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2020.12.28

あそぶ

選ぶべきは“柔らかめ”!? ベテランスノーボーダーたちに聞いたギア選びのコツ

サーフィンを楽しむようにゲレンデをクルージングする。年齢とともにガチガチに固めた硬い足回りはしんどくなってくる。そんなニーズを満たす、“柔らかめ”がここ数シーズンのトレンドだ。
そこで長年スノーボードを楽しんできたベテラン選手たちに、ギア選びのポイントを聞いてみた!
ギア選考委員はこのベテランスノーボーダー3名
「バックサイド スノーボーディング」マガジン編集長
野上大介さん Age  46
千葉県出身。スノーボードのメジャー誌を経て独立。自身の雑誌を創刊し、今年で5年目を迎える。自宅が関越自動車道に近く、日帰りなら群馬エリアへ。泊まりなら新潟・妙高方面へ足を延ばす。年間滑走日数は公私を含めて約30日。
「ディギンマガジン」編集長
小林大吾さん Age  44
愛知県出身。スノーボード歴26年。現在自身が手掛ける雑誌はライフワークでもあり雪山へは公私を兼ねて。ここ2シーズンは福島、宮城、山形を訪れ、ひと冬4カ月のうち関東に戻ったのは4日ほど。年間滑走日数は90日くらい。
スタイリスト
村上由祐さん Age  40
東京都出身。競技スキー出身ながら1993年頃からスノーボードに目覚める。長野県・野沢温泉スキー場、群馬県・沼田周辺で滑ることが多く、今年の年末は山形県・蔵王へ。ホームはニセコモイワスキー場。年間滑走日数は約20日。
 

選考委員3名によるギア対談

ーー既にオープンしたスノーリゾートがあるなか最新ギアも店頭に出揃っていると思います。最近のトレンドや今冬の注目ギアは何かありますか?
小林 ブーツでいうと上質で柔らかいモデルが近年増えてきています。柔らかいブーツ自体は昔からあったんですが多くは低価格帯のモノで、いわば作り込まないことによる柔らかさでした。でも最近のモノは、コンセプト、デザイン、素材とすべてにこだわって作られています。
ーーレスポンスを良くするために足回りは硬くしたほうがいいと思っていました。
小林 柔らかいブーツへのニーズは、年を取ったスノーボーダーが増えたことによるものだと思います。もうそんなにスピードは出さないし飛びもしない。だからシビアなコントロールも、それを可能にするガチガチに固めた足回りも必要ない。
一方で欲しいのは、足元を固めないサーフィンやスケートボードのように、足裏の感覚に敏感になり、足首を柔らかく使って自分でコントロールしていく滑走感。といった人が増えたんでしょうね。
野上 オススメという観点からはバートンのステップオンがあります。ビンディングを踏み込むだけでブーツとセットされるシステムで、いちばんのメリットは着脱がラクなこと。
リフトを降りながらセットできて、そのままスーッと滑っていけるんです。もう、めちゃくちゃ楽です。それにしゃがみ込んだり屈んでつま先とかかとのストラップを締める必要がないから腰への負担も減ります。
小林 子供にもいいですよね。まだビンディングの扱いに慣れていない子供にとっては、リフトを降りてカチャカチャとセットするのは少し手間だと思うので。
野上 それでいて滑走フィーリングもいいんですよ。従来のブーツ&バインディングに近しい独特のフィーリングを実現しているのはすごい技術だと思います。
村上さんのベストセレクト
選ぶべきは“柔らかめ”!? ベテランスノーボーダーたちに聞いたギア選びのコツとは
[スノーボード]サロモンスノーボードの「シックスティック」
浮力を得られやすくパウダー滑走もしやすい。“ゲレンデだけから次へ”をかなえるモデル。8万円/サロモン/アメア スポーツ ジャパン 03-6631-0837
[ブーツ]ディーラックスの「エンパイア」
地形を味わいながら滑るスノーサーフ的にも高速系の滑走スタイルにもいい柔らかめのブーツ。4万7000円/カスタムプロデュース 0800-800-3166
[ビンディング]サロモンスノーボードの「ハイランダー」
ブーツに自然にフィットする作りと反応性の高さが魅力のオールマウンテンモデル。4万円/サロモン/アメア スポーツ ジャパン 03-6631-0837
「以前にスノーボードをしていて、少し離れていたけれどこれから復活しようとする人は、既に経験があるので一度でも雪山に行けば感覚をすぐ取り戻せると思うんです。そのためゲレンデクルージングだけでなく、ゲレンデからアクセスできるサイドカントリーでも使えるセレクトをしてみました」。


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