の趣味入門 Vol.70
2018.09.12
LIFE STYLE

繊細すぎるメカの世界! レース用ドローンの機体がスゴかった

OCEANSとレジャー【ドローンレース編】 Vol.2
ドローンは写真や動画を撮るためだけにあらず。ドローンを使った本格的なレースが世界中で人気なのだとか! どんな醍醐味が? 自分でもできるの!? そのあたりの疑問を解決するシリーズ。第2回目となる今回は、FPVドローンの機体についてご紹介しよう。

OCEANSとレジャー【ドローンレース編】を最初から読む

今、世界中で注目されている新スポーツ、FPVドローンレース。最大時速160kmで宙を駆け、障害物を華麗にくぐり抜けていく姿は観戦者さえも圧倒する。そのFPVドローンの機体はさまざまなパーツによって構成されていて、それを組み上げるのもFPVドローンの醍醐味のひとつであるのだ。

これから始めてみようと考えるのであれば、パーツの基礎的な知識は必須。そこで前回に引き続き、日本初のFPVドローンレースプロチーム「RAIDEN RACING」に所属するSaqoosha(さくーしゃ)氏にご教示いただいた。

ビギナーにとって最大の難所。FPVドローンは自分で組み立てる

箱から出してすぐに飛ばせる空撮用ドローンに対して、FPVドローンレースの機体はパーツを集めて組み立てなければならない。しかし、プラモデルのように説明書がなく、組み立てるにはパーツに関する知識が必要だ。

機体の基本的な構成は、フレーム、プロペラ、モーター、フライトコントローラー、ESC(エレクトリック・スピード・コントローラー)、バッテリー、カメラ、VTX(ビデオ送信機)から成る。それら一式で、3万円から5万円ほどで揃うという。

「ネットで紹介されている組み立ての情報はほとんどが英語で、日本語で解説しているサイトは少ないです。なので、はじめから自分で組み立てたいなら練習場や大会に足を運んで経験者たちに直接教えてもらうのが一番早いですよ。みんなフランクなので気軽に教えてくれます」。

 

組み合わせるパーツの選び方も勝敗の鍵!

パーツひとつにしても多くのメーカーが販売していて、その性能は千差万別。スピード、操作性、耐久性など、どこに重点を置いたセッティングをするかでそれぞれの個性が表れる。
大会によってパーツのレギュレーションがあり、パーツ同士の相性によって発揮するパフォーマンスも変わるので、ハイスペックのパーツだけを使ってもいい記録を出せるとは限らない。

とはいえ、ビギナーにとっては記録よりもドローンを組み立てて空に飛ばすことが先決。まずはFPVドローンの代表的なパーツについてご説明しよう。

NEXT PAGE /


●フレーム
ベースとなるパーツを搭載するフレームは、重量や耐久性、サイズなどレースを左右する重要なパーツ。トップレーサーたちが使うフレームはカーボン素材が多数を占めるが、見た目の良さと壊れにくさからメタル素材を選ぶ人も。(写真はモーターやフライトコントローラーなどが組み込まれている状態)


●カメラ
FPVゴーグルに表示されるリアルタイムの映像を撮る、いわばドローンの目。暗所が得意だったり広域を写したり、とメーカーによって画質や画角が異なるのでレースのシチュエーションに応じて付け替えている。この日のSaqoosha氏は、140度を映し出すカメラを使用。


●プロペラ
装着するプロペラでスピードや操作性、バッテリーの燃費が変動する。こちらもトラックのレイアウトに合わせて付け替えているそうだ。幅が細いプロペラ(写真左)はバッテリーの持ちが良く、幅が太いプロペラ(写真右)はスピードが出る。


●フライトコントローラーとESC
FPVドローンをコントロールするために欠かせないのがこの2つ。フライトコントローラーとESC(エレクトリック・スピード・コントローラー)。前者はプロポーショナル・システム(略してプロポ)から受信した情報を制御する脳の役割で、後者はモーターの回転速度を調整するもの。写真の3つ連なった基盤のうち、真ん中がフライトコントローラーで、1番下がESC。ちなみに1番上はドローンを装飾するLEDの基盤。


●バッテリー
リチウムポリマーバッテリー(通称リポバッテリー)が主流で、2〜3分のレース時間に対応する容量のものを使用している。消耗してレースに使えなくなってしまったら、リポバッテリーに接続できる半田ごてがあるので整備用に流用するそうだ。

 

パーツは消耗品! クラッシュによる破損は日常茶飯事

レースでは障害物にぶつかったり、墜落してしまったりとクラッシュしてパーツが破損するのはよくあること。そんな非常時のためにレーサーたちは、予備のパーツやほぼ同じ構成の機体をいくつか持って来ているとのこと。したがって、大会の現場で修理できるように工具も持参している。

 

そして、練習場や大会会場へと赴き、先輩パイロットから知識と技術を指南してもらうことで仲間が増えていくのもドローンライフの楽しみ方なのだ。

どうやらそこには奥深いパーツとセッティングの世界が広がっている。その構成を考えるだけでも、童心をくすぐられる大人たちは少なくないはずだ。

澤田聖司=写真 小松翔伍=取材・文

# OCEANSとレジャー# ドローン# パーツ# レース
更に読み込む