一目惚れ、もう迷わない サイコーッ!の夏カジ。 Vol.86
2019.07.30
FASHION

8人のファッション業界人が選んだサイコーッ!なサマートップス

ファッション業界の目利きに聞いた、自分にとってサイコーッ!の夏服。同世代が独自の審美眼でピックアップしたそれらは、我々のサマースタイルをまたひとつ有意義にしてくれるヒントになるに違いない。彼らの夏のこだわり、分けてもらおう!

スタイリスト 来田拓也さん Age 33 が選んだ
「アップサイクル」のTシャツ

スタイリスト・来田拓也さん Age 33 が選んだ 「アップサイクル」のTシャツ

「僕の中での無地T、現状のベストはコレ」
アップサイクルはLA発のニューカマーで、無地Tシャツがその神髄。スタイリストとして活躍する来田さんは仕事中に偶然見つけたという。実はそれまで無地T熱が冷め切っていたそうで、「優秀はどれか、という業界内の無地T論争もされ尽くしたような気がして、個人的にはグラフィックが面白いものを追っていました。でも、アップサイクルのTシャツには、無地だけどちゃんとデザイン性も感じられて」と言う。

地厚な天竺素材やリサイクルコットンを使い、身幅を広めにした緻密なフィッティングは確かに洒落っ気もある。「ベーシックだけど旬も感じられ、オシャレを狙いすぎてない感じが好み。今のところ、僕の無地Tのベストはこれです」。

 

「ソーイ」ディレクター 伊藤壮一郎さん Age 42 が選んだ
「ポロ ラルフ ローレン」のシャツ

「ソーイ」ディレクター 伊藤壮一郎さん Age 42 が選んだ 「ポロ ラルフ ローレン」のシャツ

「開襟が苦手な僕に、魅力を教えてくれた存在」
日頃からシャツをよく着る伊藤さんでも、実は少し抵抗のある型もある。それが、オープンカラーシャツだ。「少し不良っぽいイメージがあるからなんでしょうね。憧れはあるけど、おいそれと着られなくて」。そんな距離を縮めてくれたのがこちら、昔から大好きだったトラッドの名門の古着だ。

「シルク53%、コットン47%っていう絶妙な生地で、ハリとドレープがちょうどいいんです。この上質な素材感とシンプルなデザインなら、僕も開襟を着られるなと」。アロハのようにテロっとしすぎていないのが好みのようだ。「普段は中にTシャツを着ます。色っぽくしたいときは素肌でもアリかな。土曜の夕方、そんな格好で出かけられたら最高だなぁ(笑)」。

 

「カンタータ」デザイナー 松島 紳さん Age 29 が選んだ
「カンタータ」のジャケット

「カンタータ」デザイナー 松島 紳さん Age 29 が選んだ 「カンタータ」のシャツ

「贅沢な素材のジャケットは夏が最も似合う」
ギザコットンを使った、126双糸の生地。聞き慣れないこの素材について、松島さんはこう話す。「細番手で上質な“120双糸”は聞いたことがあるんじゃないでしょうか。126双糸はそれを焼いて糸を痩せさせたもの。それにより、とにかく肌触りがいいコットン地ができるんです」。

ドレスシャツにあってもおかしくない上質な生地を、あえてサファリジャケットに。「袖捲りを前提に作っており、僕の感覚ではあくまでシャツ」と言う。「シンプルに直球で勝負したかった。この生地なら、それができると思って」。素材の良さを活かすため、たどりついた形。薄着で滑らかな肌触りが活きてくる夏は、松島さんにとって最も贅沢な季節なのだ。

NEXT PAGE /

「C.E」プレス 末次 亘さん Age 33 が選んだ
「テリー・ジョンスン」のTシャツ

「C.E」プレス 末次 亘さん Age 33 が選んだ 「テリー・ジョンスン」のTシャツ

「同じ趣味の人に会えるのがTシャツの面白さですよね」
末次さんが愛用するTシャツは、C.Eのものを除けばほとんどが影響を受けた作家やマンガ、映画にまつわるもの。デザイナーズ・リパブリックに諸星大二郎や『攻殻機動隊』、好事家垂涎のものばかり。

なかでもイラストレーターのテリー・ジョンスンこと湯村輝彦さんにまつわるTシャツは思い入れも量もトップクラス。「ギャングスタ・ラップを聴くようになってから夢中になりました」。東京・東高円寺のクラブバー「グラスルーツ」のためにデザインされたものは、毎年欠かさず購入しているそう。「着ていると見知らぬ人から話しかけられることもありますね。グラフィックTシャツって、コミュニケーションのためのツールでもあると思うんです」。

