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2021.11.13

あそぶ

独自の魅力を持つスノーボードメーカー「ゲンテンスティック」ができるまで

プロスノーボーダーであり、スノーボードメーカー「ゲンテンスティック」のシェイパーでもある玉井太朗。
作り手のマインドを持った滑り手は、どんな視点で道具を捉えているのか。そして身の回りに置いたモノから、何を感じ取っているのだろうか。
 

滑ることも作ることも「感性を形にする」点で同じ

唯一無二の魅力を持つスノーボードメーカー「ゲンテンスティック」ができるまで
「何かを心配しながら滑りたくない。行くときは思い切り、全開で行きたい」。玉井のスノーボード観である。そしてそれをかなえるために、ゲンテンスティックとして自らが求めるスノーボードを創り上げた。
東京から北海道のニセコに移住して30年になる。
あの日、完璧な地形と斜度を備えたコースにはフレークの大きな雪が降り積もっていた。けれどそこには誰のトラック(滑走後の溝)もなく、一日中滑っても、そのパウダーを滑り切ることはできなかった。
玉井太朗はパラダイスを見つけたという手応えとともに、ここに移り住んだのである。
立てかけられたスノーボードは玉井が乗る「TT165 Final Edition」。20年にわたってそのシェイプを煮詰め続けてきたモデルだ。初代モデルから使い続けてきた金型が寿命を迎え、このバージョンが最後となった。それゆえ「ファイナルエディション」と名付けられたのだ。左下のブーツはアメリカのスキー&スノーボードブランド「K2」がリリースする玉井太朗モデル「TARO TAMAI SNOWSURFER」。上級者向きのブーツは固いもの、という常識を覆した柔軟な履き心地は、これまでにない自由な滑りを引き寄せる。


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