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2018.05.16

かぞく

愛する我が子、唯一の“課題”。幼少期の子育てコストの平均は?


【特集】オレが楽しいと、家族も楽しい!ーO父CHANS特別篇ー
自分と家族、双方が楽しむためのヒントを提供する本特集。今回は、そんな父親になるための予備知識をご紹介。愛する子供と笑って楽しんで暮らすためには“先立つモノ”も必要なわけで……。新米オトーチャン必見の子育て費用についてご紹介しよう。

「我が子は目に入れても痛くない」なんていうものの、子育てにかかる費用は家計を圧迫するのもまた事実。噂で聞くには、成人になるまでに2000万円とも3000万円ともいわれるが、平均でどれくらいかかるのか?
これから父親になる新米オトーチャンのために、さまざまなデータを調査! 心と体の成長が著しく、真っ先に考えるべき、子供が生まれてから小学生になるまでの6年間の費用についてまとめてみた。
 

子供が生まれる前から費用は発生している!

早速0歳からスタートしたいところだが、その前から費用は発生している。そう、妊娠・出産があるからだ。厚生労働省が平成26年7月に発表した「出産育児一時金の見直しについて」によれば、全国の出産費用は平均48万6376円(平成24年度)。それ以外にも、検査によっても異なるが産婦人科への定期的な妊婦健診に1回5000円〜1万円程度はかかるという。つまり、子供が誕生する前から50万円を超えるお金が必要なわけだ。
申請手続をすれば、「出産育児一時金」として健康保険から42万円(平成27年1月1日以降の出産は40万4000円)が支給されるが、それでも総額で10〜15万円はかかると考えたほうがよいだろう。
 

子供ひとりを6歳まで育てるには、平均700万円以上

では、待望のベビーが誕生してからは? 内閣府が平成22年3月に発表した「インターネットによる子育て費用に関する調査」による、ひとり当たりの年間子育て平均費用は以下のとおり。
厚生労働省「インターネットによる子育て費用に関する調査」より一部引用・改変
0歳児の「衣類・服飾雑貨費」と「お祝い行事関係費」が高いのは、ベビー用品を一式揃えたり、お宮参りや出産祝いのお返しが必要なためだ。また、「生活用品費」は、おむつやミルクなどの消費減少とともに下がっていく。「学校外活動費(習い事)」は、4歳頃から徐々に増えていく傾向に。幼稚園受験や小学校受験を考えている場合は、さらに費用がかさむ。
こうした費用を単純に0歳児から6歳児まで合計すると……736万4460円。 改めて補足すると、これはあくまで“平均”。ファッション好きなオトーチャンなら、こだわりの逸品を身につけてほしかったり、いろんな場所に連れて行ったりもしたくなる。
なお、この中でも大きな支出になるのが「保育費」だ。3歳で年間約26万円、4歳以降は年間で30万円を超える。もちろんこの金額は、通わせる幼稚園が公立か私立か、または認可か認可外かなどで大きく変化する。文部科学省が平成29年12月に発表した「子供の学習費調査」によれば、公立幼稚園で約12万円、私立幼稚園で約31万円の費用が年間でかかるという。
ただ、2015年4月から施行された「子供・子育て支援新制度」では、認定区分や保護者の所得に応じて保育料が決定する。また兄弟で使用する場合、第2子は半額、第3子は無料に。さらに年収約360万円未満相当の世帯は、軽減措置が拡充されることもお忘れなく。
その一方で私立の幼稚園や認可外の保育園は、月に5万〜20万円ものお金が必要になるほか、入園料や制服代、スクールバス代などが発生することも。とはいえ、ユニークな教育方針を打ち出しているところも少なくないので、ここは家庭の教育方針と照らし合わせて考えたいところだ。
 

助成金を有効活用して、子育てにかかる費用を圧縮

こうズラズラ挙げてしまうと、若干及び腰になるけれど、子育てをサポートしてくれる強い味方「助成金」の存在を忘れてはいけない。
前述の「出産育児一時金」以外にも、乳幼児が病院にかかったときの治療費を補助・無料化してくれる「乳幼児医療費助成金」や、月々一定の額を支給してくれる「児童手当」などがある。特に児童手当は、0歳~3歳未満まで一律1万5000円、3歳~小学校修了前まで1万円(第3子以降は1万5000円)が支給されるため、小学校に入学するまでの6年間で最大108万円が受け取れる計算になる。

また、自治体ごとに各種助成金を設置しているところも。たとえば、神奈川県・横浜市では支給認定決定通知書の負担区分に応じて最大5万円の月極保険料の軽減がある。また、東京都でも入園料の補助などを行なっている区も多い。こうした助成金制度は、各地域で条件や支給額が異なるので、あらかじめ調べておくとよいだろう。
こうしてデータを見てみると、確かに子育てはお金がかかる。でも、助成金を駆使して費用をうまく補えば、それなりになんとかやっていけるもの。それに、我が子が成長していく姿はやっぱりプライスレス! 楽しむ気持ちを忘れない。それが長い子育てを続けるうえでいちばん必要なことなのだ。
 
村上広大(EditReal)=取材・文
[参考データ]
厚生労働省「出産育児一時金の見直しについて」
文部科学省「インターネットによる子育て費用に関する調査」
文部科学省「平成28年度 子供の学習費調査の結果について」
内閣府「子供・子育て支援新制度なるほどBOOK平成28年4月改訂版」


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