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2020.03.25

からだ

塩分控えめでもめちゃ美味い! 外出時でも使える減塩テクニックとは?

連載「37.5歳のための調味料〜キホンのキ〜」
忙しい毎日を過ごす働き盛りの男たちは、どうしても外食や間食が多めになりがち。そこで覚えておきたいのが、健康的な食事を心がけるうえで欠かせない「調味料」に関する基礎知識だ。砂糖、塩、酢など食品に含まれる調味料の効能を理解し、フィジカル&メンタルのコンディション維持に役立てよう。
高血圧の原因となることから、年齢を重ねた人にとっては特に「身体に悪い」というイメージが強い塩分。とはいえ、いざ食事を摂る際には、つい塩っぱい味を求めてしまう男性も多いはずだ。
そこで覚えておきたいのが、外食時でも手軽に実践できる減塩のテクニック。代官山のフィットネス施設に併設されているカフェ「FLUX CAFE」の店長で管理栄養士の冨田絵梨香さんに、詳しく解説してもらった。
冨田さん【今回のアドバイザー】冨田絵梨香さん(管理栄養士)
大学を卒業後、管理栄養士として飲食業界で健康と食をテーマとした取り組みに携わる。現在はFLUX CAFE でお客様の栄養面をサポートするほか、スポーツブランドとコラボし運動と食事に関してのイベント開催も行っている。
 

「締めのラーメン」のメカニズムも塩分過多に関係があった!?

締めラーメン
そもそも、塩分の摂り過ぎと高血圧には、どのような相関関係があるのだろうか? 冨田さんに聞いてみた。
「塩分の摂り過ぎが高血圧の原因になりうると考えられているのは、塩の主成分であるナトリウムの過剰摂取によって血液中の水分が増え、結果的に体内を循環する血液量が増えてしまうから。血液量が増えることで、血管にかかる抵抗が高くなり血圧が高くなる、というわけですね」。
ちなみに、日本高血圧学会が推奨する塩分の摂取量は、食塩換算で1日6グラム以下。一方で、日本人の平均的な食塩の摂取量は9.7グラム(平成27年国民健康・栄養調査より)とされており、通常の食事をしているだけで、すでに塩分過多の傾向があるのだという。
「忙しく働く大人の男性の場合、手作りに比べ味が濃くなりがちな外食が多くなるため、必要以上に塩分を摂ってしまう傾向があるといえるかもしれません。また、年齢を重ねることで味覚の敏感さが衰え、余計に塩分を求めてしまうという問題もあります」。
要するに、大人の男性になるほど、塩分の摂り過ぎを意識する必要があるということなのだ。さらに、お酒の飲みすぎも塩分の摂取過多を招く原因になりうるというから、気になるところ。
「摂取したアルコールを分解するために、身体がグリコーゲン(ブドウ糖)とナトリウムを求めるようになるといわれているんです。お酒を飲んだ後、いわゆる『締めのラーメン』を食べたくなるのは、ラーメンが塩分と炭水化物(ブドウ糖が含まれる)の豊富な食べ物だから、とも考えられるわけですね」。
酒飲みならばより一層、塩分の摂り過ぎに注意したいところだ。


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