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2019.11.30

ファッション

サンローランはgoogleと一緒にバッグのミライを考えた

グーグルとサンローランはバッグのミライを考えた
H41×W31×D22cm 10万5000円/ サンローラン 0120-952-746
このストラップを撫でている写真は、デバイスを操作しているシーン。つまりこのバッグ自体がタッチスクリーンなのである。
音楽の音量をコントロールしたり、マップにピンを立てたり、スケジュールを確認したり。こんなことを可能にしてくれたのが、グーグルが開発した「ジャカード」だ。
バッグ本体内側の「ジャカードタグ」。ここを通じてデバイスにアクセスする仕組みだ。「ジャカード」は写真機能も装備。例えば海をバックに家族と記念写真を撮ろうというとき、全員がフレームに収まっているか確認し、シャッタータイマーをかけ、慌てて戻る……という動作は必要ない。スマホを設置したあとは、すべて手元のジェスチャーで完結できるというわけだ。このバッグを手に入れたらまずは「ジャカード」アプリをスマホで検索。iOSとアンドロイド両方に対応する。
そのキモは素材に織り込まれた伝導性繊維。タッチセンサーや触覚フィードバック機能を搭載し、簡単なジェスチャーに反応してデバイスを操作してくれるというわけ。そしてこの革新的プラットフォームを、デイリーユースの定番バックパック「シティ」に組み込んだ点こそサンローランの慧眼。
この革新的プラットフォームを、デイリーユースの定番バックパック「シティ」に組み込んだ点こそサンローランの慧眼。
バックパックを背負っているあなたの両手は本当に自由か? 片手にはいつもスマホがあり、その目はスクリーンに釘付けではないか?
そう、このバッグは単なるインタラクティブ・デバイスではなく、人々をスクリーンから解放する新しい発想そのもの。それこそがグーグルとサンローランが考える“バッグのミライ”なのだ。
そういえば、リーバイスもグーグルとデニムのミライを形作っていたっけ。ファッションは次なる地平を見つめている。
 
清水健吾=写真 来田拓也=スタイリング 加瀬友重=文


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