センスがいい男たちと考察! 「大人カジュアル」ガイドブック Vol.3
2020.03.04
FASHION

アメカジ定番アイテムの令和な着こなし、コツはたったコレだけ

オーシャンズ世代が昭和に出会ったアメカジ。その定番アイテムを令和の時代にフィットするように着こなす方法を学んでみよう!

前回のデニムジャケット、軍パン、ネルシャツの着こなしに引き続き、サーマルシャツ、スウェットシャツ、チノパンを紹介。

 

インナーにサーマルシャツのこなれ感

袖から、裾から覗かせてさりげなくインナーに利かせるサーマルシャツのこなれ感

ヘルスニットのハニカム生地のサーマルは、’40sのアーカイブをベースにしているから、ヴィンテージと遜色ない雰囲気。サイズ感はタイトなので、よほど体に自信がある人以外は、重ね着が無難だ。これが大人の余裕ってやつだよ、と過去の自分たちに言い訳しよう!

カットソー6900円/ヘルスニット(シープ 03-3833-1641)、スウェット1万7800円、ブーツ4万9800円/ともにノンネイティブ(ベンダー 03-6452-3072)、デニム2万6000円/A.P.C. 0120-500-990、サングラス2万円/レイバン(ルックスオティカジャパン 03-3514-2950)

バンソンの革ジャン(RJPやTJP)は、バイカー寄りのハードアメカジ派の制服だった。インナーに着たのは、ピタピタのタンクトップかサーマル。首元にゴローズをありったけつけて、リーバイス646とレッド・ウィングのエンジニアブーツでキメれば、1991年の典型的なチーマー(!)になるってわけだ。

でも、あの体にフィットするサーマルを1枚で着るのは、体脂肪率がヒト桁に近い体だったからできた芸当で、今それをやったら悲惨なことになるに違いない。同様に、’90年代初頭のグランジで流行したサーマル×半袖Tシャツの重ね着も、中年感が出てしまうので避けたほうが無難だ。

ヘルスニットのハニカム生地のサーマルは、’40sのアーカイブをベースにしているから、ヴィンテージと遜色ない雰囲気。
袖から、裾から覗かせてさりげなくインナーに利かせるサーマルシャツのこなれ感

大人になった今、サーマルを着るなら、チョイ見せに限る。でも、重ねるのに最適な服を探そうとしても、そんなに簡単に見つかるものではない……。そんなときに頼るべきは、同世代のトップランナーが作る服。

ノンネイティブのスウェットは、まるでサーマルをチョイ見せするのを前提としたかのような、完璧な袖丈と着丈! さらに袖と裾が裁ち切りになっているから、着るだけでカート・コバーンに変身したようなこなれ感が演出できる。合わせるデニムの裾は、切りっぱなしで揃えるのもお忘れなく。

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テックパンツと調和のスウェットシャツ

スポーツ由来という共通項でフィッシングブランドのテックパンツと見事に調和するスウェットシャツ

古着のリバースウィーブは確かに魅力的だ。でも首元のヨレやダメージは若い頃は様になっても、大人だとだらしなく見えてしまう。新品のチャンピオンを下ろす感覚は、リーバイスのデニムを下ろす感覚に似ている。ぜひ、自分で着て育てる楽しさを久しぶりに味わってほしい。

スウェット1万3500円/チャンピオン(プロップスストア 03-3796-0960)、パンツ1万1000円/アブガルシア(ビームス 原宿 03-3470-3947)、スニーカー2万1000円/ホカ オネオネ(デッカーズジャパン 0120-710-844)

折からの’80 〜’90年代ブームを受け、我々が青春時代に着ていたメイド・イン・USAが高騰している。あの頃は普通に買えたアメリカ製の服が、ネオ・ヴィンテージとしてカテゴライズされてきているのだ。

