乗りたかったのは、キブンが乗るクルマ Vol.159
2020.10.13
CAR

ラグジュアリーが止まらない! レンジローバーはSUV界の“努力し続ける王者”だ

「味わい深い、熟成車」とは……

「砂漠のロールスロイス」と呼ばれたことがあったように、ひと昔前までは、悪路での圧倒的な走破能力と気品の高さを併せ持つ唯一無二のSUVとして君臨してきた「レンジローバー」。

現行型である4代目は2013年1月に日本へ上陸。2018年モデルから現在のフロントグリルとなった。

しかし昨今のSUV人気の高まりに合わせて本来砂漠に来るはずのないロールスロイスまでもSUV市場に参入するなど、最近は王座にあぐらをかいてばかりではいられなくなってきた。

これまでも年次改良を積極的に行ってきたブランドだが、他の追随もあり、この約7年間で中身が飛躍的に進化している。

リア周りのデザインも2018年モデルから新しくなっている。

デビュー当時からの贅沢仕様

まずは2013年の登場時を振り返っておこう。SUVとしては世界初となるオールアルミ製モノコックボディを採用。旧型と比べるとボディーシェルだけで180kg(大人3人分の体重)も軽くなった。

軽ければ当然「走る・曲がる・止まる」という車の基本性能にとってもちろん有利だし、燃費もよくなる。

さらに路面状況に合わせてエンジンやトランスミッション等を最適に制御する同社独自の技術「テレイン・レスポンス」を装備。「オンロード/草・砂利・雪/泥・轍/砂地/岩場」を任意で選べるだけでなく、車が判断して自動選択するオート機能もある。渡河深度は900mmとクラストップの実力。

また後席にラグジュアリー仕様が設定されたり、トレーラーをけん引している時でも駐車がしやすくなる「トレーラーリバースパークガイダンス」などが用意されるなど、「さすがはレンジ」と言いたくなる快適装備や最新機能が用意された。

最新型は4シーターモデルも用意されていて、オットマン機能や後席モニターも備えられる。
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進化を続けるラグジュアリー

そのあともイヤーモデル毎に少しずつ改良が重ねられてきたレンジローバー。現在はどうかというと、まずパワートレインはスーパーチャージャー付き5Lガソリン車と、3Lディーゼルターボ、2Lガソリンターボ+電気モーターのPHEVの3種類となった。

2018年6月から追加されたプラグインハイブリッドモデル。2Lガソリン+モーターによる最高出力は404ps、最大トルクは640Nmとなる。

悪路走破性では2015年モデルからオールテレイン・プログレス・コントロール・システムという機能が用意された。これは低速走行が求められる過酷なオフロード環境で、ペダル操作なしでも一定速度で前進または後進してくれるというもの。

ドライバーはタイヤを取られがちな泥濘地などで、ステアリング操作に集中できるというわけだ。また2018年モデルから「テレイン・レスポンス」に「ダイナミック」と「エコ」モードが加わった。

2017年モデルからメーターはフル液晶タイプとなり、スピードメーターのほかカーナビ画面も表示できるようになり、センターコンソールに収まるディスプレイはタッチパネル式となった。

このディスプレイ上でスマホのアプリが使えるのはもちろん、大型施設の駐車時などでスマホに車両位置まで案内させたり、スマホからドアのロック/アンロック、シートやクラクション、ライトの遠隔操作も行える。

2018年モデルからはエアコン操作部分もタッチパネル式ディスプレイとなった。

最新型はメーターが液晶パネルとなり、センターコンソールは2つのタッチパネルが備わる。

シートの形状や素材も2018年モデルから見直され、より快適性が増したほか、ドアガラスも厚くなり、静粛性が増している。

また4シーターのリア・エグゼクティブ・クラスシートを備えたグレードも設定された。さらにマイナス5℃まで急速に冷やせる冷蔵機能付きセンターコンソールや、ジェスチャーだけでブラインドを開閉できるパノラミックサンルーフが用意されている。

急速冷蔵機能付きの大型コンソール。

安全運転機能も年々進化を続け、ステアリング操作とペダル操作の半自動化はもちろん、2021年モデルにはステアリング操作の状況からドライバーの状態を検知し、休憩を促す機能や、駐車時にステアリングとペダル操作を自動で行ってくれる機能なども用意されている。

2021年モデルからは後席から降りる際、他車の接近を感知すると注意を促す機能が用意された。

50周年を記念して限定38台(世界で1970台)が発売された特別仕様車「Fifty」。写真のヘリテージカラーも用意されている。

群雄割拠となったラグジュアリーSUV界において、王者としての性能と気品をさらに高めた「レンジローバー」。

1970年の初代の登場から50周年を迎えた節目の2020年、熟成した同車を味わってみてはいかがだろう。

「味わい深い、熟成車」とは……
ひとつの車種でも、マイナーチェンジはもちろん、実は毎年のように小さな改良が施されている車は多い。ひとつのモデルの後期ともなるとその“熟成”はかなり進んで、ワインのよう深い味わいに。そんな通の間では人気の「後期モデル」は、我々にも当然、美味しい車なのだ。上に戻る

籠島康弘=文

# SUV# レンジローバー# 後期型
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