街がランウェイになるスニーカー Vol.4
2019.12.13
FASHION

ルイ・ヴィトンのスニーカー「ヴァージルは再構築の天才。最高なのはNIKEだけじゃない」

街がランウェイになるスニーカー●世界のファッションショーを長年にわたり取材してきたジャーナリストの増田海治郎。そんなランウェイの専門家であり中毒者でもある増田が、トップメゾンの最旬スニーカーを多角的な視点で解説する短期連載。第1回はルイ・ヴィトン。

ルイ・ヴィトンのメンズ アーティスティック・ディレクターのヴァージル・アブローは、再構築の天才だ。マルタン・マルジェラが90年代に提唱した再構築という概念を、ヴァージルはストリートの視点で2010年代に発展させた。なかでも、スニーカーを調理させたら、この人の右に出る者はいない。

ナイキの「THE TEN」シリーズで、世界中のスニーカーヘッズたちを熱狂の渦に巻き込んだのも記憶に新しく、先日(11月の2週目)もナイキの新作がドロップされたばかりだ。私もSNKRSでゲットしたTHE TENのエアフォースⅠをたまに履くが、足を入れるたびに不思議な高揚感が味わえ(ジップタグはそろそろ外したほうがいいと思います)、とても気に入っている。

ヴァージルは今、ルイ・ヴィトン、自身のブランドのオフ-ホワイト、そしてナイキの3ブランドで、スニーカーをデザインしている。普通ならネタ切れしてしまいそうだが、ヴァージルに限ってはいらぬ心配のようで、次々に“将来の名作”をリリースし続けている。

今回フィーチャーするのは、 ヴァージルがデザインしたルイ・ヴィトンのスニーカー。まずは、初陣となった2019年春夏メンズ・コレクションで発表した「LVトレイナー・ライン スニーカー」から紹介しよう。

LAトレイナー・ラインスニーカー/ルイ・ヴィトン
「LVトレイナー・ライン スニーカー」16万4000円/ルイ・ヴィトン 0120-00-1854

このスニーカーをひと目みた瞬間、90年代に青春を謳歌したオーシャンズ読者ならきっと「なんか懐かしー!」って感じるはずだ。1980年代後半~90年代初頭のスポーツブランドのバスケットシューズがデザインソースになっているのは明らかで、きっとNBAのスターたちが履くバッシュに夢中になった僕らと同じように、ヴァージルもそこを通ってきたのだろう。でも、細部を観察すると、スポーツブランドのバッシュとは異なるのに気づく。

ひとつは、ハイカットにもかかわらず、シューレースが6ホールでローカット部分までしかないところ。パッド入りの足首の部分は「Advanced Tech System」の文字が入ったベロクロ・ストラップで止める構造になっている。きっと、街中で履くには上部のシューホールは不要と考えたのだろう。もうひとつは、アッパーのクオリティ。ホワイトの最高級のカーフレザーの質感は、スポーツブランドでは決して味わえないラグジュアリーな雰囲気だ。

ミッドソールの複雑な構成と、ルイ・ヴィトンの3つのモノグラム・モチーフにも注目。アウトソールのオレンジの使い方も、憎いくらい上手い。サイドの「408」の数字は、ルイ・ヴィトンの創立日でもある8月4日を意味する。とにかく完成度が高いので、このスニーカーはヴァージルのルイ・ヴィトンの“エア・ジョーダンⅠ”的な存在になると勝手に思っている。

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お次はロートップ(ローカット)版の「LVトレイナー・ライン スニーカー」。

LAトレイナー・ラインスニーカー/ルイ・ヴィトン
LVトレイナー・ライン スニーカー11万8000円/ルイ・ヴィトン 0120-00-1854

モノグラム・キャンバスと上質なカーフスエードとのコンビネーションは、1980~90年代の“ブート物”を連想させるヒップホップ感満点の一足だ。そういうストリートな着こなしもいいけれど、あえてクラシコ・イタリアなソラーロのスーツなんかに合わせるとヤバいくらいハマりそうだ。これは争奪戦になるのは間違いなし!

 

“モノグラム”のデニムと白のカーフレザーを組み合わせた「ルクセンブルグ・ラインスニーカー」は、デニム好きにオススメしたい1足。

ルクセンブルグ・ラインスニーカー/ルイ・ヴィトン
ルクセンブルグ・ライン スニーカー7万3000円/ルイ・ヴィトン 0120-00-1854

クラシックなテニスシューズをモチーフにした洗練されたミニマルなシルエットは、合わせる服を選ばなそうだ。同じモノグラム・デニムを使ったウェアもあるので、ウェアとスニーカーのセットアップ、なんてのも可能。

2020年春夏プレコレクションでは、白の「LAトレイナー・ラインスニーカー」を、ヴァージルの十八番であるスリット入りのパンツと合わせている。/ルイ・ヴィトン

2020年春夏プレコレクションでは、白の「LVトレイナー・ライン スニーカー」を、ヴァージルの十八番であるスリット入りのパンツと合わせている。ストリート全開というよりは、こんなシックな装いに合わせるのが今の気分。ヴァージルのルイ・ヴィトンのスニーカー、ぜひお試しあれ!

 

[問い合わせ]
ルイ・ヴィトン クライアントサービス
0120-00-1854

増田海治郎=文

# ナイキ# ルイ・ヴィトン# スニーカー
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