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2018.08.12

あそぶ

どう遊び、どう過ごす? 正解なき「キャンプの一日」のモデルケース


O父CHANSとレジャー【キャンプ編】 Vol.8
親子で野外レジャーを楽しむなら、キャンプがいい。ゼロから一緒にテントを建て、メシを作り、焚き火の熱をゆったりと浴びる。子供はオヤジの技を盗み、自然との触れ合いを経験する。最終回では、山中さんの過ごすキャンプの一日を覗かせてもらった。
「O父CHANSとレジャー【キャンプ編】」をはじめから読む
澤田聖司=撮影
昼はやんちゃに、メシはワイワイ、夜はしっとりと。さまざまに表情を変えながら、過ごす時間のすべてを楽しめるキャンプ。ならば、実際にどう遊び、どう過ごすのが正解か? もちろん十人十色の過ごし方があって然るべきだが、モデルケースも見てみたい。アウトドアブランド、Coleman(コールマン)に務める山中隆司さんに、1泊2日キャンプの過ごし方をタイムスケジュールに沿って教えてもらった。
 

【PM1:00】
チェックインを済ませたら、一も二もなくリフレッシュ。テント設営もあくまで“遊び”

「ほとんどのキャンプ場では、チェックインはお昼の1時。いきなりテントを設営するのもいいですが、子供はここまでの移動で疲れているもの。まずは軽く遊びに出たり、おやつタイムを入れたりして、リフレッシュの時間を設けましょう」(山中さん、以下同)。
せっかくのキャンプ、出鼻をくじかれては台無しだ。より良い1日を過ごすために、移動の疲れはさっさと清算してしまおう。

「ひと通りリフレッシュしたら、いよいよテントやタープを設営します。このときのポイントは、親だけで設営しないこと。ただし、頭ごなしに教えるのではありません。ペグ打ちを任せたり、一緒にテントの向きを考えたり……一つひとつの作業が、キャンプの遊びの一部なんです」。
山中さんは、子供に自分用のペグ打ちハンマーを与えたり、「この風向きだと、テントはどの向きに立てたらいいと思う?」と子供に問いかけたりする。大事なのは、キャンプに主体的に参加すること。キャンプの楽しさも、成長のための気づきも、そこに詰まっている。
 

【PM3:00】
ときに活発に、ときにゆったりと。大自然を遊び尽くせ

サイトを作ったら、いよいよ遊びの時間のスタートだ。森や川でアクティビティを楽しんでもいいし、ハンモックを持ち込み、のんびりと揺られるのもいい。おすすめの遊び方はあるのだろうか?
「特別にプランを立てることはないですね。シャボン玉やボール、子供用のトレーニングバイクなど、遊び道具だけを持ち込みます。あとは子供自ら、遊び方を決めればいい。仮に道具を用意しなくても、目の前に自然さえあれば、子供は楽しみを見つけてしまうものですから」。


そんな山中さんが、唯一欠かさずに持ち込む“オモチャ”があるという。虫眼鏡と双眼鏡、天体望遠鏡の3点セットだ。
「レンズ越しに、自然の姿を覗くんです。意外なところに隠れている虫や、都会ではなかなか見られないような鳥。ときに子供は、学校の図鑑や教科書で知った生き物を見つけることもあります。得意げに言うんですよ。『この虫、知ってる!』って」。
それは、子の成長をしみじみ実感する瞬間だ。


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