 

「エストネーション」メンズディレクター 鷲頭直樹さん Age 45 が選んだ
「フィル ザ ビル」のシャツ

「エストネーション」メンズディレクター 鷲頭直樹さん Age 45 が選んだ 「フィル ザ ビル」のシャツ

「小ぎれいだけれど気を使わずに付き合えるのがうれしい」
「久々にシャツが着たくなったんです」。夏服の話題になり、そうつぶやく鷲頭さん。その心とは?「夏はどうしてもTシャツ・ショーツになりがち。でも、四十も半ばで年相応にきれいな格好もしなければなと思いました。それでいろいろ見比べて、ベストだったのがコレでした」と太鼓判を押すのが、レーヨン仕立ての開襟シャツ。黒ベースで落ち着きもありながら、身幅が広く肩も落ちた今っぽいフィッティングだ。

エストネーションのディレクターを務めるだけあり、スーツ系にも明るい鷲頭さんだが、今はこのくらいのカジュアル&きれいめのバランスが心地良いと言う。「BDシャツなどよりも力が抜けていて、気を使わないで付き合える。ただ、総柄なのでゴキゲンに見えすぎないようには気をつけています」。

 

「イトナム」代表 名村恒毅さん Age 42 が選んだ
「FAB」のTシャツ

「イトナム」代表 名村恒毅さん Age 42 が選んだ 「FAB」のTシャツ

「タフでヘタりにくく着心地もいい理想のパックTです」
「仕事柄よくアメリカに行くのですが、まずは必ずスーパーに寄ってパックTを買うんですよ」と名村さん。そんな身近なアイテムを、これまでにもさまざまなブランドのものを試してきた。PRを手掛ける名村さんの肥えた目に留まったのが、新鋭ブランドのこの2枚パック。なんと、コットンにコーデュラナイロンを混紡した異色のアイテムだ。

「年を重ねるうちにクタクタのTシャツが苦手になってきてたんですが、これはタフな素材でヘタりにくいんです」。厚手で透けにくく、襟も伸びにくくて1枚で着ても風格が出る。FABの優秀さは、Tシャツ選びにおいてトライ&エラーを繰り返してきた名村さんが言うのだから、相当なものだろう。

NEXT PAGE /

「サタデーズ ニューヨーク シティ」PR 鈴木真悟さん Age 38 が選んだ
「ヘインズ フォー ビオトープ」のTシャツ

「サタデーズ ニューヨーク シティ」PR 鈴木真悟さん Age 38 が選んだ 「ヘインズ フォー ビオトープ」のTシャツ

「リーズナブルだけど高級感もある。最高の普段着です」
気に入ったアイテムをリピートするのが鈴木さんの基本姿勢。パンツでいえば黒のスラックス、そして、トップスでいえばこのパックTがそれだ。「毎年必ず購入しているシリーズで、去年の夏はいくつかのパックを追加した」と鈴木さん。数多あるTシャツの中で、彼がそこまでこれにこだわる理由とは?

「リーズナブルだけど高級感もある上質なコットン生地で、そのバランスが普段着としてリアルだなと感じたんです。今年は1サイズ大きいものを購入しました」。すでに追加購入も検討中。家族からの批判が心配なリピート頻度だが「妻もこのシリーズのノースリーブを愛用してるので、また同じものでも、これには理解がある(笑)」とのこと。

 

カメラマン 清水健吾さん Age 39 が選んだ
「ポータークラシック」のシャツ

カメラマン 清水健吾さん Age 39 が選んだ 「ポータークラシック」のシャツ

「袖をまくったときにキマるから夏にピッタリです」
さまざまな雑誌でファッションの写真を撮る。洋服と向き合うことが多いフォトグラファーの清水さんが「ラフに付き合えて、これ以上心地いいシャツはない」と断言するのがポータークラシックのもの。スピンゴールドという上質なコットンを使用した肌触りの良さが魅力の、ブランドの定番人気モデルだ。

「モデル名のとおり、袖が少し太めだから、ラフにまくったときにサマになるんです。それが夏にぴったりだなと思いました。ワークテイストな見た目も好みで」。ネイビーがスタメンだが、もう少しシックな着こなしが気分の日には黒を着るという。「暖かくなりクローゼットから出したら最後、ほぼ毎日このシャツを手に取ってしまう。クタってきた風合いも好きです」。

 

清水健吾、山本雄生=写真(人物・静物) 加瀬友重、谷中龍太郎、黒澤卓也=文

# ヘインズ# ポータークラシック# ポロ ラルフ ローレン# Tシャツ# シャツ
更に読み込む