間違いだらけのデニム選び Vol.11
2018.12.08
FASHION

デニムはインディゴブルーが正義だという思い込みに喝!

気付けば今日もまた、昨日と同じデニムをはいている。日頃は「デニムに新鮮味を」などと考えているのに、いざ休日になって脚を通すのは、“いつものインディゴデニム”となってしまう。

そんな堂々巡りから抜け出せない我々に救済の手を差し伸べてくれたのが、本誌連載「種カジのタネあかし」で、キメすぎない休日着のこなし方を伝授してくれている種市 暁さん。

左が“いつもの”インディゴ。そこに広がりをもたらしてくれるのが中央と右の……。話を聞いたのは、本誌連載でもお馴染み、フリープランナーの種市 暁さん。

「デニムに新鮮味や広がりを求めるなら、黒デニムや白デニムという“非・インディゴ”を選択肢に入れて頂きたい。デニム素材の馴染み深さはそのままに、着こなしに新たな方向性が加わるのでオススメです」。

ということで早速、黒&白デニムのコーデ術を披露してもらった。

 

黒デニム編 その1
黒こそがインディゴを引き立てる最高のスパイスだった

デニムは下を参照。トップス/アトリエ リザーブ、カットソー/ノンネイティブ、ブーツ/ノンネイティブ、サングラス/ゼパニーズ クラブ ※すべて私物

「実は、骨太なインディゴに馴染みながら、都会的に引き締めてくれるのが黒のデニムなんです。ボトムスは黒デニムで、トップスとしてインディゴを取り入れれば、違和感なく新鮮味が出ますよね」。

黒がもつシャープさでデニムのワイルド感を中和。これこそ、このコーデの醍醐味。さらに、Gジャンやカバーオールなどデニムトップスを着る際に、「あ、インディゴ被りするから今日はデニムはダメか」とチノパンやスウェットを選んでいた諸兄にも、このコーデは福音となる。

「ポイントは、インディゴのアウター以外のアイテム…… インナーや靴、サングラスなどの小物も黒一色にまとめること。輪郭をぼかさないためです。一方、取り入れるインディゴアウターは、色落ちが激しければ激しいほど大歓迎。そのぶんコントラストが際立ちます」。

黒デニム×インディゴデニムというミニマルなスタイル。インディゴびいきを完全に諦めることなく、黒デニムを楽しめる。目からウロコである。

 

黒デニム編 その2
黒×定番色なら、少々の個性派にもトライ可能!

デニムは下を参照。トップス、Tシャツ/ともにアトリエ リザーブ、ブーツ/ノンネイティブ、サングラス/ゼパニーズ クラブ ※すべて私物

「僕にとっての黒は、楽チンカラー。トップスをあれこれ考えずに済むというのがその理由。なかでも黒×オリーブは、ミリタリーを軸としたコーデでも鉄板の組み合わせ。ここで取り入れたのは、いわゆる半纏型の和風アウター。“和テイスト”はクセが強く、取り入れるのに抵抗はありますが、黒×オリーブという確かな土台があれば、少々冒険も可能ですね」。

なるほど、和を感じさせない馴染み方。強めの個性が中和されている。これは普通のブルーデニムでは難しいかも。

「黒デニムをはくときは、色数を増やさないのが流儀。インナーも淡いオリーブ系で統一しています」。

〜はいたのはコレ!〜
横糸もブラックに仕上げた“濃い口”

3万円/デンハム(デンハム・ジャパン 03-3496-1086)

スリムタイプの「ボルト」を着用。ストレッチが効いており細身ながらはきやすい。たて糸も横糸も黒なので、デニム特有のムラ感がなく、どんなトップと合わせてもシャープにはきこなせるのだ。

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白デニム編 その1
上品で清潔、そんな品行方正な男はいないから……

デニムは下を参照。ニット/ベンダー シングス、ブーツ/ノンネイティブ、ストール/ザ イノウエ ブラザーズ、サングラス/レイバン ※すべて私物

「はっきり言うと、白デニムは勇気が必要なアイテム。僕も“まんま”の清潔感を強調してはくのは、どこか気恥ずかしいんです。だから、部分的にダメージ感をプラス。合わせたニットもよく見ると所々ダメージ加工が施されています」。

このあたりのバランスが“種カジのタネ”。グレー×白で優しく上品な雰囲気を醸しながら、清潔一辺倒おじさんにならないよう気づかっているのだ。

「大胆なチェック柄のアルパカストールもポイントです。小物使いで大胆に複数色を投入することで、白デニムのもつ“マジメ感”が抑えられるでしょう。このストールはアンデスの伝統色というルーツがあるもので、男好みなウンチク目線でも優秀」。

足元はベージュスエードとすることで、最終的に優しい系の仕上げとなっている点も、種カジの細かな芸がチラリ!

 

白デニム編 その2
キリッとしたハイコントラストは、モードに寄せて

デニムは下を参照。ジャケット/リック オウエンス、カットソー/ザ グローラー ビルト、靴/クラークス×ユナイテッドアローズ、ストール/ファリエロ サルティ、サングラス/ゼパニーズ クラブ ※すべて私物

「白デニムは清潔感を醸せる優等生的アイテムですが、膨張色なので扱いが難しい。マリン系スタイルで重宝されるのは、その白をネイビーが引き締めるから。僕もその方法論を拝借して、白×ダークカラーをチョイス。白×ネイビーのボーダーでマリンな雰囲気もさりげなく醸しながら、黒ジャケットでモードに寄せています」。

簡単なのは、紺×白でまとめる王道スタイル。そこに黒を入れることで難なくモードにシフトさせている。

「靴も黒を選んでいますが、ここは1990年代に一部で流行したモンクストラップのシューズをリフレイン。さりげなく小物使いでも今の気分を醸しています。ストールにグレージュの大判タイプを選んでいるのは、この季節に使い勝手がいいうえに、艶っぽさがプラスできるから。全体をミニマルなトーンに抑えると、色使いが地味なぶん、本当に無味乾燥になってしまう。大人の艶をさりげなく足すのにはちょうどいいんです」。

「ストールは、寒くなったら巻きつけてVゾーンをガード!」。

〜はいたのはコレ!〜
ムラ感も味わえるイタリアン素材

3万円/デンハム(デンハム・ジャパン 03-3496-1086)

イタリアのカンディアーニ社製のデニムを採用したスリムタイプ「レイザー」。よく見るとムラ感のある生地の表情は、清潔一辺倒では物足らないデニム好きにはたまらないところ。

ブルーデニムの使い勝手に頼りすぎた我々が敬遠してしまいがちな要素を、絶妙にクリアして提案してくれた黒&白デニム。

どうかみなさん、デニムは青という固定概念から脱して、より良きデニムライフを!

 

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鈴木泰之=写真 髙村将司=編集・文

# デンハム# デニム# ブラックデニム# ホワイトデニム# 種市暁
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