Running Up-date Vol.77
2021.07.03
LEISURE

「ランニングのファッションは普段着の延長が正解」40代、等身大ランナーの見解

軍記ひろし
「Running Up-Date」とは……

フットサルFリーグのオフィシャルカメラマンをはじめ、カタログ・広告写真などの撮影で活躍する軍記ひろしさん。前編でお伝えしたとおり、ここ数年はすっかりランニングにハマっているという。

長身の体躯を活かした力強いストライドのスピードランナーで、ガチの競技者とはひと味違ったカジュアルなコーディネイトがニクイほどよく似合う。

普段履きも兼ねるならボリューム感のある厚底系で

「レースではなるべく機能的なものを着用しますが、街ランのときは普段着の延長で走っています。

シューズに関しても同じで、そもそもランニングシューズを普段から履いているんですよ。ふとした空き時間や気が向いたとき、いつでも走れるように」。

軍記ひろし
トップスはコットンTに自分の手でランニングチームのロゴをプリントしたもの。ショーツはスボルメ。ヘッドバンドはコンプレスポーツで、ソックスはロトト。シューズはブルックス。

普段履き目線で選んだシューズのひとつがブルックスのハイペリオンエリート2だ。

ブルックスは、軍記さんのような大柄のランナーが多いアメリカ本国ではトップクラスの人気を誇るシューズブランド。なかでもこのモデルは、カーボンプレートを内蔵したトップモデルに相当する。

ミッドソールには液体窒素ガスを混ぜることで臨界発泡させ、中身に微細な気泡を封じ込めたDNALOFTというクッショニング材を使用。軽くてマシュマロのようによく弾む。

「スピードランナー向けのモデルとされていますが、特に気にせず普段のジョグもこれで走っています。ハイテクですが、選ぶ目線としてはデザインも重視。

厚底ならではのボリューム感があるので、普段履きするにしても違和感なく合わせやすいんです。また、カーボンプレートの味付けも自分好み。

プレートの恩恵は受けたいけれど、踏み込んだ以上にガンガン走らされてしまうタイプは苦手。これはそのあたりの塩梅がいいんです」。

軍記ひろし

レースではやはり、ナイキのカーボンプレート入り厚底モデルを愛用しているそう。そこにはもうひとつ、等身大のこだわりがある。

「その日一緒に走る集団の中で、自分がいちばん走力的に劣っていると感じたら、なるべくハイスペックな靴を履くようにしているんです(笑)。レースでも、スピードトレーニングをするにしても、そのほうが気分的に頑張れますから」。

ロトト社のソックスは山用のハイキングモデル。トレイルランをするようになったことで、ウール混紡ソックスの機能性の高さに気が付いた。

「薄手のランニングソックスだと自分にはペラペラすぎて、靴ズレしてしまうことがあるんです。その点ウール素材なら蒸れにくいし、クッション性もある。普段、街で着用するにしても圧倒的にこっちのほうが適していると思います」。

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ついに見つけた至高のヘッドバンド

今日着ていたのは普通のコットンT。スピードトレーニングをするわけでもなく、いつものコースで走るのであれば、綿素材でも別にいいじゃん、というスタンスだ。

その分、色柄やシルエットの選択肢を広げられるのがいい。とはいえランニング気分は上げたいので、参加しているランニングチームのロゴをプリントしている。

軍記ひろし
ショーツはフットボールカルチャー根差したブランド、スボルメの「レオパードショーツ」1万3200円/スボルメ 03-6859-0270

ショーツは自身が撮影などで関わっているブランド、スボルメのトレーニングウェア。ランニング用のアイテムもリリースしているが、これはそのランニング向けラインのモデルではなく、ピッチサイドから海、山、川での着用を想定した、マルチアクティビティモデルになる。

「速乾性が高く動きやすい生地だし、素材さえ適していればデザインが好みなものでいいじゃないですか。気分よく走れるのであればそれに越したことはありません」。

ちなみに、参加しているヌメラルズ ラン チームでは速乾素材のオリジナルトップスも作っており、そのウェアで走ることも。

軍記ひろし

トレードマークになっている長髪はヘッドバンドでまとめている。いくつか試してみて、欧州のトレイルランナーに人気のコンプレスポーツに行きついた。

「包帯みたいな素材感で、適度な通気性と程良い着圧が快適。ところどころ孔が開けられているので、その分伸縮性があって汗がこもりません。

普通のヘアバンドだと走っている途中にスポッと抜けてしまったりしますが、コンプレスポーツに変えてからはその悩みから解消されました」。

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睡眠の質を教えてくれる、名トレーナーなランニングウォッチ

40歳を超えて、疲れの抜け具合が以前とは違うことを実感している軍記さん。日々のコンディショニングにも意識が向くようになったという。

軍記ひろし

ランニングウォッチはガーミンの新しいハイエンドモデル、エンデューロを使用中。いずれは挑戦したいウルトラトレイルでも使える機能と動作時間を見込んでのものだが、日常的に着用しているとまた別のメリットがある。

「健康管理に使えるいろいろなデータが取れるんです。つけているだけで心拍数を計測してくれるので、睡眠の質がモニタリングできますし、今話題の血中酸素濃度も測定できます。

だからランニングはもちろんですが、普段の生活習慣を見直すうえで参考になります。飲みすぎた翌日は睡眠の質が良くないと評価されますし、長く寝たのに回復具合がイマイチという日もわかります。

で、それが確かにランニングのパフォーマンスにも影響しているんですよ。反対に短時間でも質の良い睡眠であれば、今日は多少無理してもいい日だな、という判断材料になります」。

軍記ひろし

もうひとつの隠し玉が電動のマッサージガン。セルフで筋膜リリースができるアイテムとして、ここ2、3年で一気に広まった器具で、軍記さんが愛用するハイパーボルトはその第一人者的メーカーだ。

「使うのは走った翌日や、凝ってるなと感じるとき。結論、効果てきめんです。かれこれ2年くらいケガに悩まされていて、整体や鍼などいろいろと通ったのですが、解決しなかったんですよね。それがもう、マッサージガンひとつで解消されて。高かっただけの価値はありました」。

軍記ひろし
使用方法は気になる部分に当てるだけ。

陸上競技出身でもない、30代後半デビューのランナーだからこそのギア選び。

メジャーなランニングブランドに身を包むのが気恥ずかしければ、その周辺のアスレチックなアイテムにまで射程を広げてみよう。しっくりくるテイストのものが、きっと見つかるはずだ。

軍記ひろし

RUNNER’S FILE 38
氏名:軍記ひろし 
年齢:42歳(1978年生まれ)
仕事:フォトグラファー
走る頻度:月間走行距離200~250km
記録:3時間52分43秒(2019年、かすみがうらマラソン)

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「Running Up-Date」
ランニングブームもひと昔まえ。体づくりのためと漫然と続けているランニングをアップデートすべく、ワンランク上のスタイルを持つ “人”と“モノ”をご紹介。街ランからロードレース、トレイルランまで、走ることは日常でできる冒険だ。 上に戻る

礒村真介(100miler)=取材・文 小澤達也=写真

# Running Up-Date# ランニング# 軍記ひろし
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