37.5歳からの愉悦 Vol.129
2020.01.24
FOOD&DRINK

祝! 編集長とビールで乾杯したのちに100人の看板娘を振り返った

看板娘という名の愉悦 特別編
好きな酒を置いている。食事がことごとく美味しい。雰囲気が良くて落ち着く。行きつけの飲み屋を決める理由はさまざま。しかし、なかには店で働く「看板娘」目当てに通い詰めるパターンもある。店主のセンスも色濃く反映される「看板娘」は、探求対象としてピッタリかもしれない。そんな看板娘に焦点を当てたドキュメンタリー連載も前回で100回目を迎えた。そこで今回は、これまで取材した看板娘を振り返る特別編でお送りする。取材の裏話もお楽しみに。

「オーシャンズweb」でお酒に関する連載が始まったのは2017年1月。テーマは「スナック」だった。以降、「ホッピー」「レモンサワー」「終着駅で飲む」「角打ち」「カップ酒」と続いたが、いずれも多くて10回程度。

しかし、2018年2月にスタートした「看板娘」は読者の熱い支持を受けて、2020年1月に100回を数えた。つまりは、約2年間で計100人の看板娘が登場したことになる。

今回は「オーシャンズweb」編集長の原 亮太と本連載の担当ライター石原たきびが、過去の看板娘を振り返る。

編集長とライター
まずはビールで乾杯(左・石原、右・原)。

「いいお店にはいい看板娘がいる」という法則

編集長:まずは100回、お疲れ様でした。週にひとりのペースで見つけるのは大変ですよね。

石原:もう、生活の中に溶け込んだライフワークです(笑)。

編集長:取材先はどうやって見つけているんですか?

石原:4割が知人や編集部からの紹介で、残りの6割は飛び込みで交渉しています。

編集長:飛び込む店はどうやって当たりを付けるの?

石原:基本的には外から覗き込む(笑)。

編集長:怪しいですね(笑)。

石原:たまたま飲みに行った店でスカウトする場合もありますけど。

編集長:飛び込みの場合、打率はどれぐらい?

石原:8割ぐらいですかね。

編集長:おお、意外と高い。

石原:断られるときは、お店が取材NGの場合と本人が乗り気じゃないという2パターンです。

編集長:看板娘の認定基準は?

石原:店のスタッフからもお客さんからも愛されていること。そういう子は得てして仕事に対する姿勢も真面目なんですよ。

編集長:この連載に登場する子たちはみんな前向きですよね。

石原:あとは、お店自体が自信を持って推薦できること。「いいお店にはいい看板娘がいる」という法則もある気がします。

編集長:なるほどね。

石原:まずは、PV(ページ閲覧数)が多かった看板娘ベスト3を見てみましょうか。

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【1位】
六本木のダーツバーで、「強烈系」コスプレ看板娘の虜になった

編集長:ああ、強烈な子だ。

石原:バイト中にパックの「鬼ころし」を飲んでますからね。

六本木
「私の栄養源です」と言っていました。

編集長:愛されキャラだからこそ許される行いでしょう。

石原:最初に名前を聞いたら「山田 忍です。偽名ですけど」って。もう、よくわからない(笑)。

編集長:アルゼンチンのサッカーユニフォームに『ムー』のキャップだし(笑)。

石原:個人的にも印象深かったので、1位は納得です。

編集長: ちなみに、トップページに出る写真は目から上が切れていますが、あれは「ずるい。つい開きたくなる」と言われる。

石原:ずるいし、エロい。

目切り画像
連載開始時から続く、ずるエロいナイスプレー。
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【2位】
平塚のステーキ居酒屋で、看板娘の接客が「どんぴしゃ」だった

