2019.05.28
FASHION

“見えてるつもり”がいちばん危険。ベストなメガネには定期検診が必要だ

見るモノ変わるメガネの世界
迫りくる老眼、ブルーライトとの戦い。年齢や時代とともに気になることが増えてきた目とメガネにまつわるアレやコレ。正しい知識と選択で、自分の視界も他人の視線もガラッと変わる。見るモノ変わるメガネの世界、ご覧あれ。

新年度を迎えて2カ月あまり、社会人も学生も一定数が健康診断という時季だろう。

視力検査で要再検査の診断を受けた人はもちろん、すでに矯正しているよという人も、今一度スタイルにも直結する「自分にフィットするメガネ」について点検しておきたい。

そこで今回は、ファッションと視力矯正器具の両面からこだわったメガネ作りを続ける純国産のリーディングブランド、フォーナインズの青山店店長・根岸慶輔さんに、ファッションとして、そして視力矯正器具として自分にフィットするメガネの見直し方を聞いた。

柔らかな笑顔と豊富な知識で、日々来店者の悩みに応える根岸さん。


メガネを掛けるor掛け替えの合図を見逃さない

根岸さんによると、実際は見えづらくなっていても、その事実を認識できていない人も少なくないという。

「長年、メガネやコンタクトレンズなど、視力矯正を必要としていなかった人であれば、特に視力の衰えは気づきにくいところです。“ちゃんと見えている”状態を知らないのだから当たり前ですよね。度入りレンズを着用して初めてクリアな視界がわかりますから」(根岸さん。以下カッコ内はすべて)。

では、見えているつもりの人が、実際見えているのかどうかをチェックするポイントは?

「オーシャンズ世代(40代前後)で増えてくるのは、手元の見え方の変化かと思います。多くの人が経験しているかもしれませんが、やはりスマホの文字が標準の設定で見えづらかったら要注意。既に大きい表示設定にされているならなおさらです。文庫本や雑誌は、スマホのように大小設定ができないので、いつも読んでいるものがいつもの距離でボヤけてきたらと、わかりやすく判定できますね」。

近視についてはどうだろう。毎年の眼科検診や免許更新で測っているし、と自信を持っている人も少なくないはず。

「運転をされる人ならば、道路標識や青看板はバロメーターになりますね。昼間は見えていても、夜見えづらい、といった場合は注意が必要ですね。

フォーナインズ 青山店の測定スペース。落ち着いて相談できる半個室になっている。

矯正していても、そのあと視力が少しずつ変化してくることはありますので、違和感を感じたらメガネを作ったお店などでチェックしてもらうことが大切です」。

初めてでも掛け替えでも、とにかく「違和感」を見逃さないことが肝心なのだ。

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見ための良さに重要なのが、矯正器具としてのフィット感

視力矯正の道具でもあり、顔回りの装飾具でもあるメガネ。あつらえるとなると「見ためが格好いい」を主眼に選びたくなってしまう。

「はやる気持ちは一旦抑えていただいて(笑)。フレーム選びの前に重要なのが見え方です。メガネ店の専門スタッフによる測定に基づき、個々のライフスタイルに即した度数選びが重要。本人の使い方を鑑みて度数を決める必要があります。普段デスクワークが中心の人、運転が中心の人、屋外作業が中心の人などでは度数の調整の仕方も異なりますので、ライフスタイルに応じた調整も、フォーナインズではスタッフが柔軟に対応いたしますよ」。

青山店の壁面にずらりと並ぶのは、測定用レンズ。通常は異なる矯正項目に応じて複数のレンズを重ねて使用するが、フォーナインズでは仕上がりに近い見え方で確認できるよう、レンズメーカーに特注して、さまざまな度数を組み合わせた約3000枚の測定用レンズを用意。

度数によって選べるフレームのデザインに制約はあるのだろうか。

「確かに、レンズを遠近両用にする場合はある程度の天地幅が必要となりますから、多少意識が必要かもしれません。制約自体はそれほどないですが、度数によっては、レンズに厚みが出てフレームに合わせたら見ための印象が変わるということもありますので、注意しておきたいポイントです」。

度数を事前に把握する重要性はこのあたりにもあるようだ。さて、肝心のフレーム選びのポイントは。

「似合う、似合わないについては、好みもあるために一概に語ることはできません。ただし、メガネが顔に対して適切に収まっているか否かは、重要なチェックポイントになります」。

