2020.05.23
HEALTH

“何となく不調”を解消! デスクワークで硬くなった背中の筋肉をほぐす時短エクササイズ

時短ケア

「時短ケアのススメ」とは……

街中で「高地(低酸素)トレーニング」体験できてしまうトレーニングスタジオ「ハイアルチ」のプロデューサーであり、Jリーガーを筆頭に多くトップアスリートのフィジカルコーチを務める新田幸一さんに、短時間でも効果抜群のトレーニング&ケア術をレクチャーしてもらう本企画。

今回は背中に着目。

リモートワークで机に向かっている時間が増え、それに伴っていつもよりイライラしたり頭痛がしたりと、それまではなかった“何となく不調”に悩まされている人は多いのではないか?

その原因は、カチカチに硬くなった背中にあるかもしれない。背中の筋肉は大きく頑強であるぶん、一度硬くなるとその弊害は大きいのだ。

時短ケア【教えてくれる人】新田幸一さん
高地トレーニングを街中で体験できるスタジオ「ハイアルチ」の開発者であり、プロデューサー。長年のトップアスリートたちへの指導経験を活かし、高地トレーニングの効果を最大限に引き上げるメニューを構築。現在は、浦和レッズの槙野智章選手をはじめとしたトップアスリートのほか、大学駅伝の選手たちのトレーナーも務めている。

硬い背中は自律神経の乱れや四十肩の元凶

デスクワークやスマホなど、現代社会には姿勢が悪くなる要素が満載。前のめりでPCの画面を見続けたり、背中を丸めてスマホを操作し続けたり……。そんな状態が続くと、どんどん硬くなっていくのが背中の筋肉だ。

「猫背の人が特に硬くなりやすいのが、背中にある『広背筋』と『僧帽筋』という大きな筋肉。このふたつの筋肉が硬くなると、胸を大きく開くことができなくなり、深い呼吸ができなくなってしまいます。また、肩甲骨の動きを司る筋肉であることも忘れてはいけません。肩甲骨の動きが悪くなったまま放置しておくと、頭痛を伴うようなひどい肩こりが発生し、いずれは四十肩へと進行してしまうこともあるんです」。

猫背になると、肋骨から肩甲骨に付着している前鋸筋と、肋骨の下端にあって背骨を回旋させる働きを持つ後鋸筋という筋肉も硬くなりやすいという。

「これらの筋肉が硬くなると、肋骨の動きが悪くなって呼吸がしづらくなります。『何となく息苦しい』『少し運動をするだけでハアハアしてしまう』といった症状が現れ、さらに悪化すると自律神経のバランスが崩れて、不定愁訴と呼ばれる疾患に悩まされることもあります」。

不定愁訴とは、「頭痛がする」「イライラする」「疲れがとれない」「寝つきが悪い」などの、“何となく不調”の状態が続くことだ。

「病院をはしごしても『器質的な異常は認められない』のに、『症状は一向に緩和されない』という人、まずは姿勢をチェックしてみてください。そして、もし姿勢に問題がある場合は、背中まわりの筋肉が硬くなっていることが“何となく不調”の原因になっている可能性を考えていいかもしれません」。

では、背中の柔軟性を保つにはどうしたらいいのだろうか?

「背骨や肋骨、肩甲骨まわりを大きく動かすエクササイズが効果的です。上体をひねる動きと伸ばす動きをセットでやってみましょう」。

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体が硬くても簡単にできる、超時短エクササイズ

まず背中をひねるエクササイズ「カリオカ」から。サッカー選手など、トップアスリートたちの多くがコンディショニングのために行っているものだ。

「体が硬い人は、はじめは無理にひねらなくても大丈夫です。痛みを感じない程度に、できる限りでOK。回を重ねるうちに次第に背中の筋肉が柔らかくなり、ひねりやすくなっていくでしょう」。

【カリオカ】

時短ケア
両腕は左右に大きく振り、両脚はクロスさせてリズミカルに進んでいく。
時短ケア
腰の位置をできる限り動かさないように意識して行うとひねり効果が高まる。
時短ケア
骨盤と上半身との動きが逆になるように上体を大きくひねっていこう。30歩くらいでOK。

次に両脚ジャンプ。このエクササイズでは、前・後鋸筋を伸ばすことができる。

「ジャンプをしたときに思いきり体を反らして自然と胸を開く。これで肋骨を広げられるようになります。猫背の改善にも効果的。ジャンプをして勢いをつけることで肋骨まわりが硬い人でも、大きく胸を開けるメリットがあります」。

【両脚ジャンプ】

時短ケア
両脚を揃え、膝を軽く曲げて前傾姿勢をとる。ここで背すじを丸めないように注意。両腕は伸ばして可能な限り上に上げる。
時短ケア
両脚を揃えたまま、両腕を前後に振って反動をつけて、できるだけ高くジャンプをする。15回。

「カリオカは全身を『ギュッ、ギュッ』と絞るようなイメージで体をひねっていくことがポイント。腰を動かさないよう意識すると、上体をしっかりひねることができます。ただし、腰が悪い人はひねりすぎには注意。セットでトータル1~2分で終わるエクササイズなので続けやすいはずです」。

ゆっくり筋肉を伸ばすストレッチとは異なり、リズミカルに動きながら行うエクササイズなので、体の硬い人でも行いやすいのも利点だ。

「時短ケアのススメ」
トップアスリートだってしきりに言っている。「長く現役生活を続けるためには練習と同じくらい体のケアが必要だ」って。毎日せっせと働き、休日は家族サービスに勤しむ40代男性諸君、無理は良くない。まだまだ先は長いのだ。「最近、体のあちこちが痛い」「疲れがちっとも抜けねえ」などと、さまざまな体の不調を感じているなら、ここはひとつ、時短でサクッと体を整えてあげてほしい。上に戻る

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【取材協力】
ハイアルチ 吉祥寺スタジオ
住所:東京都武蔵野市吉祥寺東町1-17-18
電話番号:0422-22-7885
営業:10:00~22:00(平日)、10:00~19:00(土・日・祝)
http://high-alti.jp/
空間をまるごと低酸素状態にしたスタジオで行う「ハイアルチテュード(高地)トレーニング」を、気軽かつ、リーズナブルに体験できる日本初のハイアルチテュード専門スタジオ。専門トレーナー指導のもとでのトレーニングなので、安全に効率よく鍛えられる。都内では、吉祥寺のほかに、三軒茶屋、代々木上原にスタジオを構える。

 

楠田圭子=取材・文 渡邊明音=写真

# カリオカ# ハイアルチ# 不定愁訴# 時短ケアのススメ
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