2019.07.14
FASHION

“キチキチ”を履いて伸ばすはもう古い。正しいローファー選び最新版

正しい歩き方と新しい靴選び●歩きたいから靴を履くのか? お気に入りの靴を履きたいから歩くのか? どちらの人にとっても靴と歩くことには密接な関係があるわけで。歩き方もファッションも正しくあるために、知っておきたい新しい靴選び。

気温も湿度も高い季節は、足元から軽快にしたい。

だからスリッポンの使用頻度は増えるのだけれど、スニーカーはさておき、ローファーの場合、余裕のあるサイズだと「かかと抜け」が気になるし、ジャストサイズだとつま先が痛くなる……。

じゃあ、どうすりゃいいんだ!? そんな悩みを解決するために、ローファー選びのコツとトラブル解消法を、ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店のドレス部門担当、田中裕人さんに聞いてきた。

ローファーをピタピタで買う時代じゃない

かつては、ローファーを履くなら“窮屈なサイズ”を選んで、革を伸ばして馴染ませるのが正しいと言われていた。確かにそうすれば、かかとがパカパカ抜けることはない。でも、思った以上に革が伸びずにつま先が痛くて履かなくなってしまった、なんてこともよく聞く話。

そんな悩みを踏まえて、サイズ選びの基本を田中さんに聞くと、「今は、ひと昔前のような小さめサイズはオススメしていません」。その真意は……?

六本木ヒルズ店のドレス部門で長年セールスパーソンを務める田中さん。一人ひとりの悩みに沿った靴選びのポイントをアドバイスしてくれる。

「ローファーに限らずですが、革靴を買うなら実際に足入れをして、自分の足の形に合った木型とブランドを確認することは大前提です。そのうえで、ローファーの場合、足を入れた瞬間に、かかとからプスッと自然に空気が抜けるぐらいのサイズ感が理想です」(田中さん ※以下カッコ内はすべて)。

シューホーン(靴べら)を使って普通にローファーを履いたときに、かかとから空気が心地良く抜ける程度が理想のサイズ感。
さらにアッパーの甲の部分を触って、キツすぎずユルすぎないというのも、サイズを見るときのひとつの目安にしているそう。

「キチキチのサイズのものを履いて革を伸ばしていくという発想は、今ではもうあまり主流ではないように思います。最初、足が痛いのもありますし、今はスーツもカジュアルなパンツも、ゆったりしたフィッティングが多いので、ピタピタの靴は足が小さく見えてバランスが良くありません」。

かかとがユルすぎるサイズは好ましくないが、靴を屈曲させたときに、少しかかとが浮くぐらいなら問題ないという。「あとはソックスなどで微調整すればいいんです」とのこと。
ベーシックなローファーを選ぶなら、田中さんのイチオシは「クロケット&ジョーンズ」。こちらはウィローグレインレザーを使用し、全体に厚みを持たせたユナイテッドアローズ別注モデル。かかとが小さめで“抜けにくい”つくりもポイントだ。8万円/クロケット&ジョーンズ フォー ユナイテッドアローズ(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店 03-5772-5501)
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「少しの余裕」は、靴下で調整

それで、サイズを微調整するための王道の手段はソックス。とくに活躍するアンクルソックは、「靴とフィットさせるための肉厚なものも揃っていますので、何種類か試してみれば、極端なかかと抜けはしなくなると思います」。

左●1500円/ユナイテッドアローズ&サンズ、右●1200円/ユナイテッドアローズ、下●1200円/エイチ ビューティ&ユース(すべてユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店 03-5772-5501)

結局のところローファーは、買う際に入念なフィッティングをして、ソックスで微調整を行えば、それほど大きな問題はないようだ。

まとめると

ローファー選びのポイント
1:ピタピタではなく、普通に履いたときに、かかとから空気が自然に抜けるくらいの、少し余裕あるサイズ感を目安にする。

2:微調整はソックス(もしくはインソール)で。肉厚なものを用意しておけば安心。

これらの鉄則を肝に銘じてローファーを選べば、長い付き合いができるはずだ。

加えて、田中さんから「それでもかかとが抜けが気になる人」にオススメのローファーを教えてもらった。

ロンドン生まれの「ボードイン&ランジ」

まるでルームシューズのような履き心地の「ボードイン&ランジ」のローファーは、コンバースやバンズのスニーカー感覚でデニムやチノパンに合わせても違和感がないという。

鹿革のアッパーもソールも極薄。足に吸い付くような履き心地だ。各6万9000円/ともにボードイン&ランジ(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店 03-5772-5501)

「とても柔らかで、歩くときの足の動きに合わせてソールも柔軟に反ってくれますから、かかと抜けが気になりません。しかもソールのつま先も意外に減りにくいですから、長く愛用できます。柔らかくラクで長く履き続けられる、まさにこれから流行るであろう新世代のローファーです」。

ソールが薄く返りもいいため、足にしっかりフィットして“かかと抜け”の心配がないどころか、とにかく快適。旅先でサンダル代わりにも履くのもありだ。

これからの季節、恋しくなるローファー。“かかと抜け”の悩みを払拭し、楽ちんシューズの真骨頂を味わうために、基本ルールだけじゃなく、こんな新しい選択肢も知っておきたいところだ。


[取材協力]
ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店
03-5772-5501

長谷川茂雄=取材・文

# ユナイテッドアローズ# ローファー# 正しい歩き方# 正しい靴# 革靴
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