顔へのフィットについては、一体どういった点を気にするべきなのか。

「人は、基本的に顔のパーツの配置が左右非対称です。目や耳の位置や高さが異なるのが普通で、フレームを顔にアジャストさせるというのがいちばん大事で難しいところ。顔のパーツの配置に合わせつつ、どこでOKとするか、カウンセリングに基づいて決定します。見るべきは、レンズ位置が目から離れすぎていないか、モダンのカーブが耳の位置に対して適正か、ノーズパッドが合っているか、眉毛とフレーム上部との位置関係などが挙げられます。これも好みがあるので正解はありませんね」。

スタッフとコミュニケーションすることで、見えていなかった自分の答えも見つけていく。そうした微に入り細に入った調整により、道具としてもファッションピースとしても顔にフィットするメガネが仕上がるという。

フォーナインズでは独自の構造に合わせて特注の工具も用意。リクエストや必要に応じた細かな対応が可能。

「例えば、フォーナインズ独自の『逆Rヒンジ』は使用時の負荷を吸収して、心地良いフィット感が得られるだけではなく、顔幅や耳の高低差にも対応可能なパーツです。顔へのフィット感が格段に違います。調整したレンズの性能をしっかり発揮させるのは、最後のフィッティングなのです」。

内側にアールを描くことで左右幅、高低差の調整を可能にした「逆Rヒンジ」。フォーナインズを代表する独自の構造だ。

鼻のフィットについてはどうだろう。場合によっては痛みが出ることもあるだけに気になる人も多いはず。

「ノーズパッドの調整も、フィッティングの勘所のひとつ。フォーナインズのアイウェアは、日本人の顔に似合いやすいように設計しています。具体的に言うと、いわゆる鼻が高い人と低い人では、パッドに当たる部分が異なるので、それぞれ接地面が広くとれ、しっかりフィットしやすい形状となっています。掛ける位置が適切でないと、度数の効果が得られないだけでなく、見た目の印象も大きく変えてしまいます。フィッティングが完璧であれば、デザインの魅力も引き立つというわけです」。

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ずっと似合うメガネを掛け続けるために、大切なこと

前述の通り、メガネという道具は買って最後ということではない。車などと同じように定期的なメンテナンスが必要なのだ。

「メガネフレームの形は、崩れてきてしまうものです。時間が経ったり使っていくうちに、変形することが多いです。そうなると見ためだけでなく、レンズの位置もずれるので、矯正視力にも問題が起こります。使っていて、メガネのズレを直す動作が増えてきたらメンテナンスを考えましょう。また、稀に買ったばかりでも、使ってみて違和感を感じることもあります」。

買ったばかりで違和感を感じた際はどうすれば?

「調整したときは良いなと感じていても、長い時間掛けてみて感じる違和感もあります。そのときは、気にせずすぐ言って下さい。フォーナインズでは3カ月に1度くらいのメンテナンスを推奨しており、蝶番部分のワッシャーなど、消耗品のパーツ交換も無料で行っています」。

メガネ店に定期的に行くというのはなかなか億劫かもしれない。しかし、「メガネ店とのコミュニケーションがやはり大事です。話すことで浮かび上がる問題点もよくあります。フォーナインズに限らずですが、なんでも話せるメガネ店があるといいですね。もちろん、それがフォーナインズだとうれしいですが(笑)」と根岸さん。

青山店では、購入後のお客さんにも気軽に来てもらえるよう、鏡越しにゆっくり担当者と話せるフィッティングスペースを用意している。

見ための似合う似合わないにも大きな影響を及ぼすフィッティング。メガネは初めてという人も、すでに持っているという人も、改めてチェックしていただきたい。

新調したい、フォーナインズのオススメ3選

機能性だけでなく、トレンドをキャッチしたデザイン性もフォーナインズの魅力。この春登場した根岸さんオススメの3本をご紹介。


べっ甲柄のプラスチックがクラシカルな印象のブロウタイプ。ゴールドのメタル部分と相まってエレガントな仕上がり。「M-28」3万9000円/フォーナインズ(フォーナインズ 青山店 03-6419-1349)


クラシカルなボストン。フレームはプラスチックとメタルのコンビ使いで、マイルドな表情に。「M-44」4万1000円/フォーナインズ(フォーナインズ 青山店 03-6419-1349)


モダンさを感じさせる細身のコンビフレーム。ベーシックなスクエアがシャープな印象をつくるデザイン。「M-106」4万1000円/フォーナインズ(フォーナインズ 青山店 03-6419-1349)

[取材協力]
フォーナインズ 青山店
03-6419-1349
www.fournines.co.jp

髙村将司=取材・文

# フォーナインズ# メガネ# メガネ選び
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