デニムを着て働きたい。だって、デニムはそもそもワークウェアで、働くための服だったわけだから。いい笑顔で、真剣に働く男たちにデニムは絶対に味方してくれる!
というわけで、業種を越えて集めた、デニムで働く人々のリアルなスタイルサンプル。どうぞご覧あれ。
46歳 IT企業勤務の場合
永 順太郎さん(46歳)
有名ポータルサイトを運営するIT企業に勤続10年のキャリアを持つ。社会貢献活動を推進する部署でコンテンツ制作のほか、NPO法人との交流も図るオフィスワーカー。
365日デニム男がオフィスで気遣うこと
「デニムは、僕のライフスタイルに欠かせないもの」と言うほどデニムフリークな永さん。出勤前、妻に「これからどこに行くの?」とよく言われるほどカジュアルなこともあるそうだ。
都心の有名IT企業で働く永さんの業務内容は社会貢献事業。NPO法人の募金を、インターネットを通じてプロモーションしたり、東北や熊本の復興支援をしたりと出会う人もさまざま。「会社は、服装に関して自由な空気がある」とは言うものの、外部企業やNPO法人の要人とのミーティング、ときにウェブの講師役を任されるときなどは、ジャケットの出番。その際は、匿名性の高いデザインのリジッドデニムを合わせることが多い。
「ジャケットスタイルをデニムで着崩すのが好きです」と、撮影当日はストライプシャツの上に紺ブレを羽織り、黒いプレーントウとデニムの間に赤いソックスを挿して遊び心を加えた。
出張時には適度なラフさを
逆に地方に赴く場合などは、よりカジュアルだ。「昔から親しんでいるスケータースタイルを軸に、スエードの靴やスカーフなどの小物できちんと見えるようにバランスを取っています」。
きちんとする日も着崩す日も、一年を通してほぼデニムスタイルの永さん。“オフィスワーカーのデニムスタイル”の好例といえそうだ。
IT戦士のデニムスタイルにおすすめなアイテム
ブルーシャツ
ジャケットと合わせてノータイで品良くキマる、ブルーシャツ。細番手のギザコットンを平織りで仕上げた少し光沢あるライトブルーが、ビジネスに必須のクリーンな印象を与えてくれる。
リジッドデニム
クセのない匿名的なデザインが仕事にも使いやすい。旧式織機で織られた岡山県産セルビッジデニムを使用し、トップボタンやカッパーリベット、レザーパッチなど、デニムの王道を行く存在感。
コインローファー
英国・ノーザンプトンの名門が作る定番のローファー「ハドソン」。やや丸みのあるトウがアイコニック。ジャケット&デニムスタイルを程良くきちんと見せてくれる。
ネイビーブレザー
サイドベンツに3つボタン、フラップポケットを備えた正統派。若干の肩パッドなど、副資材が入り構築的だからこそ、堅い仕事にも対応する。
リジッドデニム
腰回りにゆとりがありつつ、膝下はすっきり。ややテーパードした細身のシルエットは、美脚に見えるのもうれしい。ピスポケットは左右の開いた位置に配され、後ろ姿は少し個性的。
梶 雄太=写真・スタイリング