37.5歳からの使える服って何だ? Vol.2
2018.03.14
FASHION

センスのいい大人が10年以上リピートする信頼服と春の着こなし

時代がどうあれ、トレンドがどうあれ、何かに影響されることなく偏愛し続けるアイテムがある。これは「服好き」な人の“あるある”なんじゃなかろうか。でも、これらのアイテムはともすると「定番」すぎて、着こなしがマンネリになるリスクも持っている。

同じ服、同じ靴をずっと愛用しているのに、着こなしが古臭くならないのはなぜだ?

来る日来る日も膨大な服を見続けているファッション業界人に聞いてきた「信頼のリピートアイテム」。その理由は、なんだ?

 

 

荒木大輔さん(41歳) のリピートアイテム

トラッカージャケット
リピート歴:約10年

ワンウォッシュの色みがキレイな右の「マディソンブルー」と、ビッグサイジングな「アンユーズド」。デニムのトラッカージャケットはともにサードタイプをチョイス。
ボア付きのコーデュロイは「ヴァイナル アーカイブ」のもので、右のエスニックな雰囲気の一着は「ファセッタズム」。冬のお気に入りだ。
コットンツイル製のこちらは「ディガウェル」で手に入れた。

「スタイルはここ10年大きく変わっていない」という荒木大輔さんが、繰り返しいろんなバリエーションを買ってしまうもの。それがトラッカージャケットだ。いつの間にか数も増えて、クローゼットには素材違い、色違い、ユニークな切り替えを効かせたデザイン違いなどなど、バリエーションが豊富に揃う。

「無意識にリピートしているんですよ(笑)。興味ない人が見れば全部同じじゃん! みたな微差のトラッカージャケットを。もうクセの領域です。注意しているのはサイズ感。この手のアイテムの時代感はサイジングに現れます。最近は少しオーバーサイズのものが多くて、今気に入っているのはデニム地の2着。特にアンユーズドのものはヘビロテ中です」

「短丈には太パンツ、色数は極力抑えるが、マイルール」

PROFILE●スタイリスト。サーフ&スケートカルチャーに造詣が深く、自らも暇を見つけては海に繰り出すアクティブ派。無駄を削ぎ落としたリアリティのあるスタイリングに定評がある。娘と過ごす時間が癒やしのひと時。

「短丈のトップスには太めのパンツ。ワイドタイプか2プリーツのテーパードのものを合わせるのが自分流。あとは、色数を抑えること。今日はジョン スメドレーのニットを軸に、全身黒でまとめました」

短い着丈といっても、ゆったり着るか、ジャストで着るかでイメージは大きく変わるので、ブルゾンは奥が深いし面白いんですよ」

 

渡辺 高さん(43歳)のリピートアイテム

ティンバーランドの「スリーアイ クラシック ラグ」
リピート歴:約24年

悪路でも滑らないラバーソールを装備した3アイレットのモカシンシューズ。今年で誕生してから丸40年。渡辺さんがリピートするのはバーガンディだというが、最近、リリースされたばかりの上品なスエード(写真上)も手に入れた。

高校生の頃はアメカジやキレカジを入り口にして、ファッションを楽しんでいたという渡辺高さん。当時はラルフ ローレンのチノパンに、ティンバーランドの「スリーアイ クラシック ラグ」を合わせるスタイルが定番だったそう。それから約30年。今も通称“ティンバーのモカシン”は、定期的にマイブームがやってくる。

「昔はキレカジなんて言葉を意識して履いてましたけど、気付けば僕にとって欠かせないワードローブのひとつになってましたね。これまで何足も履き継いできました。ゴツいラバーソールと重厚なレザーのアッパーはアメリカものならではのタフさがあって経年変化も楽しい。メンテナンスなしで履いてもなかなかくたびれず、気軽に付き合えるのもいいんです。あとは何に合わせても上品になりすぎず、ウールのスラックスに合わせても調子いいんですよ。こんな靴、ほかにはありませんね」

「最近は太めの軍パンでコテコテに合わせてます」

PROFILE●プレスオフィス、シックのマネージャー。’00年代から複数のブランドPRを経て現職。渋谷・原宿界隈でトレンドの変遷を見つめてきた。ストリートやカルチャーの造詣も深い。

こちらも再びマイブームだというヴィンテージの太めのカーゴパンツにリピート靴を合わせた。「靴はソールにボリュームがあるから、太いパンツともバランスが取りやすい。昔から好きなアイテムのコンビはやっぱり落ち着きますね(笑)」。全身をアースカラーでまとめたカラーコーデも参考になる。

 

田中正大さん(40歳) のリピートアイテム

パックもののアンダーウェア
リピート歴:約10年

1●レイルロードソックのソックスは、オンスのバリエーションも多いため季節で履きわける。ライン入りや切り替え付きなどさまざまなデザインを揃える。6足で2000円程度という圧倒的なコスパも魅力。  2●東京ブランドのデラックスがヘインズとコラボした3枚入りパックT。クルーネックとVネックをストック。一枚で着るときはクルーネック、インナー使いならVネック。  3●アンダーウェアはさまざまなものを試して「ポロ ラルフ ローレン」に落ち着いた。アメリカに行ったときにまとめ買いすることが多いとか。

どこかにアメリカンカルチャーやそのエッセンスを感じるアイテムを、さらりと着こなす田中正大さん。リピートしているものは何?という質問に、「パックもののアンダーウェア」と即答。しかもどれもアメリカの老舗ブランドのものばかりだ。

「アンダーウェアは肌に直接触れるから気持ちいいことは絶対。それでいてタフであること。毎日洗濯機に放り込んでもヘタらないほうがいい。“取り扱い注意”な下着なんてストレス溜まるじゃないですか(笑)。ティッシュペーパーとかと同じ感覚で、過剰に上質なものを使うと逆に落ち着かなくて。そうなるとアメリカンなものに行き着くんです。もう10年くらい同じ面々がクローゼットに陣取ってます」

PROFILE●バンク代表取締役。ファッションブランドのプレスなどを経て、現在はウェブメディアのプロデュースやディレクションを手掛ける。バスケットボール愛好家としても知られる。

 

長谷川茂雄=取材・文

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