ユースケ部長も登場! 「イケオジ着回し物語」 Vol.24
2020.11.15
FASHION

あの頃の渋谷は一体何処に……渋カジを愛したユースケの青春懐古スタイル

「部長びんびん“着回し”物語 Season6」とは……

昨晩はマーシーとのリモート飲み会で思わず夜更かし。眠い目を擦り打ち合わせに出かけたユースケは、帰りしなに渋谷をブラついてみるが…。

Day 13 THU.
ファッションへの熱気や物欲が渦巻いていた往時の渋谷は何処に。「昔は良かった」とは言いたくないけど

「部長びんびん“着回し”物語 Season6」
バッグ8万9000円/J&M デヴィッドソン(J&M デヴィッドソン 青山店 03-6427-1810)、メガネ3万8000円/アイヴァン 7285(アイヴァン 7285 トウキョウ 03-3409-7285)

打ち合わせのあと、気付けば渋谷109の前を歩いていた。街並みはもちろんだが、いちばん変わってしまったのは、若者が持つファッションへの情熱だろう。ガールズブランドのカリスマ店員、コギャル、ちょっと怖かったセンター街。渋谷はいつも熱気に溢れていた。

ユースケの青春時代はこの街で誕生した渋カジファッションの全盛期でもあった。食事代を切り詰めて貯めたお金を握りしめてショップに通ったものだ。

『服好きなダチはみんなそんな感じだった。でも、今は人口減少に伴う社会保障費の増加やバブル崩壊以降、放置され続けた氷河期世代問題が深刻であったりと、依然として日本は問題が山積している。国民の購買力は低下する一方だ。

消費行動や価値観も激変し、ファストファッションが若年層のスタンダードとなってしまった。オレが身を置く繊維部門もアパレル業界と一蓮托生。我が社もこれからが正念場だな』と、雑踏にまみれながら思い耽った。

この日のユースケはブラウンのジャケットに同系色のチェックシャツをイン、ボトムは黒で引き締めた。キレイめにまとめつつも、アウターにミリタリーなモンスターパーカを選ぶあたりが、渋カジを愛したユースケらしい。

着回しアイテム

【1】「イズネス」のダウンジャケット
ベースは、米軍特殊部隊御用達のモンスターパーカ。表地は薄手のソフトナイロンで、中綿は保温性・撥水性に優れたシンサレートだ。8万円/イズネス(アルファ PR 03-5413-3546)

【C】「ラファーボラ」のジャケット
オレンジがかったブラウンが印象的なセットアップはコシのあるウールのツイル生地。上襟が大きいワイドラペルのジャケットやツープリーツのゆったりとしたパンツが今の空気感を醸し出す。6万9000円/ラファーボラ(ストラスブルゴ 0120-383-563)

【10】「シャルべ」のシャツ
フランスの名門シャツメーカーの作は肌触りが極上。バンドカラー、シックな茶系のチェック柄も今の気分だ。5万8000円/シャルべ(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店 03-5772-5501)

【a】「エイチアイピー バイ ソリード」のパンツ
着回しの利く黒のシンプルセットアップは、ナイロンにテンセル、ポリウレタンのミックスした素材でしっとりとしたタッチと優れたストレッチ性を併せ持つ。ジャケットはダーツに隠しポケットを持ち、パンツは腰がゴムシャーリング仕様に。動きやすさという点でも抜群の快適性を誇る。2万7000円/エイチアイピー バイ ソリード(タトラスインターナショナル 03-5708-5188)

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Day 14 FRI.
ソーシャルディスタンスは保っても、心の距離は密に。それが上司としての務め

中に着たTシャツ1万2000円/アー・ペー・セー 0120-500-990、靴9万8000円/フラテッリ ジャコメッティ(ウィリー www.wheelieltd.jp)、腕時計126万4000円/ヴァシュロン・コンスタンタン 0120-63-1755

