定番モデルからトレンドのアイテムまで、あらゆるデニムをセンスよく着こなすスタイリストたち。では、彼らファッションのプロが個人的に注目しているデニムとは?
「オーシャンズ デニム キャンプ 2019」の開催エリアである渋谷・原宿エリアを一緒に歩いて見つけた、気になるショップと気になるデニム。3人目はスタイリスト・冬さん!
1973年、埼玉県蕨市生まれ。熊谷隆志氏のアシスタントを経て独立。現在はタレント、アーティスト、広告のスタイリングを手掛ける。最近は趣味の料理好きが高じてフードスタイリストとしても活動。
第1弾:橋本 敦さんの場合第2弾:石黒亮一さんの場合1軒目「タイムウォーンクロージング」で買い続ける“裏万能デニム”
「このデニムは元テンダーロインの辺見 馨さんが始めたブランドで、40年代あたりのアメリカンヴィンテージを彷彿させるウエアを展開していて自分好みなんですよ」。
こう言って冬さんが連れて行ってくれたのは、表参道エリアにあるタイムウォーンクロージング。そこで、自身もリピート買いしている「アットラスト」のデニムを教えてくれた。
「このタイプの古着だと“古き良きアメリカンスタイル”になりがちですが、アットラストのデニムだとキレイにまとめることができるんです。僕にとっての定番デニムで、実は何にでも合わせやすい“裏万能デニム”だったりします。これは定番モデルで5年くらい前から買い続けていてすでに3本目。ジャストサイズのシャツをインしてコーディネートしています」。
冬さんによると「ディレクターの辺見さんのセンスは唯一無二」。そのセンスに触れるのが楽しみで、近くを通るたびにふと立ち寄ってしまうのだとか。
「アメリカンヴィンテージと言っても年代でニュアンスはかなり違います。1930~50年代あたりのアメリカの風を感じたくなったら、ぜひここへ来てみてください」。
2軒目「リーバイス」で永遠のド定番デニム「501」を愛でる
冬さんにとっても“ド”がつくほど定番なリーバイスの501。だけど、冬さんのそれはちょっと普通には見えない。
「これは2〜3年前に買った古着なんですけど、前の所有者がプレスをかけていたみたいで、クリースの色落ちがあるんですよ。こういう、ほかにはない501が好きなんです」。
ヘビロテしてかなりダメージも受けているようだが、「自分でリペアすることが多いですね、ミシン使ったりして。気に入ったものは、はき続けたいですから」。
“自分だけの一本”が手に入ることもヴィンテージデニムの良さのひとつだが、今年オープンした「リーバイス 原宿 フラッグシップストア」では、フルオーダーで自分だけのデニムを作ることができる。古着は苦手って人は、ここをチェックするのも手だ。ちなみに、アジアではここでしか実施されていないサービスです。
3軒目 友人に勧められたブランドを「ウィズム渋谷店」で発見
このインパクト絶大なデニムブルゾンが手に入るのは、キャットストリートにある人気セレクトショップ、ウィズム。冬さんがこれを好きな理由は……
「ショップをやってる友人がこのブランドを扱っていて紹介してくれたんです。展開当初からの雰囲気は変わりましたが、今も好きですね。少し前にデザイナー本人と会って、その人柄に触れてますます好きになりました」。
でも、これを着こなすのって難しそうですね?
「あえてフォーマルなパンツに合わせたりするとハマりますよ。ボウタイを合わせたりしてもいいです。もちろんストリートなスタイリングもいいと思いますが、シルエットで遊びたいアイテムなので、真逆の合わせをして楽しみたいんですよね」。
4軒目「ジャーナル スタンダード レリューム」でゲットできる“休日デニム”
冬さんが「見つけて以来、ずーっと購入するか迷っていた」というイエスタデイズ トゥモロウのデニム。もちろん、ゲットして正解だったのは言うまでもない。ゆったりシルエットではき心地が良く、ウエストがイージー仕様なのでとにかく楽チン。ほどけた裾など高いデザイン性も備えている。
「これだけでコーディネイトが今っぽくなるので、デニムスタイルで悩んでいる人にオススメ。これに合わないトップスはほとんどないと思います」。
お洒落とリラックスを両立させてくれるこのデニムで、休日コーデの悩みも一発解決だ!
谷本春幸=取材・文