どっぷり、たっぷり浸るデニム愛。 Vol.41
2018.10.21
FASHION

【日本のスター歌手編】レジェンドから学ぶ「グッドデニムスタイル考」

デニムが労働着からファッションに昇格したのは、第2次世界大戦後のこと。それ以来、世界中のスター、若者たちが、デニムを魅力的にはきこなしてきた。その伝説のデニムスタイルには、今見ても格好良くなるヒントがいっぱいだ!

1960年代と’80年代の日本のスター歌手に学ぶ
ヴィンテージ×オーバーサイズミックス

岡村靖幸が’80年代に生み落とした音楽は、不思議と古くならない。その圧倒的に個性的な音とダンスとファッションは、今改めて再評価されていて、ミレニアルズの間でも人気が高まっている。

数ある名作のなかから今回ピックアップするのは、アニメ「シティーハンター2」のエンディングテーマソングに採用された「スーパーガール」のミュージックビデオ。このときの岡村ちゃんのデニムのセットアップが、最高に“ダサカッコいい”のだ。

岡村靖幸 1965年、兵庫県出身。’86年にデビューし、その勢いは現在まで衰えず、名作を生み出し続けるシンガーソングライター。今はサラリーマン風のスーツがトレードマーク。

「TEXAS」の文字とウエスタンなイラストが描かれたビッグサイズのGジャンは、新興宗教の教祖でデザイナーとしても活動した鬼才、トニー・アラモが手掛けたもの。

さまざまな都市の風景をエアブラシとスパンコールで描いたこのGジャンは、時のアメリカのセレブがこぞって着用し、現在も古着市場で高い人気を誇る。この伝説のGジャンを真似するのは難度が高いが、リアルエイティーズなオーバーサイズのGジャンの着こなしは、まさに今の気分。

 

それより遡ること約20年前の’66年、ザ・ビートルズは日本武道館で来日公演を行った。その前座を担ったのが、内田裕也、ザ・ドリフターズらジャパンロックの黎明期を作った猛者たち。多くのメンバーがザ・ビートルズっぽいイギリス的なスーツでステージに上がるなかで、ひと際異彩を放っていたのが尾藤イサオ。

尾藤イサオ 1943年、東京都出身。’60年代初頭にハリウッドへ留学し、日劇ウエスタンカーニバルで人気を集める。’64年には内田裕也とアルバム『ロック、サーフィン、ホット・ロッド』を発売。一躍ロックスターの座に上り詰めた。ボクシングアニメ「あしたのジョー」の主題歌も代表作のひとつ。

彼が着ていたのは、リーバイスのセカンドのGジャンとデニム(おそらくダブルエックス)のセットアップ。おそらく、ヴィンテージデニムでステージに上がった最初の日本人だろう。「あしたのジョー」で「るるるるー♪」と歌う前の尾藤さんは、音も装いも最高にロック!そんなヴィンテージデニムの“粋”も取り入れたい。

時代を超えたデニムのセットアップ
上はホワイトのビッグシルエットカバーオールで、下はテーパードの効いたブラックデニムという洗練された色合わせのデニム・オン・デニム。

上下ともにウエストオーバーオールズのものを採用したのは、ヴィンテージのディテールを現代的にアレンジさせたら天下一品の日本ブランドだから。’80年代の岡村ちゃんのオーバーサイズと、’60年代の尾藤さんのヴィンテージのこなしにインスパイアされたユニークなデニムセットアップだ。

デニム1万9000円、ジャケット3万8000円/ともにウエストオーバーオールズ(ストール ショールーム 03-6812-9371)、ニット5万1000円/オーラリー 03-6427-7141、スニーカー3万9900円/タカヒロミヤシタザソロイスト.(タカヒロミヤシタザソロイスト.アオヤマ 03-6805-1989)、ソックス4600円/ブルーム&ブランチ(ブルーム&ブランチ青山 03-6892-2014)

今をときめくダブレットがトニー・アラモにオマージュ!?
岡村ちゃんが着ていたトニー・アラモのGジャンは、テキサス以外にもニューヨーク、ロサンゼルス、パリ、サントロペなどのバージョンが存在する。なかでも名作といわれているのが、パープルを基調としたニューヨーク。

2018年度のLVMHプライズを受賞し、世界的に注目されているダブレットのライダーズは、この“トニー・ニューヨーク”を再現し、フリンジを付けてアレンジした。

28万円/ダブレット(スタジオ ファブワーク 03-6438-9575)

 

鈴木泰之=写真 柴山陽平=スタイリング 境 陽子=イラスト 増田海治郎=文

# デニム# 尾藤イサオ# 岡村靖幸
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