「こだわりキャンパーの愛用ギア」とは……あらゆる出来事に興味を持ち、積極的に新しい世界へ飛び込む。多趣味な男の姿は眩しい。
つるの剛士さんもまた芸能界きっての多趣味人間で知られ、一度やり始めたらトコトンのめり込むタイプだ。アウトドアもそのひとつで、今やソロキャンプも大好物。
そんな彼が「秘密兵器」と言って頼りにする愛用ギアを見せてもらった。
つるの剛士●1975年5月26日生まれ。福岡県出身。『ウルトラマンダイナ』の主人公、アスカ・シン役で知名度を高め、バラエティ番組の企画で誕生した音楽ユニット「羞恥心」でブレイク。2009年にはカバーアルバム『つるのうた』でソロデビューし、同年の日本レコード大賞企画賞を受賞する。芸能界きっての多趣味人間としても知られ、将棋、釣り、サーフィン、野菜作りとその領域は幅広い。愛妻家であり、5児の父親としての育メンっぷりにも注目が集まる。
男を料理に駆り立てる、燕三条発のダッチオーブン
家族キャンプは、ときに残酷だ。一瞬にしてテントを設営し、火を熾す父に向けられる子供たちの目の輝きは、我々を発奮させる要因となる。一方、そこでコケてしまえば一気に父の威厳は失われてしまう。つるのさんの場合は……。
「最初は全然ダメでしたね(笑)。家族との初キャンプは秩父だったのですが、当時は炭にすら火を点けられなくて、本当に恥ずかしい思いをしました」。
炭に火は点かなかったが、アウトドア魂には一気に火が燃え広がった。以後、当時小学生だった長男とテント泊をしながらの山登りに没頭し、次第にギアの数も増やしていったという。
「お気に入りのギアさえあれば、いつでもどこでも自分好みの環境を作ることができる。そこで過ごすひとときがたまりません」。
今ではソロキャンプがメインとなったが、そこで活躍しているのがこのダッチオーブンである。
「クラウドファンディングで偶然見つけました。見た目の美しさはもちろんですが、ソロキャンプ用のダッチオーブンに丁度いいサイズ感に、ひと目惚れ。即購入しちゃいましたね(笑)」。
金物の街、新潟県燕三条の職人によるハンドメイドで、ダッチオーブンでは世界初となるステンレスとアルミの三層鋼を採用。アルミが内部で“サンドイッチ”にされているため熱伝導率が高く、効率的に温められる。しかも高耐久で汚れにくく、錆びにくい。まさに願ったり叶ったりの逸品だ。
「ちなみに、これで6時間かけて一人前の豚骨スープも作っちゃいました(笑)」。
そんな逸話からも、つるのさんのホンモノ具合がよくわかる。普段は台所に立たない人でも、こんなギアがあればきっとウズウズして仕方がないはずだ。
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