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2020.08.01

からだ

【動画あり】イライラ解消には上半身を伸ばすラジオ体操が効く!

ラジオ体操2.0
「ラジオ体操2.0」とは…… 
今回は、ラジオ体操第1の「体を横に曲げる運動」と「体を前後に曲げる運動」をピックアップ。
最近イライラしやすい、眠りが浅いなどの悩みを抱える人におすすめしたい体操だ。
【教えてくれる人】新田幸一さん
高地トレーニングを街中で体験できるスタジオ「ハイアルチ」の開発者であり、プロデューサー。長年のトップアスリートたちへの指導経験を活かし、高地トレーニングの効果を最大限に引き上げるメニューを構築。現在は、浦和レッズの槙野智章選手をはじめとしたトップアスリートのほか、大学駅伝の選手たちのトレーナーも務めている。

イライラの原因は肋骨まわりの筋肉が硬いから!?

-今回は「体を横に曲げる運動」と「体を前後に曲げる運動」ということですが。
新田:横に倒したり、前後に曲げたりするだけの簡単なものですが、実は心身の整え効果が抜群なんです。少し体を動かすだけで心がリラックスすると思います。
-仕事中のイライラなんかにも効果があるんですかね?そういえば最近、ニュースでキレやすいおじさんなんて話題もよく目にします。
新田:ニュースになっているのは男性の更年期が原因だったりするので、30代や40代前半の人でそれが原因ってことは稀なんじゃないですか。それよりもイライラの原因は呼吸にあると思います。
-呼吸とイライラって関係あるんですか?
新田:呼吸が浅くて酸素が体内に必要十分量取り入れられない状態が続くと、自律神経のバランスが崩れてしまうんです。自律神経というのは、内臓や神経系の働きを調整する司令塔で、交感神経と副交感神経という2つの神経で構成されています。交感神経は脈を速くしたり、感情を昂らせたりする働きを持ち、副交感神経は心身の興奮を鎮める働きがある。この2つが拮抗することで心身の状態が整うわけです。バランスが崩れると、体の不調だけではなく、感情のコントロールもできなくなってしまう。
-そういえば、怒って興奮すると呼吸が浅くなってハアハアするときがあるような……。
新田:ハアハアしてしまうと交感神経が刺激されて興奮状態がさらに高まる。これ、悪循環ですよね。
-それを解決できるのが今回の体操ということですか?
新田:そういうことです。「体を横に曲げる運動」は脇腹を、「体を前後に曲げる運動」は胸とお腹まわりを伸ばせます。これらの筋肉は肋骨、つまり肺を取り囲む骨にくっついていて、硬くなると肋骨の動きが妨げられてしまうです。
-肋骨が動きにくくなると呼吸がしづらくなる?
新田:肋骨まわりの筋肉が硬くなると、肋骨がギュッと締め付けられて肺が膨らみづらくなるんです。キツいコルセットをしているとイメージしてください。すると呼吸が浅くなって、1回に取り込める酸素量が減ってしまう。そこで、肺を取り囲む筋肉を伸ばして柔らかくしてあげれば、肺の働きを改善できるわけです。
-なるほど。筋肉を伸ばすだけでなく、肺の働きを高める効果もあるということですね。
新田:その通りです。とくに最近イライラしやすくなったと感じている人は「体を横に曲げる運動」を入念に行ってほしいですね。脇腹を伸ばす機会は日常生活において非常に少ないとので、想像以上にガチガチになっていることが多いんですよ。


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