2021.01.14
FASHION

「ダウンは苦手」な男が「これなら!」と愛用する最新ダウン2種

「ザ・ベストダウン 2020」とは……

ダウンの温かさは何にも代えがたい。しかし、その存在感のある見た目ゆえ、着こなしや合わせるアイテムが限定されるというジレンマも。

レショップ渋谷店でショップマネージャーを務める田口 馨さんもそんな理由から、これまでダウンを着たのは数えるほどだったらしい。しかし、今冬はどうも様相が異なるようで。

ジャーナル スタンダード表参道店にてショップスタッフとして勤務したのち、レショップ渋谷店のショップマネージャーに着任した田口 馨さん。着こなしの幅の狭さがネックだったダウンだったが、今季手にした二着により一気に解消された模様。

ダウンに奥手だった男の心を動かしたのは、コモリのデザイナー、小森啓二郎さんが監修をつとめ、レショップのコンセプターである金子恵治さんと共に作り上げた一着である。

 

あえて“普通”に作るアプローチがダウンの難を解消

174cmの田口さんはサイズ2を着用。5万5000円/エルイー(レショップ 渋谷店 03-6712-5770)

ダウンジャケットは、アウトドアフィールドにおける防寒着として誕生した経緯がある。ゆえに、佇まいにはどこかその手の香りが漂う。確かに、街でも着られるようにと上級感を上乗せしたアイテムもたくさん見てきたが……。

「結果、いなたい一着とラグジュアリーな一着の二択で、合わせるアイテムや着こなしも双方の空気感に足並みを揃えざるを得ず、選択肢が必然的に狭まっていました。着られる期間も短いですし、一着のコストもバカにできない。そうなると手に取る機会も自然と少なくなっていきますよね」。

ダウンに懐疑的だった田口さんも納得させたこちらは、エルイー初のダウンアウター。20年以上前に多くの大人たちを虜にしたアイテムがベースで、ロゴもなければ目を惹く特徴的な意匠も見られないアノニマスな当時のアイテムに思いを馳せ、実にシンプルに仕上げられている。

それが、スタイルを問わず取り入れられる大きな利点を生んでいるという。

「当時の面影は見られても、そこに感じるのは懐かしさよりも新鮮さです」。

なるほど、今のトレンドからしてややオーバー気味に仕上げたいところを、あえて肩幅をジャストに設定。身幅をコンパクトにし、よりスマートなパターンで時代の半歩先を表現している。

カラーはネイビー(左)とブラック(右)を用意。いずれもサイズは2を着用。

色はネイビーとブラックの2色展開。通常よりもダウン量を大幅にアップさせている。

「使用期間も着こなしも限定的でなかなか手を出しづらかったダウンですが、これならフレンチカジュアルやキレイめなスタイルにもハマりますから活用の幅が広がります。ダウンに苦手意識がある人でも、きっと重宝すると思いますよ」。

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ダウンのメッカから上陸した強力な刺客

続いてはMサイズのダウンをセレクト。ダウン16万5000円/クルアニ マウンテニアリング、シャツ2万7000円/グラフペーパー、ニット1万6000円/エルイー、パンツ4万2000円/カル、スニーカー2万5000円/マテス(すべてレショップ 渋谷店 03-6712-5770)

カナダは雄大な自然に囲まれていることもあり、アウトドアへの関心がすこぶる高い。ゆえに、数多の優良アウトドアブランドが誕生してきた。

我々にも馴染み深いカナダグースやアークテリクスなんかは最たる例だが、なかでもダウンアイテムにおいて最高峰との呼び声高いブランドがクルアニ マウンテニアリングだ。

創業1971年のトロントの老舗は、寝袋からスタートした背景もあって、ダウンへのこだわりはひとしお。ダウン100%を貫き、ホワイトインダストリー社の高品質なカナダ産ホワイトグースダウンを使用している。

その表面はリップストップナイロンで覆われとにかく屈強。格別の温かさだけでなく、軽量さや柔軟さにもこだわり、着用時のストレスはほぼ皆無。山岳警備隊や森林警備隊でも使われていたという背景もうなづける出来栄えだ。

カナダの名門たる所以は、着用したときにこそより実感できるのだが、田口さんが惚れたのはそこだけじゃない。

「ご覧のように、グレーともグリーンともいえるこの絶妙な色味。そして、程よいツヤ感がその色味をよりモダンに見せています」。

確かに、あまりお目にかかれないその絶妙な色ツヤは、リップストップナイロンのオーセンティックな面構えでありながらどこかラグジュアリーな印象も抱かせる。

「しかも、袖口は通常、リブやゴムなどが一般的ですが、シャツのカフスのようなデザインなんです」と、ほかとは一線を画すディテールにも感心したのだとか。

ダウン特有のたくましさやラフさがありながら、どこか洒落た一面も見せるカナダの名家の一着。ストライプシャツやスラックスといった大人っぽいアイテムとも相性がいいことも、田口さんが気に入っている理由だ。

田口さんいわく「ダウンはザ・ノース・フェイスが以前復刻させた“ブルックスレンジ”以来」。

ただ、それもまた’90年代のレガシーであるだけに、エルイーの新作に惹かれたのも無理はない。うっすらのぞくそんな背景に惹かれつつも、見た目はコンテンポラリー。食わず嫌いな大人にこそ、是非とも試してほしい2着である。

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「ザ・ベストダウン 2020」とは……
冬アウターの王様、ダウン。その温かさ、存在感、使い勝手の良さはアウター界で他の追随を許さず、だからこそ各ブランドは毎冬、渾身作を世に送り出す。さぁ、2020年のキング・オブ・キングスを決めようか。
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佐藤 裕=写真 菊地 亮=取材・文

# エルイー# クルアニ・マウンテニアーリング# ダウン# レショップ
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