2021.01.03
HEALTH

ダイエット界のスーパードクターが教える「正月太りのリカバリー術」

楽しく過ごした時間と引き換えに、毎年多くの人の頭を悩ます“正月太り”。

サニーヘルスが2020年に実施した「年末年始太りについてのアンケート」(インターネットリサーチ、全国の男女612人が回答)によると、約7割もの人が正月に体重が増えてしまったと回答している。

とはいえ今更後悔しても仕方ないから、去年の体重へ戻すためのベストな方法を考えよう。

今回は、ダイエット界のスーパードクター、林 博之さんに話を聞いた。

教えてくれたのはこの人!

林 博之●渋谷DSクリニック院長。東京慈恵会医科大学卒業後、東京新宿メディカルセンター形成外科医長等を経て、平成17年にダイエット専門院「渋谷DSクリニック」を開院。医学的根拠に基づいたダイエット法を提唱している。https://dsclinic.jp

断食はNG! 和定食で栄養バランスを重視して

──そもそも正月太りの原因は何でしょうか? やはり食べ過ぎですか?

年末年始は忘年会や新年会などのイベントが増え、カロリー過多になりやすい時期。加えて休暇中は通勤がなくなるため、運動不足にもなりがちです。

また、生活リズムが崩れることによるホルモンバランスの乱れも問題。夜更かしして遅くに起きると、正常な睡眠バランスが崩れて、代謝に関わるホルモンや食欲をコントロールするホルモンバランスが乱れてしまいます。

特に20代以降は代謝量が落ちてしまうため、オーシャンズ世代の男性はいっそう太りやすくなるんです。

──正月太りを解消するために、食事で気を付けるべきことを教えてください。

太らないためには、そもそも余分なカロリーを摂取しないのがいちばんですから、まずは食事を見直しましょう。ただ、正月明けに急激にカロリーを減らすのは、精神的にキツイと思います。ですので、栄養バランスの取れた食事に気を配ってください。

糖質を摂り過ぎないようにして、野菜やきのこ、海藻などでビタミンやミネラル、食物繊維を摂取。タンパク質が肉の場合、脂質の少ないものを選ぶようにして、肉だけでなく魚、豆腐、卵などいろんな種類で摂るように努めましょう。

カロリーを適正に減らしつつ、栄養をしっかり摂る。それがリバウンドせずに確実に痩せる方法です。

©︎kazoka30/iStock

──栄養バランスの取れた食事のコツとは?

栄養バランスの取れた食事は、一汁三菜の和定食を想像してもらうとわかりやすいでしょう。主食、主菜、副菜があって、野菜もしっかり摂れますから。

また、果物や乳製品も1日1品加えられるとベターです。もし、昼は牛丼のみ、という場合は、朝と夕方で野菜を補って、1日全体でバランスを取るよう心がけて下さい。

──ファスティングはどうでしょうか?

正月明けのファスティングはおすすめしていません。栄養不足になり代謝も低下してしまうため、かえって体調を崩してしまうリスクが高まります。食べ過ぎで疲れた胃を労るために、食事を少し抜くという程度ならOKです。

ちなみに、食事量を減らすなら、夕方や夜が有効です。夜は活動量が少ないことに加え、体内で脂肪を蓄積する作用を持つビーマルワン(BMAL1)という物質の分泌量が夕方から上昇し、深夜にかけてピークを迎えるためです。

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運動不足の人は「インターバル速歩」を

──運動は何から始めればいいでしょうか?

普段あまり運動をしていない40代の男性には「インターバル速歩」がおすすめです。ウォーキングは1日1万歩が目安とよく言われますが、ただ歩くだけでは消費エネルギーは約300kcalほど。

そこで、速歩(早歩き)とゆっくり歩きを交互に数分間ずつ行うことで、消費カロリー量を高めることができます。

やり方は3分間の速歩を5回、または1分の速歩を10回として、速歩が1日で計15分以上になるように歩きます。これを週4日以上行ってください。

ダイエット効果だけでなく、筋力向上や下半身の筋力アップ、筋持久力の向上、最大酸素摂取量の増加といったさまざまなメリットがあります。

©︎kieferpix/iStock

──筋トレはいかがでしょうか?

筋トレでは、「プランク」もダイエットに有効です。うつぶせになって両肘と両足で体を支え、腹筋に力を込めて真っすぐの姿勢をキープ。これを30秒間続けます。

腹筋や背筋などの体幹全体を鍛えられるため、筋力アップ効果はもちろん、カロリー消費量も高まる合理的なトレーニングです。あとは掃除も意外とカロリー消費量が高いのでおすすめです。

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7時間睡眠なら体重増加のリスクが50%低下

──ほかにも痩せるために良い方法はありますか?

ずばり睡眠です。痩せたいなら、睡眠は1日7時間は確保したいところです。睡眠時間が7時間の人と5、6時間の人では、体重増加リスクが50%以上の差があるといわれています。

年末年始の不規則な生活習慣を引きずって、なかなか寝付けない人は、朝や日中に適度な運動をしましょう。そうすることで、夜に自然と眠くなるはずです。あとは就寝前にカフェインを控えたり、夜中にブルーライトを目に入れないことも熟睡のコツです。

──お風呂で体を温めるのはどうでしょうか?

有効です。シャワーで済ますより、湯船でじっくり温まったほうが全身の血行が良くなるため、ダイエットにも良い影響を与えます。

また、入浴によって深部体温は上昇し、その後、急降下するんですが、この温度差が入眠をスムーズにするといわれています。ただし、睡眠直前の入浴はまだ体が冷めていない状態なので、できれば就寝の約1時間前には入浴を終えましょう。

──ダイエットのモチベーションが持続するかが心配です。

体重が気になる人はまず、毎日体重計に乗る習慣をつけてください。こまめに体重をチェックしていけば、何をしたら、何を食べたらどう体が変わるかが把握できるようになります。ダイエットアプリを使って、体重や摂取カロリーを管理するのも効果的です。

また、誰かと一緒に取り組むといいでしょう。家族や友人とモチベーションを高め合ったり、アプリのダイエットコミュニティに参加するのもいいですね。ひとりで行うよりも、客観的な評価があったほうがモチベーションは維持しやすいですから。

正月太りを解消するには、栄養バランスの取れた食事と適度な運動、そして規則正しい生活がものをいう。極端なダイエット方法に走らず、少しずつ生活を整えていくのが良さそうだ。

 

押条良太(押条事務所)=取材・文

# ダイエット# 正月太り
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