2020.09.12
LEISURE

目利きのトレイルランナーが注目する、イケてるランニングアイテムとは?

running up-date
「Running Up-Date」とは……

総合商社勤務の吹田 郁さんは、トレイルをメインに走るランナーだ。ほかのトレイルランナーの例に漏れず、ギア選びには独自のこだわりを持っている。

全米のおしゃれランナーから注目を集める新鋭ブランド

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トップスはマイブームというトラックスミス。“アマチュア”のプリントがウィットに富んでいる。ショーツは一見カジュアルに見えるが、じつはサロモンの高機能モデルだ。

「外出自粛期間中に、自宅でネットサーフィンに精を出していたときに見つけたのがトラックスミスというブランド。アメリカントラッドに根差したデザインがとにかくオシャレだなと、その見た目にヤラれてアメリカ本国のサイトから直接購入しました。まだ日本の店舗での正規取り扱いがないんですよ」。

いざ商品が届いてみると、予想外なことに素材も上出来で、こと肌触りの良さはピカイチだった。

「今日は気軽なジョグ用のコーディネイトなのですが、“アマチュア”のプリントがそんな気分にぴったり。ボディも綿88%、レーヨン12%のコットンTで、滑らかな着心地です。ヴィンテージの米国スポーツウェアに多用されていた“ハチハチ”ブレンドで、そこに最新の抗菌加工が施されています。

しかも低速で生地を編む、吊り編み製法で作られている。生産効率は悪いのですが、糸に不要なテンションをかけないからふっくらソフトな生地に仕上がっています。数キロのリカバリージョグならこのTシャツで十分です」。

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「もっとレーシーなウェアも素晴らしくって、とくに色味が絶妙です。白いボディひとつでも単純な白でなく、少し落ち着いたカラーリングなんですよね。ガチ感とは無縁のカジュアルなルックスですが、モノ自体はとても高性能なんです。

写真右上の紺のタンクトップなんか非常に軽量で、スピードを出しやすいですし。現状、トラックスミスのような立ち位置のランニングウェアブランドはほかにないのではないでしょうか」。

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山で頼りになるのはサロモン!

もうひとつのフェイバリットはサロモンで、今回はTシャツのロゴの色に合わせた鮮やかなショーツをセレクトした。

「サロモンに関してはデザインというより機能に惹かれています。このショーツもデザインこそ一見カジュアルですが、ウエストが切りっぱなしのゴムレスで、要所要所がステッチレスのレーザー圧着でつくられています。

数あるトレイルランニングウェアのなかでもハイエンドっぷりは随一で、ロードでもトレイルでも、パフォーマンス重視で走りたいときはサロモンと決めています」。

ちなみに吹田さんは母親がドイツ人というハーフで、スラリと伸びた長身はまるでモデルのよう。海外ブランドのウェアもニクいほどよく似合っている。

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シューズも海外から直輸入しているモデルで、ワイルドリングというドイツのカジュアルシューズブランドのもの。

「タヌキというモデル名で、裸足感覚で走るためのベアフットシューズです。ソールの厚みが薄いミニマルなつくりで、かつカカト部とつま先部のソール高低差がない“ゼロドロップ”仕様。ソックスを着用せずに素足で履いていますが、この手のシューズで裸足感覚で走るのはコンディション調整にいいですね」。

素足で履くとなると、どうしても気になるのがニオイだが……。

「アッパーや中敷きに、日本のメーカー『イトイテックス』が開発した和紙素材を使用しているんです。天然由来の抗菌作用に加え、通気性や速乾性が非常に優れています。以前、ハワイに行ったとき、ウォーターシューズ代わりにこれを履いて海に入ってました。すぐ乾くので、そのままショッピングに行けちゃったくらいです。

トレイルランを通じてイトイテックスの方と知り合いになり、このシューズの存在を知ったのですが、ドイツのブランドだけど日本のテキスタイルを使用しているという点にもシンパシーを感じています」。

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トレイルに行くときに欠かせないマイ定番ギアとは

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腕時計はトレイルランナーに人気の高いスントを愛用。

「スント7というスマートウォッチのモデルを使っています。ロードも山もこれでOK。IC機能で電子マネーの決済もしてくれるんですが、まだ購入したばかりで使いこなしきれてないんですけど」。

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サングラスはオークリーのカジュアルスポーツモデルとして「フロッグスキン」と双璧をなすボストンシェイプのモデル「ラッチ」を愛用。

「スントと同様、適度にカジュアルなデザインに惚れました。とにかく軽いのがいいですね。トレイルランのときも掛けています」。

そのほか、トレイルランニングで欠かせないのが高性能のコンパクトデジタルカメラだ。前編で紹介した山の写真もこのカメラで撮影した。

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ソニーの「RX100」をスモールリグのケージでカスタマイズしている。木製グリップのおかげでデザイン&ホールド感が倍増!

「主にトレイルランニングで出会った景色を収める用。カメラに詳しい知人に相談したら、一眼よりもRX100シリーズのほうが自分の用途には合っていると薦められました。

これは2代目で、レンズが良いので美しい景色のそのまま色がくっきり出るんですよね。山に行くときはほぼ必ず、ジップロックに入れて持ち歩き、あたかも防水かのように使っています」。

ランニングアイテム購入の新様式を確立!?

勤務先の総合商社では、繊維や物資等の広報業務を担当していたこともあり、さすがの審美眼を備える吹田さん。最近は自身のギア選びに関しても、ちょっとした変化を実感しているとか。

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「ショップに出かけて買い物を……というムードではなく、PC画面と向き合う時間も増えたせいか、ネットサーフィンからのオンラインショッピングが中心になりました。そのおかげで、普段ルーティンでのぞくブランドとは違うところで新たな発見があるのが良いですね。最近は僕たち世代だとサッカーウェアのイメージが強いイタリアンブランド『カッパ』のウェアが気になっています」。

スポーツブランドだけどランニングアイテムを中心にはしていない。そんなメーカーに目をつけているのだそう。

「これまでならランニングの定番ブランドから手に取るところを、違うジャンルが中心のスポーツブランドにも目が向きます。そういうところに、ひと味違うグッドデザインが隠れてたりするんですよ」。

ちなみに、選ぶときこそ見た目から入るけれど、結果としてよく使うのは、機能性が伴っているモノに落ち着くのだとか。

オンラインショッピングならではの楽しみかたで、ウエアやギア選びのモチベーションを上げる。それもまた、コロナ禍下でのランニング・アップデート術なのだ。

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RUNNER’S FILE 17
氏名:吹田 郁 
年齢:36歳(1984年生まれ)
仕事:商社勤務
走る頻度:週5日程度
記録:フルマラソン3時間2分(2018年、彩湖マラソン大会)

「Running Up-Date」
ランニングブームもひと昔まえ。体づくりのためと漫然と続けているランニングをアップデートすべく、ワンランク上のスタイルを持つ “人”と“モノ”をご紹介。街ランからロードレース、トレイルランまで、走ることは日常でできる冒険だ。 上に戻る

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礒村真介(100miler)=取材・文 小澤達也=写真

# Running Up-Date# サロモン# スント# トラックスミス# トレイルランニング# ランニング# 吹田郁
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