左脳を刺激する! オッサンIT化計画 Vol.33
2018.06.28
LIFE STYLE

“任天堂育ち”は絶対ハマる! 大人のための「Nintendo Labo」入門

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“任天堂育ち”は絶対ハマる! 大人のための「Nintendo Labo」入門

「これぞ任天堂の真骨頂!」と、発売前から大きな話題を呼んだ「Nintendo Labo(ニンテンドー ラボ)」。品薄状態も解消されたNintendo Switchを最近購入した人には、特に気になる存在だろう。

工作、ゲーム、そしてプログラミング学習の3要素をあわせ持ち、大人と子供が一緒になって創り遊べる欲張りなパッケージだが、それだけに実態をつかみにくいのも事実。そこで、遅ればせながら入手した40代男子が、ガッツリと「Nintendo Labo」に向き合った感想をレポートしますよ。

少年時代のワクワク感が蘇る、任天堂ならではの斬新な“遊び”の形

’70~80年代生まれの40代男子にとっては、「ゲーム&ウオッチ」(1980年発売)の時代から常に斬新な遊びを与えてくれるメーカーとして、その名を聞くだけでワクワクしてしまう任天堂。とはいえ、遊びの多様化やスマホの普及……というよりも、自分が大人になってしまった結果、そうした“ワクワク感”から縁遠くなっていた人も多いだろう。

そんなクールな大人たちをも久々に興奮させたのが、今回の「Nintendo Labo」である。段ボール細工が本当に“遊べる”ピアノや釣り具になる様を紹介する紹介動画を観たときに感じた“ワクワク感”は、まさに少年時代に任天堂が与えてくれた感覚そのもの。子供と一緒に遊びたい、という親心よりも先に、自分の心の中に潜む“少年”が「買ってくれ!!」と叫んだのではないだろうか。

……などと言いつつも、あれやこれやで「バタバタしてた」という、実に大人らしい理由で買いそびれていた「Nintendo Labo」をついに入手。正確に言うと、今回購入したのは第1弾となる 「Nintendo Labo Toy-Con 01: Variety Kit」(6980円)である。

段ボール製のパーツを組み立てSwitch本体やコントローラー(ジョイコン)をセットすることで「リモコンカー」「つり」「ピアノ」など5種類の遊びが楽しめるようになっているほか、自分でプログラミングをして自由な遊びを創出することもできるというが……。まずはその基本を理解するため、レースを楽しむ「バイク」の制作に挑戦してみた。

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秀逸な組み立てガイドで、高難易度の工作も迷わずスイスイと進む!!

「バイク」の場合は、AからHまで計8枚の段ボール・シートを使用する(写真ではハトメやロープなどの付属品も並んでいるが「バイク」で利用するのは、輪ゴムのみ)。組み立てるパーツの数は、ざっと30以上はある感じだ。パッケージのガイドによれば、完成までの所要時間は、10歳児で90~150分程度という。

ハサミを使ったり糊で接着したりといった作業は不要なのだが、それだけに完成までの長時間にわたる工程が、結構しんどそう&面倒くさそうに思えてしまったのも正直なところ。しかし、そんな不安は制作開始とともに消え去ってしまうのだった。

その理由は、画面に表示される「動くマニュアル」の、感動的なまでのクオリティの高さにある。とにかく親切でわかりやすく、そして自然と先へと進みたくなる工夫がこらされているのだ。

例えば、どのパーツを切り出せば良いのか、どのように折り畳み組み合わせていくのかなど、ステップごとに細かく指示をしてくれるのだが、その文章も簡潔で面倒な印象を与えないところが、実に気持ちいい。気持ちいいといえば、段ボールのシートから、驚くほどきれいにパーツが切り出せるようになっていたのにも驚き。これなら、小さな子供に任せても失敗が少ないに違いない。

パーツの折り曲げや組み合わせの指示画面では、パーツをさまざまな角度から確認できるよう、画面の拡大縮小や回転なども可能になっている。とはいえ、実際にはそうした操作をしたくなる場面は、ほとんどなかった。何故なら、難しそうな箇所や勘違いしそうな箇所については、まるで先回りするかのように、あらかじめ画面の動きや解説テキストでフォローしてくれるから。

