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2018.03.31
CAR

昨今人気を集めるフランス車。その魅力に歴史から迫る

フランス車のセールスが絶好調だ。2017年度の輸入車の新車販売台数でいえば、前年比の伸び率はトップを記録している。確かに、ドイツ、アメリカ、日本と並ぶ自動車大国ではある。とはいえ、好事家のクルマ、珍車などと片付けられることも少なくなかった。なのになぜ? その疑問を解決すべく、前後編で全方位的に魅力を紐解いていく。今回は、歴史やその特徴に触れる。

 

まずは歴史から。フランス車の歴史を名車とともにおさらい

クルマという20世紀最大の発明を成したのは、フランスかドイツか。そんな話のネタが飛び出すのも一般的なほどに、実はフランスの自動車史は遥か昔から始まっている。そして、連綿と続く歴史の中で数多くの名モデルが誕生してきた。その名車たる所以や特徴を知っておくと、よりフランス車の楽しさが分かってくる。

 

◆1934年
世界初のクーペカブリオレが登場

プジョーが世界に先駆け収納式のハードトップを持つクーペカブリオレの601を発売。近年はCCという名前で発売されている。

自動車界に革命を起こしたトラクシオン・アヴァン

当時革新的な前輪駆動(トラクシオン・アヴァン)とモノコックボディを組み合わせ、高い実用性を実現した7CVをシトロエンが発売。

 

◆1949年
シトロエンが2CVを発表

荒れた農道を走るためにソフトな乗り味を追求して造られた2CV。フランス車の乗り味の原点ともいえるクルマだ。

 

◆1984年
WRCでフランス車が活躍

プジョーとシトロエンはWRC(世界ラリー選手権)で活躍。写真は205ベースのターボ16というスペシャルモデル。

 

◆2014年
FF最速車をメガーヌが獲得

FF駆動で最速の記録を更新して話題になったルノー メガーヌRS。ホンダのシビックタイプRと熾烈なFF最速争いを展開。

 

フランス車最大の特徴は、個性的なデザインと独特な乗り心地

フランス車の魅力とは何か。それは走り、そして小型車造りのうまさだ。日本の道路事情や人々の現代の感性を鑑みれば、時代にうまくハマっているのが昨今の人気につながっているのかもしれない。

1. 価格控えめながら運動性能はハイレベル

今多くのメーカーはしなやかな乗り心地を手に入れるために、エアサスや電子ダンパーという新しい技術を使っている。それに対し、フランス車は大抵の場合、コイルダンパーとスプリングという昔ながらの手法を用いて、そこに絶妙なセッティングを施す。フランス車が全体的に価格が抑えられているのに運動性能が高いのは、この熟練の技に支えられていることが大きい。

2. 長時間乗っても疲れない“極上のシート”

フランス車のシートはとにかく柔らかい。まるでソファに座っているような錯覚を覚えるクルマも多く、これはしなやかな足回りを特徴とするのと同様、もともとフランスに未舗装の道が多かったことが原因といわれている。長時間乗っても疲れない、極上のシート。その伝統は今も残っている。特にプジョーのシートは世界的にも評価が高い。

3. 独自のカラーを打ち出したユニークなディテール

ひと言でフランス車といっても各ブランドで特徴は異なるが、常に新しいことを提案する姿勢はどのブランドも共通している。

特に外観や内装は、統一性を持たせるドイツ車とは異なり、デイライトとヘッドライトを通常とは上下逆に配置したり、ツートーンカラーで遊びを利かせたりと、ユニークなポイントが随所にちりばめられているのだ。

4. 鮮やかなカラーが不思議とよく似合う

クルマのボディカラーは昔から白、黒、シルバーが人気である。万人受けするほうが下取り価格が高いから、という説が有力だ。しかし、フランス車を購入する人の多くは、明るめのボディカラーを選ぶことが多い。おそらく、クルマのフォルムやサイズ感などが鮮やかな色合いと相性が良いのだろう。せっかくフランス車を選ぶのなら、個性あるカラーを楽しんでみるのもおすすめ。

 

歴史の中で培われてきたフランス車の伝統は、醸造される中で独自のカラーとなり現在の各モデルに落とし込まれている。固定概念に縛られフランス車をステレオタイプ的に捉えている大人も多いと思うが、深く知ることでフランス車もまた違って見えるはずだ。

# クルマ# シトロエン# プジョー# フランス# 自動車
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