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2018.04.22

NASAの力を借りて始める! けん引免許不要、今日から愛車でトレーラー生活

見つけた! 僕らの乗りたいキャンピングカー Vol.2
キャンピングカーのある暮らしは、アクティブ派の憧れのひとつ。それを憧れのままにしないためにどうするか。いくつかの選択肢を「ジャパン キャンピングカーショー 2018」で見つけてきた。キャンピングカーは今、“自分のスタイル”に合わせて選ぶ時代なのだ!
>前回の「見つけた! 僕らの乗りたいキャンピングカー」を見る
リビングにキッチン、トイレにベッド、確かにキャンプをしていると、いろんな設備が欲しくなる。でも、自家用車を大きなキャンピングカーに買い替えるのはなかなか……。
そこで登場する選択肢が「トレーラー(けん引車)」だ。自家用車は今のままに、クルマの後ろにくっつけて、キャンプに必要な設備はそちらにお任せできる。
もちろん広いほうが快適だけど、壁になるのが「けん引免許」。750kgを超えるトレーラーをけん引するには専用の免許が必要だ。
「手間がかかるのは嫌!」「 でもちゃんと便利で使えるトレーラーを!」。 そんなワガママなをかなえるトレーラーを探して見つけた2台を紹介しよう。
[左]「クリケット」、[右]「HC1」
どちらも軽量&コンパクトなトレーラーに考え抜かれた機能や便利な装備が詰め込まれており、750kg以下なので普通免許だけでけん引してキャンプに連れて行ける。
しかも“軽い”ってことは、愛車が大型の4WDでなくても、ラクにけん引できちゃうってことでもあるのだ。例えば上の「クリケット」のカタログでは「ミニ クーパー」がけん引しているぐらい。つまり今のクルマも免許も変えずにお手軽にトレーラー生活を手に入れたい人の、最適解ってわけ。
「クリケット」:ミニマルトレーラーに込められた“天文学的”に緻密な計算
「クリケット」全長4600×全幅2000×全高2070mm/TaxaOutdoors Japan(トレーラービレッジ 048-954-6420)。
「クリケット」は、NASAの居住デザインセンターで国際宇宙ステーションの居住スペースの設計などを担当したギャレット・フィンリー氏が設計したキャンピングトレーラー。
角の多いユニークな外観は、空気抵抗を少なくし、斜めに伸びる天井が内部を広く感じさせる視覚的効果を持つという。
内装も確かに、(テレビや本でしか見たことないけど)宇宙船のようにベッドやテーブル、収納、キッチンが壁に沿ってギュッとコンパクトに収納されている。NASAで培った省スペース技術が、限られた空間の中で最大の居住スペースを確保しているのだ。
外付けシャワーのほか、腰かけられるバンパーステップ、網戸付きで通気を確保できる5つの窓、サーフボードやカヌー、自転車などを積むこともできるルーフなど、さまざまなアクティビティのベースキャンプにも最適だ。
大人ふたりと子供ふたりの計4人が就寝できるベッド。キッチンは約1.1㎡のカウンタートップを備え、その下に調理用具などの収納棚も備える。
グレードによって装備が異なり、冷蔵庫、湯沸かしヒーター、ツールボックスなど装備が充実したハイグレードモデルも用意。
なるほど、さすがはNASA出身者による設計、750kg以下の“小さな宇宙”に、星の数ほどの工夫が込められるというわけだ。
 
「HC1」:見た目で選んで何が悪い! と思ったら、実はめちゃくちゃ使える便利なヤツ
「HC1」。全長3050×全幅2140×全高2270mm、310万円〜/西尾張三菱自動車販売 0586-45-2521
一方の「HC1」は、ワーゲンバスのようなレトロな見た目にツートンカラーの色使いが特徴。車体は上部がホワイトで、下部は写真のターコイズを含め7色から選べるという点も気が利いているトレーラーだ。
しかし、その真価は見た目だけにあらず。
100%グラスファイバー(ガラス繊維)製で乾燥重量499kgの超軽量のボディは運転時の安定性も抜群。室内は、イスやテーブル、収納や5人まで就寝可能なベッドなどになるキューブ型のモジュラーコンポーネントを組み合わせることで、リビングや寝室空間を自由に作り出すことができる機能派なのだ。
自由に組み合わせられるモジュラーは、奥にキッチンモジュールを置いて、テーブルをイスで囲めばダイニングキッチンに早変わり。
また、キッチンやクーラーボックス、トイレまでモジュラーコンポ—ネント化されているので、レイアウトは使う人のアイデア次第。
そしてキャンプにおいてもうひとつうれしいのが、このキューブ型モジュラーは、車体から外して屋外に置けば、キャンプサイトの椅子やテーブル、はたまた屋外ベッドとしても活用できる点。

これならクルマにいちいちテーブルセットを積む必要はなし。またモジュラーをすべて外せば、自転車やバイク、ボードやカヌーを積む遊び用のトランスポーターに使う、なんてこともできる。
見た目が格好いい!なんて思って話を聞いたら、いやはや出来すぎな1台だった。
 
大きなキャンピングカーやけん引免許がなくても、軽量トレーラーとアイデアさえあれば、アウトドアフィールドは十分広げることができる。この2台があれば、週末のアウトドア計画は無限の可能性を持っていると思えません?
 
取材協力=ジャパン キャンピングカー ショー 2018
取材・文=ぴえいる


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