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2020.06.13

からだ

ぎっくり腰も回避! 腰痛予防の時短ストレッチをプロが伝授

時短ケア
「時短ケアのススメ」とは……
リモートワークの増加など、生活スタイルが変わったことで今まで無縁だった腰まわりの重さやダルさを感じることが多くなった人、少なくないのでは?
腰は痛みの症状が現れてからでは、完治するのにとても時間がかかるもの。だからこそ、予防策が重要なのだ。今回は、腰からのちょっとしたSOSを感じたらすぐに実践してほしい、腰痛予防のための時短ストレッチを紹介する。
時短ケア【教えてくれる人】新田幸一さん
高地トレーニングを街中で体験できるスタジオ「ハイアルチ」の開発者であり、プロデューサー。長年のトップアスリートたちへの指導経験を活かし、高地トレーニングの効果を最大限に引き上げるメニューを構築。現在は、浦和レッズの槙野智章選手をはじめとしたトップアスリートのほか、大学駅伝の選手たちのトレーナーも務めている。

「腰まわりがダルい……」。腰からのSOSを見逃すな!

「腰痛って何の前兆もなく、突然やってくるような疾患じゃないんです。最初は腰まわりの筋肉のコリや腰のダルさなどの症状が現れ、知らぬうちに悪化して、腰痛が発生するのが一般的。40代になれば、ぎっくり腰を経験したことがある人も多いと思いますが、あれだって実は突然来るものではなく、その前から軽微な異変があったはず。それを無視してケアしていなかったから、急性の症状となってあらわれただけのことなんです」。
腰という字が表す通り、体の要なので、本来は頑丈にできている部位なのだが、そのぶん疲労の蓄積が限界に達すると、激しい症状としてあらわれやすいという。
「体を追い込むほど毎日ハードなトレーニングをしているアスリートは別ですが、ランニングなどスポーツを定期的に行っている人で腰痛に悩んでいる人は意外と少ないんです。こういったことからも、腰痛は運動不足が大きな原因と考えられます」。
運動不足が問題なのは、特に上半身の筋肉が硬くなりやすいから。猫背のまま座りっぱなしでデスクワーク、みたいな状態が続くと背中や肩甲骨まわりの筋肉が硬くなる。
「背中や肩甲骨まわりの筋肉は背骨につながっていますが、硬くなると背骨が引っぱられてアライメントがゆがんできます。その影響をダイレクトに受けるのが、背骨の土台となる腰椎や骨盤です。すると腰まわりの筋肉に大きな負荷がかかって硬くなり、骨盤がゆがんだりしてしまう。これが腰痛発生のメカニズムのひとつです」。
今現在、腰痛を感じていない人でも、背中と肩甲骨まわりの筋肉の柔軟性を維持しておかなければ、常に腰痛予備軍ってわけだ。


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