海の街「熱海」 Vol.1
2018.07.25
LEISURE

都心から45分!昭和と現代のミックス・熱海で過ごす、 一人旅1日ガイド

海の街<熱海編>Vo.1
男には、家でも職場でもない、サードプレイスが必要だ。それは解放的で、発見があり、人との出会いのある場所であってほしい。その一候補として挙げたいのが、熱海である。地元民と観光客が交じり合い、街のダイナミズムを感じられる場所なのだ。今回は、大人のひとり旅案内。

家族から離れ、ひとりだけで黄昏る、たまにはそんな休日を過ごしたい。熱海はそんなモードに打ってつけの場所。新幹線に飛び乗り、東京からわずか48分で別世界へと到着した。

白い砂浜のビーチを山が取り囲む地、急な斜面に立ち並ぶ建物たち。熱海は、どこかモナコを彷彿とさせる。10年、20年ぶりの人ならば、久しぶりの熱海駅が近代的になったことに驚くはず。駅ビルの「ラスカ熱海」は活気にあふれている。

まずは、昔ながらの商店街を通り抜け、ビーチへと足を向けよう。

 

白い砂浜、青い海、南仏のリゾート地のような公園

海岸沿いをゆっくり散歩しながら「うーん……」と背伸び。石畳が敷かれた親水公園はコート・ダジュールをイメージしたもので、束の間のバカンスを盛り上げてくれる。

マリーナには、たくさんのラグジュアリーなクルーザーが係留されている。そういえば、若い頃に夢中になった芸能人の別荘はここ熱海の海が見渡せる場所にあるらしい。もしかすると、あのひと際大きなクルーザーは彼のものだろうか。

ヨーロッパのリゾート地のような雰囲気の公園に、気分が解放的になってくる。こんなときは普段は中々出来ないことに挑戦してみるのも悪くない。海が一望できるオープンデッキテラスを持つ「cafe&restaurant NAGISA」で足を止めた。

 

海を一望できるオープンデッキでシャンパンを

2階のオープンデッキに座ると、サンドイッチとフルーツをオーダー。飲み物は、ノンアルコールのシャンパンだ。普段は食べないケーキも追加する。オッサンがテラスでシャンパンとスイーツなんて……。こんなところを妻が見たらきっと笑うだろう。でも、男にだってひとりで甘いものを食べたい瞬間があるのだ。

サンドイッチは素朴だが丁寧に作られていて、底がカットされたマスカットやチェリーが皿に整然と並んでいる。洒落すぎず、しかしおざなりでもない。気分にぴったりのフードメニューだ。「NAGISA」は1947年に創業された老舗のカフェで、現在のオーナーの祖父の代から続いている。

cafe&restaurant NAGISA
住所:静岡県熱海市渚町10−5 2F
電話番号:0557-81-8001
営業:11:30〜21:00
www4.tokai.or.jp/nagisa/
NEXT PAGE /

ジャズ喫茶で「作為的ではないレトロ」を味わう

街を散策すると、「昔のイメージ通りの熱海」が顔をのぞかせた。東京では失われつつある昭和感。それは作為的ではないレトロというべきものだ。

狭い路地を進むと、どこからかジャズの音色が聞こえてきた。ジャズ喫茶「yushima」。音の正体はここらしい。重たい扉を開けたとたん、脳内はヨーロッパのリゾート地からアメリカ南部にワープする。割れんばかりの音量で降り注ぐのは、マイルス・デイヴィスのナンバーだ。

カウンターには、御婦人が小さな体を折り曲げるように座っている。スツールに腰かけ「失礼ですけれど、おいくつですか?」と尋ねると、「秘密よ」との答え。これは失礼しました。たしかな手つきでコーヒーをドリップし、コップに注いでくれる。

なんだかここだけ時が止まっているみたいだ。今度妻と一緒に青山のブルーノート東京に行ってみよう、そんな気持ちにさせられる。

ジャズ喫茶ゆしま
住所:静岡県熱海市中央町5-9
電話番号:0557-81-4704
営業:12:00〜19:00 日曜定休

 

休日こそコンディショニングでカラダメンテナンス

店の外に出ると、青かった海が夕日に染まりかけている。でも、まだ夕食には早い。そんなときにはカラダのメンテナンスを。仕事が忙しいのを言い訳に、自分の体のケアを怠っているなら、一度試しておきたい店がある。

「SOLICコンディショニングセンター」では、カラダを “グッドコンディション=いい状態”に整えてくれる。完全個室で行われるカウンセリングと施術、さらに日々の体のトレーニングの助言もしてもらい、体も心もすっきり。東京で消耗した体と心が喜んでいる。

SOLICコンディショニングセンター
住所:静岡県熱海市昭和町14-1
電話番号:0557-86-5277
営業:10:00〜20:00 火・日曜日定休
http://solic.biz/rfc/
撮影=小島マサヒロ

 

白木のカウンターの寿司屋で極上ネタを堪能

ヨーロッパの香りで始まった熱海の休日だけれど、最後はやっぱり磯の香りを体に詰め込んで東京に戻りたい。

贅沢な1日の最後を締めるのは、オープン間もないのに地元で注目を集める寿司屋「梅清」。白木のカウンター、無駄のない職人の包丁さばきが、極上の時間を予感させる。

握りの旨さは、僕の語彙では表せないほど。職人の技で増幅された、海の豊かな滋味が口いっぱいに広がる。大将こだわりの焼酎も絶品で、最後は本物ならではの卵焼きで締めた。

梅清
住所:静岡県熱海市渚町5-4
電話番号:050-5595-7065
営業:17:00〜22:00 不定休

男の贅沢ひとり旅。今度は妻と子供と一緒に来よう、そんな心の余裕が生まれる1日になるに違いない。

藤野ゆり(清談社)=取材・文

# 海の街# 熱海
更に読み込む