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2021.07.25

あそぶ

アウトドアの楽しさを追求する「チャムス」。その人気の秘密、知ってますか?

チャムス
「Camp Gear Note」とは……
梅雨明けが発表され、そろそろ夏休みのことを考え始めた方も多いはず。今年はフジロックをはじめ、いくつかの野外フェスが再開されるという音楽ファンには嬉しいニュースが届いている。
読者の中には、フェス経由でアウトドアに興味を持ち始めた方も少なくないだろう。なかでも、フェス好きにとって外せないアウトドアブランドといえば、やはり「チャムス」。
カラフルなウェアやキャンプギアを展開し、今やすっかりお馴染みの存在だが、元々は川下りのガイドがスタートしたアウトドアアクセサリーブランドだって知ってました?

野外音楽フェスとともに認知度が拡大

チャムス
激しい川下りでもサングラスを落としたくない。そんな「必要」からチャムスはスタートした。
ブランド設立は1983年まで遡る。アメリカのユタ州でリバーガイドをしていた創業者が、サングラスを落とさないためのメガネストラップ「オリジナルリテイナー」を作ったことが発端となり、チャムスはスタートを切った。
日本でその名を耳にするようになったのは、’80年代後半のこと。
当初はセレクトショップなどで、名作「ハリケーントップ」をはじめとするスウェットウェアを中心に展開する「アメカジのブランド」として、知る人ぞ知る存在だった。
チャムス
チャムスの製品化第1号「オリジナルリテイナー」。現在は、全19ものパターンを展開している。
’90年代半ば頃になると、キャンプブームの到来とともにフジロックをはじめとする野外音楽フェスが各地で産声を上げ始めた。
ご存知のとおり、これらのフェスはテント泊を伴うスタイルが多く、結果、音楽市場とアウトドア市場が融合し、マーケットはみるみる大きくなっていく。
当時、アウトドアブランドの作るウェアは、テクニカルなデザインが多く、現在のように街でも併用できるものは少なかった。
その中で、チャムスはカジュアルではあるものの、質実剛健なアウトドアテイストも併せ持つ絶妙な塩梅のブランドとして、市民権を得ていった。
フェス会場では、つば広のハットにグラミチの短パン、そこにカラフルなハリケーントップという、間違いない組み合わせをよく目にしたものだ。
チャムス
名作「ハリケーントップ」。カラー展開も豊富な超ロングセラーモデル。
ブランドとしての大きな転機は、日本の代理店であった「ランドウェル」がアメリカから輸入しているリテイナーを携帯ストラップ(懐かしい!)に作り替えて販売をスタートしたこと。
アメリカらしいポップなカラーリング+コットン素材なので非常に持ちやすく、ほかに洒落た携帯ストラップがなかった市場で爆発的にヒットした。
続いて、ランドウェルは1998年にバックパックと帽子のライセンス生産契約をアメリカ本社と結び、日本独自展開のバックパックをスタート。
2004年にはウェアについても契約を結んで商標権を取得し、実質日本のランドウェルがすべてのチャムス製品を手掛けるようになっていった。


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