ショップスタッフがセールストークに使う、「1点ものだから、これ逃すと手に入らないよ」という殺し文句。そのたびに、無条件にヤラれてしまうのはなぜだろう。
真面目に考えれば、大量生産によるモノの画一化、無個性化の向こうに、「作り手の台所事情」が見え隠れしており、そこにユーザーが気付き始めているからか。
だから、「2つとない」には物作りへの強い思いが透けて見える。物ひとつにも個性があって、それを見つける愉悦が「1点もの」探しにはあるような気がするんだな。
「アトリエ & リペアーズ」のストール
余剰在庫に新たな価値を与え、再び市場へと送り出す。そんなアップサイクルを生むブランド。色柄の異なるヴィンテージスカーフを1枚のストールに昇華させた。
「アンティーク ナバホ バングル」のバングル
鏨(たがね)を用いてシルバーを裏から叩き出し、表面に立体的な紋様を構築。右は1920年代、左は’10年代の貴重なもの。
「レターズ」のサーフボードケース
解体された何本もの古着のパンツが生む、何とも言えないグラデーション、質感。グッドルッキングかつエコロジカルなボードケースだ。
「クランク マルチェロ」のランプ
海外から仕入れた古いパーツを組み合わせて作られた、ショップオリジナルのフロアランプ。真鍮ソケット、コード、スイッチなどは新しいものに交換済みなのでご安心を。
「アルモ」のバッグ
ヴィンテージのトラックジャケットをサコッシュにリメイク。洒脱さはもちろん、その手間を惜しまない姿勢に脱帽。
ヴィンテージのボタンセット
1980年代の職人の手による、デッドストックのメタルボタン。アイビールックの隠し味に絶妙なエイジングをぜひ。
「アーム」のリング
蝦夷鹿の角を削って作る、1点1点表情の異なるリング。雄大な自然をバックボーンとするブランドらしさが光る。
「フリーレイジ」のスニーカー
白のキャンバスアッパーにフリーハンドでメッセージや星条旗、日の丸を描いたスリッポン。受注生産のみという特別感も物欲を刺激。
「ポスタルコ」のキーホルダー
職人が一つひとつ削り出した天然石とブラスを組み合わせた、ネジ式キーホルダー。ブルーアベンチュリンやラピスラズリなど全12種類の石が揃う。
「サニー サイド アップ」のストール
独特の光沢感、先の尖ったフォルム、そしてレジメンタルストライプ……。そう、こちらはタイをつなぎ合わせたストール。クレイジーパターンを装いのアクセントに。
「コーヘン」のニット
イタリアのデッドストックのウール糸を用い、創業60年を誇る山形のニットメーカーが丁寧にボディを作成。そのうえで、ポケットやエルボーパッチをショップが別注……。特別すぎる1点物ニットは、昔、彼女からもらった手編みニット以上にレアな存在かもしれない!?
「デトアー ライフ」のクッション
デトアーとは、寄り道の意味。「人生は寄り道してこそ意味がある」をモットーとするブランドのリメイククッションだ。プロダクトを蘇らせる職人技の伝承にも力を注ぐ。
「パスザバトン」のチーフ
製造過程で生まれたデザインの異なる端材を2枚つなぎ合わせて、新たな表情のチーフをリビルド。ステッチワークから漂う、ハンドメイド感も楽しい。