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白デニム編 その1
上品で清潔、そんな品行方正な男はいないから……

デニムは下を参照。ニット/ベンダー シングス、ブーツ/ノンネイティブ、ストール/ザ イノウエ ブラザーズ、サングラス/レイバン ※すべて私物
「はっきり言うと、白デニムは勇気が必要なアイテム。僕も“まんま”の清潔感を強調してはくのは、どこか気恥ずかしいんです。だから、部分的にダメージ感をプラス。合わせたニットもよく見ると所々ダメージ加工が施されています」。
このあたりのバランスが“種カジのタネ”。グレー×白で優しく上品な雰囲気を醸しながら、清潔一辺倒おじさんにならないよう気づかっているのだ。

「大胆なチェック柄のアルパカストールもポイントです。小物使いで大胆に複数色を投入することで、白デニムのもつ“マジメ感”が抑えられるでしょう。このストールはアンデスの伝統色というルーツがあるもので、男好みなウンチク目線でも優秀」。
足元はベージュスエードとすることで、最終的に優しい系の仕上げとなっている点も、種カジの細かな芸がチラリ!
 

白デニム編 その2
キリッとしたハイコントラストは、モードに寄せて

デニムは下を参照。ジャケット/リック オウエンス、カットソー/ザ グローラー ビルト、靴/クラークス×ユナイテッドアローズ、ストール/ファリエロ サルティ、サングラス/ゼパニーズ クラブ ※すべて私物
「白デニムは清潔感を醸せる優等生的アイテムですが、膨張色なので扱いが難しい。マリン系スタイルで重宝されるのは、その白をネイビーが引き締めるから。僕もその方法論を拝借して、白×ダークカラーをチョイス。白×ネイビーのボーダーでマリンな雰囲気もさりげなく醸しながら、黒ジャケットでモードに寄せています」。
簡単なのは、紺×白でまとめる王道スタイル。そこに黒を入れることで難なくモードにシフトさせている。
「靴も黒を選んでいますが、ここは1990年代に一部で流行したモンクストラップのシューズをリフレイン。さりげなく小物使いでも今の気分を醸しています。ストールにグレージュの大判タイプを選んでいるのは、この季節に使い勝手がいいうえに、艶っぽさがプラスできるから。全体をミニマルなトーンに抑えると、色使いが地味なぶん、本当に無味乾燥になってしまう。大人の艶をさりげなく足すのにはちょうどいいんです」。

「ストールは、寒くなったら巻きつけてVゾーンをガード!」。
〜はいたのはコレ!〜
ムラ感も味わえるイタリアン素材

3万円/デンハム(デンハム・ジャパン 03-3496-1086)
イタリアのカンディアーニ社製のデニムを採用したスリムタイプ「レイザー」。よく見るとムラ感のある生地の表情は、清潔一辺倒では物足らないデニム好きにはたまらないところ。
ブルーデニムの使い勝手に頼りすぎた我々が敬遠してしまいがちな要素を、絶妙にクリアして提案してくれた黒&白デニム。
どうかみなさん、デニムは青という固定概念から脱して、より良きデニムライフを!
 
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鈴木泰之=写真 髙村将司=編集・文


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