『今年の新入社員はつくづく気の毒だ』とユースケは感じている。難関の試験をパスしてようやく内定が出たと思ったら、春先から緊急事態宣言によって、出社どころか入社式もままならない状況に。

ユースケの部署にも3名の新人が配属されたものの、歓迎会は延期され、新人研修のメニューも大幅に短縮された。教育係もテレワーク中のため、まともに仕事を覚えることもできない状況だ。

ユースケはせめてもと、オフィスで新入社員に会えば、必ず積極的に声をかけるようにしている。「調子はどうだ?」「メシ食ったか?」「歯磨けよ!」「風邪ひくなよ!」「実家の親御さんと連絡とってるか?」など他愛のないことだが、立場のある人間に声をかけてもらえるだけでも、社内での自分の存在を確認することができるものなのだ。

ピークトラペルと紡毛素材が上品な雰囲気を醸し出すチャコールグレーのジャケットを、グレーのVネックニットとゆったりとしたシルエットのジーンズで着崩す。そんなユースケのビジネスカジュアルも、新入社員の緊張を和らげるのにひと役買う。ソーシャルディスタンスを保ちながら、精いっぱい親しげな笑顔を浮かべてユースケは話し続けるのであった。

着回しアイテム

【B】「ユーゲン」のジャケット
ピークドラペルがドレッシーな雰囲気を醸し出すセットアップ。チャコールグレーの生地はメルトン風の起毛感を持つウール100%製。パンツはゆったりとした腰回りから裾にかけてのゆるやかなテーパードラインが特徴だ。8万8000円/ユーゲン(イデアス 03-6869-4279)

【11】「ジョン スメドレー」のニット
最高級メリノウールが使われたVネックニットは大人のマストアイテム。程良くゆとりのあるスタンダードフィットもポイントだ。3万2000円/ジョン スメドレー(リーミルズ エージェンシー 03-5784-1238)

【15】「ブラスバンド」のデニム
ややテーパードがかった中庸なストレート。岡山県の有名デニムメーカー謹製で、ボディは、旧式織機で織られたジンバブエコットンの13.5オンスデニムを使用している。2万800円/ブラスバンド(リアルスタイル 0745-43-6355)

お助けアイテム

3500円/トライアーノ(エンメ 03-6427-2261)

ミラノ生まれのトライアーノといえば、スポーツウェアに使われる高機能素材に高精度転写プリントを施すことで、高級ファブリックのような風合いを再現する技術で有名。新作のマスクもスーツ生地のような上品なプリントがポイントだ。そういえば、彼らが実践したキャンプもめちゃくちゃセンス良かったっけ。

「部長びんびん“着回し”物語 Season6」とは……
大手総合商社・亞藤忠物産に勤務している平山ユースケ(47)。順風満帆なエリート街道を歩み、ゆくゆくは役員への出世を目論み仕事に邁進していたはずが、新型コロナウイルスのせいで社内は混乱。在宅時間が増えるにつれ家族とのいざこざも絶えず、心も体も不完全燃焼状態だ。公私ともに、いつ見ても波乱万丈そんな中年男子にファッションの女神は微笑むのか!?
※今回の全着回しアイテムの詳細はコチラ
「部長びんびん“着回し”物語 Season6」のDay1~2はコチラ。
「部長びんびん“着回し”物語 Season6」のDay3~4はコチラ。
「部長びんびん“着回し”物語 Season6」のDay5~6はコチラ。
「部長びんびん“着回し”物語 Season6」のDay7~8はコチラ。
「部長びんびん“着回し”物語 Season6」のDay9~10はコチラ。
「部長びんびん“着回し”物語 Season6」のDay11~12はコチラ。
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西崎博哉(MOUSTACHE)=写真(人物) 高橋絵里奈=写真(静物) 武内雅英=スタイリング 古川 純=ヘアメイク 押条良太(押条事務所)=文 大関祐詞=編集・文

# シーズン6# ユースケ部長# 部長びんびん“着回し”物語
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