オーシャンズとレジャー 37.5歳から始める大人の趣味入門 Vol.57
2018.06.03
LIFE STYLE

目指せ親子セッション! 家族の想い出を奏でる“ウクレレ入門”

O父CHANSとレジャー【ウクレレ編】 Vol.2
弾けば、一瞬で南国の雰囲気に。ソファに置いておくだけでも十分絵になる。そんな魅惑の楽器・ウクレレを親子で趣味にしてみるのって、きっと楽しい。でも、どんなふうに楽しめば? 親子でのウクレレ入門のポイントを教えてもらった。

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一筋縄じゃいかないけれど、ホッとひと息つきながら楽しめる。親子で始めるなら、そんな趣味がいい。打ってつけなのがウクレレだ。ハワイアンにルーツを持つ弦楽器は、気張らず、マイペースに楽しむことを醍醐味とする。

だが、いざ親子でデビューしようと思っても、何から手をつけるべきかサッパリ……。そこで、全国で子供向けのウクレレワークショップを開催したり、スクール運営もしているシンガーソングライター・Lina Lina(リナリナ)さんに、親子ウクレレの楽しみ方を教えてもらった。

目標は親子でのセッション。ふたりの“デビュー曲”を決める

「まずは『親子でこれを弾きたい!』という曲を選びます。最初の目標は、それを親子でセッションすることからはじめましょう」(Lina Linaさん、以下同)。

いわば、親子の“デビュー曲”を決めるということだ。ハワイアンなイメージのあるウクレレだが、演奏できる曲は多岐にわたる。童謡からヒットソング、ジャズまで、豊富なアレンジラインナップを揃えているのだ。

「おすすめは『ハッピーバースデー』。せっかくだから家族の想い出にしたいじゃないですか。家族の誕生日に演奏することをゴールにしてみましょう」。

ろうそくの灯りに照らされて、父子で弾き語るハッピーバースデー。贈られた家族は確かに、このうえない幸せを感じるはず。誕生日に限らず、誰かを喜ばせる日の演奏を目標にしたい。

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最初に身につけるのは、コード伴奏での「弾き語り」

さて、曲を決めたらいよいよウクレレの弾き方を身につける。本番はここから。

「いろんなスタイルのあるウクレレですが、最初に挑戦したいのはコードを伴奏しながら歌う『弾き語り』。バック音だけをジャカジャカと鳴らして、メインメロディは自ら歌うスタイルですね。メロディを演奏する『ソロ弾き』に憧れる人も多いけど、初心者には難度も高いです」。

コードとは、ピアノでいう和音のこと。同時に鳴らした複数の音を、ひとつの音として捉える。複数の弦を押さえながら弾くことになるため、どのコードならどの指を押さえるか、そのルールも学ばないといけない。初心者の場合、C、F、G7のコードからマスターするのが一般的だ。


だが、コード名はアルファベットと数字の組み合わせ。子供に覚えられるのだろうか?

「ウクレレのフィンガーボードに色つきのシールを貼るといいですよ。『このコードは赤色を押さえる』みたいな要領なら覚えやすくないですか? 私のスクールの生徒さんにも実践してもらってるワザです」。

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エンジョイすることが、最優先。Lina Linaさん流・上達術

実際にLina Linaさんの教室に通う、神田さんに親子セッションを披露してもらった。

コードを覚えたら、あとは練習あるのみだ。Lina Linaさん流の上達のコツは2つ。

「ひとつは歌いながら演奏すること。歌いながら、弾く。弾きながら、歌う。不思議なもので、片方に専念するより同時にやるほうが身につきます」。

この“裏技”によって、Lina Linaさんの生徒も曲を体に覚えさせていくとか。では、もうひとつのコツは?

「難しくて弾けない箇所は飛ばしてください。まずは曲を弾き切って、全体像をつかむこと。それによって苦手な傾向も見えてきます」。

披露していただいた神田さん親子も、つまづいてもどんどん先に進む。いつも練習ではこんな感じなのだそう。

「演奏につまずくと、『ここがダメだから次に進めない!』となりがち。でも、一曲の楽譜の中には簡単なところも難しいところもあるものなんですよ。そこで立ち止まっちゃうと、その先は簡単なのに進めなくて楽しくなくなってしまう。ひとまずは先に進んで、弾けるところを楽しく弾く。苦手なところはあとから練習しましょう」。

最優先事項はエンジョイすること。できない苦しさではなく、できる楽しさを味わう。それがLina Linaさん流のウクレレ哲学であり、上達のコツでもあるのだ。

ウクレレは、急かさない。マイペースにのんびり身につければ、それでいい。

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気づいたら上達している。そのくらいが、ちょうどいい

最後に、親子ウクレレをやるうえで、子供ならではの注意点も聞いてみた。

「子供は皮膚が厚くないので、大人より指を痛めやすい。練習中は適度に休憩をとりましょう。子供は歌、パパはコード演奏というふうに、一時的に役割分担するのもおすすめです」。

なるほど、親として目を光らせたいポイントだ。では、ほかに父らしく振る舞うべきシーンはあるのだろうか? ……そう聞くと、Lina Linaさんは「そんなに気張らなくて大丈夫」と笑った。

「親子がよーいドンでウクレレを始めたら、だいたい子供のほうが上達は早いです。だから、親は逆にリードされる立場になるんじゃないですか(笑)。親子で同じ目線に立てるのも、ウクレレのいいところですよ」。

親も子も関係ない。「父だから」と背伸びしてリードするのではなく、ともに上達を目指していく。

「競い合うよりは、褒め合いましょう。親子で『今の演奏どうだった?』『すごく上手だった』って和気あいあいとやり取りする。褒められるから楽しいし、楽しいから上達する。そんなウクレレ親子、素敵じゃないですか?」。

親子でのセッションがサマになったら、いよいよお披露目。一緒に弾き語りするもよし、歌とコードを役割分担するもよし。お好みのスタイルで、オンステージを楽しもう。

楽器を始めるとなると、技術の習得ばかりに意識を奪われがち。それもひとつの楽しみ方だが、ウクレレなら肩の力を抜いていい。親子の時間を過ごしながら、気づいたら上達している。そのくらいが、ウクレレにはちょうどいいのかもしれない。


佐藤宇紘=取材・文
小島マサヒロ=撮影

# ウクレレ# オーシャンズとレジャー# ハワイアン# 親子
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