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2018.07.03

ライフ

定住はリスク、モノは最低限でいい。家族でノマド生活をした元公務員


連載「37.5歳の人生スナップ」
もうすぐ人生の折り返し地点、自分なりに踠いて生き抜いてきた。しかし、このままでいいのかと立ち止まりたくなることもある。この連載は、ユニークなライフスタイルを選んだ、男たちを描くルポルタージュ。鬱屈した思いを抱えているなら、彼らの生活・考えを覗いてみてほしい。生き方のヒントが見つかるはずだ。
「37.5歳の人生スナップ」を最初から読む


1日8時間働いて、家族とも9時間半過ごす

「遊牧民」を意味する「ノマド」は、オフィスにこだわらず、カフェやコワーキングスペースなど好きな場所で仕事をするワークスタイル。板羽宣人さん(44歳)は、そんなノマドワーカーの中でも、かなり特殊なタイプだ。
驚いたことに、自分ひとりだけではなく、妻と子供も一緒にノマドしていた。つまり「家族ノマド」だ。いったいどんな生活を送っていたのか?
「ハワイで家族ノマドをしていたときは、5時に起きて9時半ごろまで仕事。そのあと19時までは家族との時間で、22時半までまた仕事をし、23時に就寝という毎日でした。仕事をする時間と家族と過ごす時間にメリハリをつけ、遊ぶときは思いっきり遊んでいましたね」(板羽さん、以下同)。


労働時間は、多くの人と同じ1日8時間。それでいて家族と一緒の時間を1日9時間半も確保している。それもハワイで。まさに夢のような暮らしだ。
板羽さんはネットショップを運営している。パソコンとネット環境さえあればどこでも仕事ができるので、こうした暮らしが可能なのだろう。取材時もウラジオストクから帰国したばかりだった。
自由で気ままに生きている印象を受けるが、板羽さんは自身を「安定志向で慎重派」と分析する。20代のころは、まさか自分が現在のような生活を送るようになるとは夢にも思わなかったという。
なぜなら、以前の板羽さんは「堅実」の代名詞というべき公務員だったからだ。


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