編集長:夏季限定の短期連載、「海辺の看板娘」シリーズですね。

石原:海といえば湘南というイメージがあるので、神奈川県縛りにしました。

平塚
保育系の専門学校に通う看板娘。

編集長:ピザを巡って弟と喧嘩した話とか、一見どうでもいいけど面白い。

石原:ああいう細部から人柄を探りたいんですよね。

編集長:この連載ではよくお客さんも写り込んでいますが、あれも生々しくていいなと思います。

石原:ちゃんと許可をもらって撮影しているんです。「写真はちょっと……」と言われた場合は後ろ姿だけにするとか。

常連客
ほとんどのお客さんは快くOKしてくれる。

編集長:この店は店長のキャラもいい。「今日は取材だから化粧してきたの?」って(笑)。

石原:取材をしていると、お店の人と看板娘の関係性を見るのも楽しいんですよね。看板娘はスタッフからいじられがちです。

編集長:愛されている証拠ですね。

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【3位】
江ノ島のサザン居酒屋で、元AKBの看板娘に「会いたかった」

編集長:これも海辺シリーズだ。

石原:めちゃくちゃ暑い日で、汗だくで入店したらクーラーをマックスにしてくれました。

江の島
バイトAKBを経てNMB48へ(現在は卒業)。

編集長:看板娘ですねえ。

石原:しかも、元AKBと聞いてびっくりしました。

編集長:握手会に家族が来るという(笑)。

石原:例外もありますが、看板娘は家族とも仲がいいパターンが多い。

編集長:海鮮居酒屋でバイトする動機が「包丁で魚をさばく練習をしたいから」(笑)。

石原:そんなこと言われたら、即採用ですよね。

編集長:僕、最後の「読者へのメッセージ」も好きで。

石原:10秒でパッと書く子もいれば、20分ぐらい考え込む子もいます。

編集長:あれで、ずいぶん人柄を感じられる。

石原:「絵心がないから恥ずかしい」と照れる子も多いけど、イラストは下手のほうが面白いんですよね。

メッセージ
何ともいえない素朴な味わい。
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編集長:そのほか、印象に残った記事を振り返りましょうか。僕が個人的に刺さったのは、原宿のラーメン屋の子。

石原:ああ、シマちゃん。

原宿のラーメン店で、ストイックな修行を続ける看板娘を応援した

原宿
ラーメン屋になるために本気で修行している子でした。

編集長:僕、食べに行きましたもん。美味しかった。

石原:えっ、そうなんですか。シマちゃん、いました?

編集長:いたんだけどお昼だったからめっちゃ忙しそうで、話しかけられる状況じゃなかった。

石原:残念。

牛煮込みまぜそば
取材時にいただいた「牛煮込みまぜそば」。
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永福町の焼き鳥店で、酒と肉を愛する看板娘の表現力が独特だった

編集長:あと、トイレの写真をよく撮ってますよね。

石原:トイレって店主の趣味や人柄が出るんです。清潔なのが第一だけど壁に何を貼るか、棚に何を置くかが気になる。

トイレ
鳥雅のトイレには「焼き鳥を芸術にした男」の著書があった。

編集長:わかります。僕も洋服屋の撮影のときは必ずフィッティングルームを覗く。何もないと、まあそういうことかと。

石原:飲食店に限らず、トイレは押さえておきたい。

永福町
「趣味は食べること」という看板娘がいました。
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青葉台の鶏バルで、いじられキャラの看板娘にヒップがホップした

編集長:ぶっちゃけ、撮れ高が足りないことってありますか?

石原:あります。そういうときに便利なのが「お見送り」シーンです。

編集長:ああ、たまに入ってますね。

石原:1回だけ、バイトが終わって帰るタイミングで私服姿が撮れたことがあって、あれは嬉しかった。本人は「完全にバイト仕様の服なのに(笑)」と恥ずかしがってましたけど。

青葉台
素顔を覗き見た気分。
青葉台
こちらはバイト中の服装。

 

今後は全国の看板娘を巡る可能性も

編集長:というわけで「看板娘」連載、引き続きよろしくお願いします。

石原:今後はもっといろんなエリアの看板娘に会いに行きたい。

編集長:いっそ、地方編もやりたいなあ。

石原:ああ、最高です。一緒に行って取材後に夜の街を飲み歩きましょう。

編集長とライター
101人目以降もご期待ください〜!

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石原たきび=取材・文

# 海辺の看板娘# 看板娘
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