このあたりは、ファミコン登場以前から“遊び”と真面目に向き合ってきた任天堂の面目躍如といったところ。文章ひとつとっても、決して幼稚になりすぎず、かといってやる気を損なうもとになる突き放したような表現を極力避けているんですよね。「折り目をギュッとつけていこう!」というように、擬音を上手に使って組み立てのコツや加減を伝えているのも素晴らしい。

組み立てたパーツを合体させたり、輪ゴムのような補助パーツを追加したりしながら、着々と、そして真っ直ぐと完成に向かっていく。一応、大きな工程ごとに休憩をうながしてくれるのだが、一度作り始めると、やはり最後まで一気に終わらせてしまいたいのが人情というもの。親子で一緒に遊ぶ際には、お子さんの集中力も考慮しつつ、適度に休憩を挟んであげたほうが良いかもしれないですな。

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完成した「バイク」は予想以上にリアル。しくみが「わかる」機能もうれしい

そして、ガイドの予告通り、だいたい90分くらいで「バイク」の“本体”が完成。これにSwitch本体やジョイコンを装着すれば準備完了だ。

パーツの設計がしっかりしているから、といえばそれまでなのだが、緩すぎずキツすぎず、Switch本体やジョイコンがピッタリとおさまるのにも地味に感動。いやぁ、ホントよくできてるんですわ。

Switch本体やジョイコンをセットした「バイク」の“完成品”がこちら。

思っていたよりもサイズは大きめで、大人の膝に乗せるとポケバイくらいの感覚といったところか。子供だったら、いわゆる「まるで本物!」な実感が得られるのかもしれない。ここら辺も、よく考えて設計されてるんだろうなぁ。

組み立てているときには、夢中すぎて気が付かなかったのだが、あらためて見るとエンジンの始動スイッチやブレーキも完備。膝に乗せてハンドルを握った感覚も、意外とリアルだ。

実際の操縦感覚も、体を傾けながら左右に曲がる挙動の再現を含めて、かなりリアル。こんなに多彩で微妙な動きを、段ボール工作からSwitch本体やジョイコンへ、どのように伝えているのだろう?? と疑問に備え、ちゃんとそのしくみを丁寧に解説してくれる「わかる」というコーナーも用意されているのだった。

ただ「作ってみた→遊んで楽しかった」で、終わらないようになっているのは、知育の面でも重要な魅力。もちろん大人にとっても、仕組みが理解できるのはうれしいし、その上であらためて「そんな仕組みを、段ボールで実現しちゃうなんて任天堂マジ半端ないって!!」と感動できるので、各キットの完成後は、ぜひ「わかる」もチェックしてほしい。

こんな感じで、話題の「Nintendo Labo」を体験してみたわけだが。パッケージにも記載されているが、ひとりで遊ぶなら10歳以上(親子で遊ぶなら6歳以上)という対象年齢からもわかるように、その難易度は大人にとっても、まぁまぁなレベル。感覚的には、簡単なプラモデルを完成させるくらいの大変さがあった。

それだけに、完成時の充実感はかなりなもの。なにしろ、自分でつくった段ボール工作で、リアルなゲームができるのである。正直、子供と一緒に遊ぶ前に、まずは自分だけで愉しんでみたくなるのは間違いなし。あらかじめ「Nintendo Labo」のサイトで別売りされている段ボールのパーツセットを、自分用に購入しておくのも良いかもしれない。

こうした、難易度の高い工作でも楽しくサクサクと完成できるのは、ひとえに「動くマニュアル」のお陰であることは、文中でも再三にわたり触れたとおり。極論すれば、この「動くマニュアル」こそ「Nintendo Labo」のキモなのである。

しかしその一方で、「動くマニュアル」がなければ……というか、その指示をひとつでも見逃したら完成しないかも?? という妙な緊張感をおぼえてしまったのは、なんでもかんでも、まずはマニュアルを読まず、いきなり触りだしてしまう(そして途方に暮れがちな)筆者の性格が問題なのか……。

ヘンな話だが、小さいうちから「やっぱマニュアルって大事!!」というリテラシー教育(?)に役立つという点でも、この「Nintendo Labo」を強くオススメしたい、と思った次第なのであった。

文=石井敏治郎

# オッサンIT化計画# ガジェット# ニンテンドーラボ# 任天堂# 遊び
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