マイベスト② らーめん MAIKAGURAの「冷製クリーム豆乳辣麺」

続いて紹介するのは世田谷区、小田急線千歳船橋駅から徒歩数分ほどに位置する「らーめん MAIKAGURA」。私が審査員を務めるTRYラーメン大賞において鶏白湯部門で殿堂入りを果たした名店だ。
店主はレジェンド店である「中村屋」にて研鑽を積み、2018年に独立。豊富なメニューを擁しながらも、一杯ごとに明確な個性付けをしており、まるで異なる店を巡っているかのような独自の世界観を楽しませてくれる。
もちろん今回紹介する季節限定メニュー、「冷製クリーム豆乳辣麺」も例外ではない。

乳白色を基調としたスープに辣油由来の鮮烈な赤が鮮やかなコントラストを描く。そこへネギの清涼感ある緑が差し込まれることで、全体の色彩に均整がもたらされ、視覚の段階から食欲を刺激する一杯に仕上がっている。

実際に口にすると、まず驚かされるのは豆乳の圧倒的な存在感である。まろやかなだけではなく、豆乳そのものが持つ濃密なコクが前面に押し出されており、これ単体でも十二分に満足感を得られる仕上がりだ。
しかし、辣油を絡めることで、その魅力はさらに大きく開花する。辣油は辛味を付与するための存在というよりも、芳ばしい香りと奥行きを重ねる役割が大きい。豆乳スープと一体となることで、クリーミーな味わいにラーメンらしい力強さが加わり、唯一無二の着地点へと導いている。

麺は自家製。しなやかなすすり心地と確かな弾力を兼備している。締められることで輪郭は鮮明となり、濃密なスープをまといながらも軽快に食べ進めることができる。
トッピングも趣向が凝らされている。温泉卵は豆乳スープの柔らかな甘味をさらに引き立て、全体を包み込むようなまろやかさを付与。クリームチーズを巻いたロース肉は肉の旨味と乳製品由来の濃密なコクが響き合い、満足度を一段上へと押し上げる存在となっている。

レギュラーメニューの中で食べるべき一杯は? と聞かれたら、かなり迷うが「塩つけ麺」を推す。
しなやかな自家製麺の魅力を十全に発揮できる逸品だから、という理由もあるがそれだけではない。非常に面白いギミックが隠されているのだ。ギミックの内容は検索をしてしまえば容易に分かることではある。あえてネタバレは避けるが、ぜひご自身の舌で体験していただきたい。

サイドメニューも充実している。トリュフ由来の格式高い風味が楽しめる一品。ラーメン以外の部分でも一切の手抜かりなしである。
いやぁ驚くべき満足感。あっという間の完食と相成った。提供は8月いっぱい。興味ある方は急ぐべし。
なお、同店では11時~11時30分の時間帯のみTableCheckによる予約も可能である。冷やしラーメンをいただくまでに倒れては何の意味もない。無理せず食べ歩くための選択肢の一つとして頭に入れていても損はないはずだ。
らーめん MAIKAGURA住所:東京都世田谷区船橋1-38-4営業:11:30〜15:00/18:00〜20:00定休:月曜X @maikagurajapan 3/3