僕の奥さんは、今どき珍しいトラッド派。元キレカジ少女。といっても欧米の伝統的なトラッドではなく、日本のアップデートされたものを好むんだ。そんな彼女との休日デートは、同じブランドのニットを着て、さりげなくペアルック♡上着は、身幅が大きいけれど野暮ったくない、コラボダウンをチョイスした。
本気のアウトドアブランドを、旬なファッションデザイナーがアレンジすると、こんなに洗練されたものができるのだ。
ファッションと機能って両立する。揚げまんじゅうみたいだ、これはオイシイぞ!
2つの個性が融合した最強に今なダウン
「ヴァイナル アーカイブ」×「マーモット」
昨今、アウトドアブランドとファッションブランドとのコラボレーションが増えてきている。ファッションが機能を、機能がファッションを求めた結果だが、違う強みを持つ者同士の協業ゆえに、非常に魅力的な商品になることが多い。
1974年の創業以来、多くの登山家をサポートしてきたマーモットとタッグを組んだのは、時代とスタイルをミックスさせたら右に出る者はいないドメスティックブランド、ヴァイナル アーカイブ。ドロップショルダーで身幅が広く、着丈が短めの可愛らしいシルエットのダウンは、最強に今っぽい。
「グッド オル」 × 「マーモット」
ヒップホップの世界で大人気だったマーモットの伝説的なモデル「マンモスパーカ」を、グッド オルが復刻。700フィルパワーのダウンがパンパンに詰まっていて、厳冬期の登山にも対応するモデルだ。でも、’80sっぽい、くすんだ黄色のボディは、シティカジュアルにピッタリ。このオーバースペックを街で楽しんで。
「エフ シーイー」 × 「ナンガ」
国内屈指のダウンブランド、ナンガとエフ シーイーの協業は、回を増すごとに進化の度合いを深めている。この「FT BOMB JKT」は、機能とデザイン性が高い次元で融合していて、街でも山でも使いやすいモデルといえよう。フード回りにはワイヤーを通しているので、好みの形をキープできるようになっている。
「エンジニアド ガーメンツ」×「バブアー」
オイルドコートの代名詞であるバブアーと、日本が世界に誇るエンジニアド ガーメンツ(EG)の初コラボレーションが実現!ベースとなっているのはEGの定番のフィールドパーカで、大小さまざまなポケットが備え付けられている。野山が似合いそうなワイルドな趣だが、バッグ並みの収容力を誇るコートとして街中で使うのが大正解である。
「ナイジェル・ケーボン」×「ピークパフォーマンス」
スウェーデン発のアウトドアブランド、ピークパフォーマンスと、マニアックな服作りに関しては世界有数のナイジェル・ケーボンがコラボレーション! 昨年に引き続き、今季で2度目となる人気ブランド同士の協業。今回の注目作は、イタリアで開発したウールフリースのブルゾン。素朴で温かみのある雰囲気が魅力的だ。
「ワイ.オー.エヌ.」×「ジェリー」
1945年に創設された老舗のアウトドアブランド、ジェリーと、日本の注目の若手ブランドがコラボレーション。遠目では薄いグレーのプリントに見えるが、なんと透明に近い生地を採用することで、中身のダウンをわざと透けて見せているのだ! 若者らしいみずみずしいアイデアに共感したなら、手に入れて賛同を表明しよう。
「MHW マウンテンハードウェア スペシャリー フォー N.ハリウッド」
2015年から続いていて人気を博している両社のコラボレーション。今季の着想源は、アメリカのクライミングシーン。シームテープ使いが印象的なオーバーサイズのジャケットは、クライミング用の「ビレイジャケット」にインスパイアされたもの。セットアップでぜひ!
清水写真事務所=写真 荒木大輔=スタイリング MASAYUKI(The VOICE)=ヘアメイク 増田海治郎、加瀬友重、今野 壘=文