「老若問わず、誰でもはいているデニム。若い人は勢いではけますが、年を重ねると相応の工夫が必要。裏を返せば、それだけ着こなしの幅が楽しめるわけなんです」。
そう教えてくれたのはスタイリスト・大草直子さんだ。
年を重ねれば、肌にシワも刻まれ、くすんでもくる。デニムも同じように経年変化がひとつの味になる。質感という点でも相性は抜群。だから、大人のほうが格好良くなるのだそう。
「女性目線で気を付けていただきたいと思うのはバランス感です。失敗したデニム男子でよく見かけるのは、「超手抜き派」か「超こだわり派」。気持ちはわかります。でも、一歩立ち止まって、大人のデニム作法とは何たるかを考えてみる。
自分目線ではなくて、隣にいるパートナーに想いを馳せてみる。ファッションってコミュニケーションだと思うんです。相手がいて、自分もいる。遠くの不特定多数ではなく、近くのステディに向けて。なんて視点もあるんです。これを意識するだけでも、デニムがどんどん楽しくなると思いませんか?」。
「シェアマインド」で選ぶアクセサリーが素敵です
「男性がやってしまいがちなのは、自分の『大好き!』をギラギラモリモリ重ねてしまうアクセ使い。年相応という点でも、シンプル志向な時代背景を踏まえても、あっさりしたものが好印象に。
トゥアレグ族による伝統工芸の美しいジュエリーや、文字をデザインしたリングは、パートナーともシェアできる中性的で媚びないデザイン。黄色みのあるゴールドではなく、グレー系のシルバーを、モノトーンのトップスに合わせるとセンスを感じます」(大草)。
2/2