積み重ねてきたものを、今の感覚で磨く

「今は、手軽に音楽を作ることもできる時代です。一方で、昔のように時間もお金もかけて、徹底的に作り込むこともできる。選べる時代になったんですよね。その中で、僕らはやっぱり手間暇をかけて、いろいろなものを組み立てながら作っていくことが一番得意なのかなと思います」。
無理に若い世代へ寄せるのでも、同世代だけを意識するのでもない。長い時間の中で積み重ねてきたものを、今の自分たちの感覚で磨き直すこと。その姿勢は、服や乗り物、オーディオを選ぶときの感覚とも重なっている。
「49年生きていると、ある程度自分が何を好きなのかがわかってくる。年を取るというのは、そういうことなのかもしれません。自分の好みを、より深く知っていくこと。本当に愛せるものは何なのかを見つけていくこと。音楽でもそうですし、自分の歌でもそうです」。

「結局、歌の行き着く先は、技術の競い合いではないと思うんです。大事なのは、どういう歌を歌いたいのか。そこがゴールなんじゃないかと。思い描いている場所に、自分が行けているかどうか。そこだと思うんですね」。
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