2020.05.02
FOOD&DRINK

3000円以下の安旨ワイン。名物店オーナーが7000アイテムから選んだ3本は?

「絶対に家飲みすべき安旨ワイン」とは?

今、世界では100万軒以上の生産者がワインを造っているという。そこはかとないロマンを感じると同時に、この中からどうやって自分好みの一本を探し出せばいいのか……という課題も。

であれば、圧倒的な物量を統べるプロに相談だ。今回はワインショップ「ドラジェ」の代表取締役、戸井田修さんを直撃。

7000アイテムのワインを取り扱う国内最大規模の有名店のオーナーが推薦するデイリーワイン、いずれもその場ですぐ「ポチッ」と購入可能だぞっ。

話を聞いたのは……

戸井田 修●埼玉の酒販店でバイヤーを勤めたのち、2009年より通販型ワインショップ「ドラジェ」をスタート。今では国内最大規模に成長、7000アイテムのワインを扱う。シニアソムリエの有資格者。

①最高の血統が造るシャブリ

「プティ・シャブリ/アニェス・ディディエ・ドーヴィサ」●ヴィンテージ:2017、ブドウ品種:シャルドネ、産地:ブルゴーニュ シャブリ、ドラジェでの販売価格:1990円 

戸井田さんがまず挙げたのは、辛口白ワインの代名詞であるシャブリ。産地はブルゴーニュだ。

「これはシャブリの名門ヴァンサン・ドーヴィサとフランソワ・ラブノーの二大生産者の血を受け継ぐ生産者が造ったワインで、リーズナブルですが、キレのあるシャブリらしい一本ですね。安いだけのシャブリとはひと味もふた味も違うので、本当によく飲んでいます」。

戸井田さんにそこまで言わせる白ワイン。その特徴は?

「色は輝きのあるレモンイエローで、香りは清涼感のあるレモンや白い花を連想させます。ひと口飲むと、まず柑橘系の酸味や青リンゴを思わせる果実味を感じる。そのあとに存在感のあるミネラルが塩味と混じり合い、最後はほのかな苦みと塩味が締め、何ともエレガントな余韻となって長く続きます」。

相性のいい食べ物は、「ホタテ、岩牡蠣、アサリの白ワイン蒸しなどの貝類。または魚のカルパッチョやササミ、白アスパラガスのような、淡白でアッサリしたものにも合わせやすい」とのこと。

これで2000円を切るなんて……いきなりハイレベル過ぎやしませんか?

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②パリのソムリエたちが求める遅咲きワイン

「モンタニー テット・ド・キュヴェ ベルトネ」●ヴィンテージ:2017、ブドウ品種:シャルドネ、産地:ブルゴーニュ コート・シャロネーズ、ドラジェでの販売価格:1980円

続く2本目も産地はブルゴーニュ地方で、品種はシャルドネ。同じ地方、同じ品種なのに名前が違うのは、「シャブリ村」で生産されたワインしかシャブリを名乗れないから。

「生産者はもともと収穫したブドウを販売するだけの栽培農家だったのですが、息子が後を継ぐ意思を示したのを機に一念発起し、ワインの自社元詰を始めたんです。それが50歳のときなので、だいぶ遅咲きですよね。でも、高品質と良心的な価格で口コミが広まり、今ではパリや都市部のレストランで働くソムリエたちがこぞって買い付けにきています」。

キャリアの浅さを家族愛で克服したドメーヌ(生産者)。その味わいは?

「グレープフルーツや青りんごにスパイスのニュアンスが含まれています。ブドウの熟度が高く、厚みもある。ブドウ本来のピュアでみずみずしい果実味がダイレクトに感じられ、柔らかで優しい酸味と、心地よいミネラル感が口に残りますね」。

先ほどのシャブリよりも深いコクが特徴的で、「合わせる食べ物は白身魚のバターソテー、アナゴの天ぷら、ムール貝など、味わいにボリュームのあるものがオススメ」なのだそう。

まさか2本続けて1000円台とは、恐れ入りました。

 

③世界的権威が「スーパースター」と認定!

「クローズ・エルミタージュ ミズ・エ・ブーシェ」ヴィンテージ:2016、ブドウ品種:シラー、産地:ローヌ クローズ・エルミタージュ、ドラジェでの販売価格:2280円

ラストは南フランスを代表する生産地、ローヌ地方の赤ワイン。ブドウ品種はシラーだ。

世界的権威であるアメリカのワイン評論家、ロバート・パーカー氏から「クローズ・エルミタージュのスーパースター」と評価された生産者が手掛けた、安旨のテーブルワインである。

「黒みを帯びた深い色合い、圧倒的存在感を持つ黒コショウの香り、ジューシーで豊かな果実味。2000円台のレベルを超えていますよ。実にパワフルですがタンニンの渋みはまるく、親しみやすい飲み頃ワインですね。フルボディですが飲みやすく、ワイン慣れしていない人でも飲めると思います」。

食事に合わせるならやっぱり肉系が正解。「赤ワインの渋みが脂っぽさを流してくれるので、ボリュームのある肉料理を頂くときにオススメです。ローストビーフやすき焼き、もつ煮込みなんかにも合います」と戸井田さんは言う。

7000ものワインを扱う戸井田さんが厳選した3つのデイリーワイン、誰が飲まずにいられるか。

「デイリーワインを楽しむなら、まずは自分の好きなブドウ品種を見つけること。ブドウ品種にはそれぞれの個性があるので、好きなタイプがわかればチョイスも簡単。分からなければ複数本のセットワインを飲み比べて、好みのタイプを探すのが上達への近道です」。

この3本を飲んだうえで、ほかにも自分好みのワインが知りたければ、ぜひドラジェに問い合わせを!

[取材協力]
ワインショップ ドラジェ
048-762-3451(2020年5月2日現在、電話対応は10〜15時まで)
www.dragee.co.jp

絶対に家飲みすべき安旨ワイン
自宅時間の増加に比例して増える、家飲み時間。そのパフォーマンスを効率良く上げるため、名だたる業界人から愛飲する安旨ワインをヒアリング。ルールは3000円以下! それだけだ。上に戻る

横尾有紀=取材・文

# ドラジェ# ワイン
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