歳をとったなー、と実感する事象ではあるけれど、やっぱり自分たちの感性は正しかったのだと安心したりもする。なかでも、チャンピオンのリバースウィーブは、そうした“ネオ・ヴィン”の主役的存在だ。

古着のリバースウィーブは確かに魅力的だ。でも首元のヨレやダメージは若い頃は様になっても、大人だとだらしなく見えてしまう。
スポーツ由来という共通項でフィッシングブランドのテックパンツと見事に調和するスウェットシャツ。

でも、レギュラーだった古着に大枚をはたくのはちょっと抵抗があるのも事実。そういう消費は、ヴィンテージラバーにまかせておけばいい。オーシャンズ的に素敵だと思うのは、あえてまっさらな新品を着ること。なかでも最高なのが、インポートショップが直輸入している、アメリカ企画のリバースウィーブ。不思議とあの頃と同じ空気感を纏っているような気がするのだ。

こいつをこなれた感じで着こなすには、同時代のデニムを合わせるのは避けたほうが無難。注目のフィッシングブランド、アブガルシアのテック系パンツと、大人気のホカ オネオネのスニーカーを合わせれば、リバースウィーブのクラシック感が際立つメリハリのあるスタイリングになる。

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チノパンはネオンカラーで垢抜けて

ワークウェアでもあるチノパンは鮮やかなネオンカラーでグッと垢抜けて見える

ノータックのチノパンにグレーのパーカを合わせるのは、東海岸トラッドの定番スタイルだけど、ちょっと堅苦しい印象に。アメカジ世代には涙モノのタウンクラフトのビタミンカラーのパーカを選べば、途端に西海岸の雰囲気になる。

パンツ1万8000円/ポロ ラルフ ローレン(ラルフ ローレン 0120-3274-20)、パーカ5800円/タウンクラフト(セル ストア 03-6459-3932)、シャツ4万2000円/ロンハーマン デニム(ロンハーマン 03-3402-6839)、スニーカー6万円/ゴールデン グース(ゴールデン グース 東京店 03-6803-8272) 

’80年代の男のカジュアルパンツといえば、デニムが主流だった。各都市にあるジーンズショップは中高生でごったがえし、リーバイスもリーもラングラーもエドウインも絶好調だった。

そんなデニムが占有する市場に、彗星のように登場したのがチノパン。当時はアメリカ製のオーセンティックな専業ブランドがいくつか存在していて、インポートショップにはバリー ブリッケン、ラフューン、ブリティッシュ カーキなどの質実剛健なチノパンがズラリと並んでいた。今の高校生と比較すると考えられないけれど、僕らは高校生の分際でチノパンに夢中になっていたのだ。

ノータックのチノパンにグレーのパーカを合わせるのは、東海岸トラッドの定番スタイルだけど、ちょっと堅苦しい印象に。
ワークウェアでもあるチノパンは鮮やかなネオンカラーでグッと垢抜けて見える。

そうした専業ブランドとしのぎを削っていたのがラルフ ローレン。キレカジの象徴だったツータックの“紺チノ”をはじめ、ノータックのミリタリーテイストのもの、ビッグポロに似合うバギータイプのものなど、豊富なシルエットから選べるのが魅力的だった。

あの懐かしの紺チノも気になるけれど、今気になるのは、腰回りがスクエアなノータックのチノパン。このなんともアメリカ的で武骨なパンツに、底抜けに明るいカリフォルニアを連想させる蛍光色のフーディを合わせてみる。中年にはハマりすぎてしまうチノパンをこなれた感じではくには、こんな“ギャップ”が大切なのだ。

 

谷田政史(CaNN)=写真(人物) 鈴木泰之=写真(静物) 菊池陽之介、松平浩市=スタイリング yoboon(coccina)=ヘアメイク 増田海治郎、髙村将司、いくら直幸、増山直樹、菊地 亮=文 長谷川茂雄、今野 壘、大関祐詞=編集・文

# アメカジ# サーマルシャツ# スウェットシャツ# チノーズ
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