
「SUVカテゴリーに括られるなんて、まっぴらごめんだ」。そんな声が聞こえてきそうな、メーカー謹製のワンオフモデルがある。
ショッピングモールに行くためじゃなく、本気で野や山を駆けめぐるために作られた、たった一台しかないタフギア。日常生活の向こうにある、量販車ではたどり着けない“自由”を手に入れた猛者たちを紹介しよう。
オーバーランディングに特化したラングラー
ジープ ラングラー アンビル715 コンセプト。
「オーバーランディング」とは、車で目的地に向かうだけでなく、旅そのものも大切にする、自給自足型のアドベンチャーだと定義するジープ。その思想を余すことなく表現したのが「ジープ ラングラー アンビル715 コンセプト」だ。
ラングラーの中でも最も屈強なモデル「ルビコン」をベースに、無駄な重量を省き、高い走破性と機能性を備え、オーバーランディングに特化したこの車は、ラングラーのあるべき姿だという。
天窓付きのカスタムルーフを備えたことで車高は約10cm高くなっている。
1960年代に活躍した軍用トラック「カイザー ジープM715」をオマージュしたフロントマスクを備え、ラングラー最高峰のパワーを誇る6.4L V8「HEMI(ヘミ)」エンジンを搭載。
ルーフは天窓を備えたカスタムルーフに変えられ、17インチホイールに37インチもの巨大なマッドテレインタイヤを履く。トレイルでの空気圧調整を素早く行える、車載のオンボード・エアシステム(コンプレッサー)も統合されている。
オフロード専用マップアプリを動かすための、ドライバー側に傾けた大きなタブレットが備わる。
道なき道を駆けめぐったり、河を渡ったり、野営したり。道中、快適で安心して大人の外遊びができる一台だ。
「カイジュウ」と名付けられた究極のオフローダー
イネオス カイジュウクオーターマスター。
さすがはトヨタのランクルを信奉し、映画『マッドマックス』を生み、日産R32GT-Rを「ゴジラ」と呼んだオーストラリアで発表されたタフギアだけのことはある。名前が「カイジュウ(KAIJU)」だ。
開発したのはイギリスのイネオス・オートモーティブ。そう、初代ランドローバー ディフェンダーの生産終了を惜しみ、“現代に通用する真の道具としての四駆”として「グレナディア」を作ったメーカーだ。
そのグレナディアのダブルキャブピックアップ「クォーターマスター」をベースに、同車の高いカスタマイズ性を示すために、オーストラリアの著名なサードパーティと協力して作り上げたワンオフモデルに「カイジュウ」とネーミングしたのだ。
ノーウェル製アルミトレイ&キャノピーを開放したリアビュー。内部には大型冷蔵庫やスライド式テーブルが機能的にレイアウトされる。
キャビン後方には標準タンクの90Lよりも多い168Lもの増設タンクや、冷蔵庫、テーブル等々も搭載している。足回りも、果てしなく続く未舗装路でも走り抜けられるように強化され、長期間にわたり自給自足できる水・電気も搭載。
大型LEDライトバーやウィンチ対応ブルバー、渡河用のシュノーケル、通信用アンテナなどが備わる。
もはや「どこへでも行ける」じゃなく「行った先で基地を作って生き抜くことができる」レベルだ。
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