褪せた色や風合いが肌に馴染む印象をつくります
「年齢を重ね成熟した男性は、ときに新品とハレーションを起こすことも。だから、『服を自分に引き寄せる』という考え方で、ヴィンテージ風なウェアを選ぶ。ウォッシュ加工のものでも、新品を何度か洗濯してから着るのでもOKです。
このミリタリージャケットもヴィンテージ加工がいい感じ。デニムもエイジングを楽しめる服ですから、両者を組み合わせて、年を重ねた肌に馴染む塩梅を自分で加減するのが大人のお洒落だと思います」(大草)。
シンプルだからこそ、小物は上質なものが正解です
「上質なのはもちろん、愛すべきストーリーがある。そんな小物を選んでほしい。エルメスのスカーフといえば、50年以上も人気の定番ですが、このカシミヤシルクの『ロザンジュ』は、実は正方形ではなく、巻きやすいように横長の菱形にデザインされています。
また、出自を匂わせる馬柄のプリントも奥ゆかしい。縁かがりの赤とローファーの赤もさりげなくリンク。これ見よがしでなく、細部に気を配った小物でデニム姿を盛り上げてください」(大草)。
| 教えてくれた女性はこの人! 大草直子(おおくさなおこ)●東京都生まれ。女性誌編集を経てスタイリストとして独立。経験と考察から導き出した理論的なコーディネイトが大人の女性に大人気の超実力派。雑誌、広告、カタログ、また講演会にも奔走するなど多彩に活動。著書も多数。instagram@naokookusa |
黄瀬麻以=写真 清水ヤヨエ(+nine)=ヘアメイク 髙村将司=文