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2021.06.20

あそぶ

コスパ最強「キャプテンスタッグ」が、アウトドア界のメガブランドになるまで

キャプテンスタッグ
「Camp Gear Note」とは……
現代社会において、買い物の選択肢が多いことは喜ばしいことではある。が、これだけ多いと逆に何を選べば良いのか悩んでしまうことも事実。
そんなときのために、「これなら間違いない」という定番の選択肢を誰しもが持っているはずだ。
インスタントラーメンでいえばカップヌードル。スニーカーだったらコンバース。サーフボードはドナルド・タカヤマ。ロイホで迷ったらコスモドリアが鉄板……etc.。
キャンプ用品にも、「外さない鉄板ブランド」がいくつか存在する。なかでも、高い品質と手頃な価格を両立させた抜群のコスパを誇る選択肢が「キャプテンスタッグ」だ。

「アメリカで見たBBQを日本でも再現したい」

キャプテンスタッグ
パール金属株式会社は、家庭用品部門「パールライフ」、アウトドア部門「キャプテンスタッグ」で構成されている。
キャプテンスタッグは、金物の町・新潟県三条市を拠点とする家庭用品メーカー、パール金属株式会社のアウトドア部門として1976年に誕生した。
母体であるパール金属は、アルミ製の共柄お玉が一般的だった時代に、ステンレス製のお玉に樹脂製のハンドルを付け、さらにバラの絵を施した「マダムハイライト」シリーズを展開して名を馳せた会社。
現在は調理器具から収納用品にいたるまで、家の中にあるものは何でも揃うほど、幅広い製品を手掛けている。
キャプテンスタッグ
シェラカップやテーブルなど、会社の土地柄、金属加工を得意としている。
キャプテンスタッグ設立のきっかけは、社長の高波文雄氏がアメリカの市場調査に赴いた1975年のこと。大型グリルを使って、公園でBBQを楽しむ家族を見て衝撃を受けたことに端を発する。
「日本でも、このBBQを再現したい」。
当時の日本にBBQ文化はまだなく、アウトドアで食事をするのは花見くらいだった時代。
もちろん、BBQ用の網など存在しない。最初は玄関用の金属マットを網代わりにして、河川敷でレンガを囲炉裏型に組んで肉を焼いていたらしい。
キャプテンスタッグ
1976年に発売した『ジャンボバーベキューコンロA型』。これが製品第1号。
以降はBBQコンロの開発に明け暮れる日々。日本ならではの需要に合わせ、コンパクトに収納、携行できるようにするなど、アイディアを盛り込みながら試行錯誤を続けた。
そして、’76年ついに『ジャンボバーベキューコンロA型』を発売。記念すべき、キャプテンスタッグ製品第一号の誕生である。
キャプテンスタッグ
下が現在のロゴ。上ふたつは旧ロゴ。設立当初はロゴに牡鹿は使われていなかった。
ちなみに、この発売を機にスタートしたブランド名には、牡鹿(スタッグ)が冠されている。
群の統率を図り、安全な場所へと導く大切な役割を果たす牡鹿のキャプテン。そこには「大自然の中で頼りになるリーダーになりたい」という想いが込められているそうだ。


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