OCEANS

SHARE

2020.11.06

からだ

金 哲彦さん直伝! ランニングを始める前に知っておきたい“基本のキ”

そろそろランニングを始めようかな……と思っている人は少なくないはずだ。時世的にも太っただろうし、ね。
しかし、「走るペースはどうすれば?」「朝ランと夜ランどっちがいいの?」「靴は何を選べばいい?」と意外とわからないことだらけ。というか、そもそも走るって本当に効果的なの? という疑問もある。
そこで、ランニングコーチやマラソンの解説者として活躍する金 哲彦さんに、ランニングを始める前に知っておくべき“基本のキ”をレクチャーしてもらった。

話を聞いたのはこの人!


金 哲彦(きんてつひこ)●1964年福岡県出身。早稲田大学競争部時代には箱根駅伝に出場。4年連続で5区「山登り」を走り、2度の区間賞を獲得。卒業後はリクリートでリクルートランニングクラブを設立。’95年には監督に就任。2001年にはNPO法人ニッポンランナーズを設立し、プロアスリートや市民ランナーの指導にあたる。現在はホカ オネオネのアンバサダーも務める。著書に『新型コロナ時代のランニング』(KADOKAWA)など。

ランニングを続ければ人生が変わる


──街を歩くと必ずランナーの姿を目にします。そもそも人はなぜ走るんですか?
単純に“気持ちいいから”でしょう。しばらく走っていると頭がスーッと軽くなって、悩みや考えごともどこかに飛んでいきますから。
そんなストレス解消効果に加え、血行促進によるリラックス効果が得られたり、ジャンプ運動によって幸福ホルモンのセロトニンの分泌が促されたり、ランニングには気持ち良くなれる要素がたくさんあるんです。
──でも、走るのは苦手……。ウォーキングじゃダメですか?
好き嫌いや目的にもよりますが、私はランニングをおすすめします。ランニングには長時間の有酸素運動による脂肪燃焼や心肺機能の向上、筋力アップによる基礎代謝の増進などさまざまな効能があります。
ウォーキングで同じ成果を求めるなら、相当な時間と距離が必要です。そう考えると、ランニングのほうが断然効率がいいワケです。
──そんなにイイことが! 明日からランニングを始めます!
ただ、運動習慣がない人や長年ランニングを中断していた人の場合、いきなり走り始めるのは危険です。まずは、1日1万歩を目標に、2〜3週間ウォーキングの期間を取り入れましょう。そうすることで、足に必要な筋力がつき、安全にランニングを始めることができますよ。
──走るのをやめちゃった人って、ほとんどの場合ケガが原因なんですよね……。
そのとおりです。でも、ケガなく習慣化できれば、人生は間違いなく変わります。ストレスに強くなって仕事の質も高まるし、何事にも前向きに取り組めるようになる。私の周囲でも、人生を変えたランナーがたくさんいます。


2/4

次の記事を読み込んでいます。