“こっそりロレックス”。その奥ゆかしさが、自分らしかった
名刺代わりのロレックスとしてセレクトしたのは「チェリーニ」。その出会いは、後輩に誘われて訪れたヴィンテージウォッチのイベントだった。
「1977年製のモデルです。文字盤のインデックスの繊細さにひと目惚れでした。そうした見た目もさることながら、『チェリーニ』というコレクション自体にも惹かれましたね。

ロレックスの中でもマニアックというか、日本だと名前ぐらいしか知らない方も多いのかなと思って。実はロレックスをしている、くらいの見え方が自分にとってちょうどいいですね。
おかげさまで、まだロレックスだと気づかれたことは一度もありません(笑)。でも、それでいいと思っています」。
グリーンのレザーベルトも矢部さんならではのこだわり。購入したヴィンテージウォッチ専門店でベルトを何本か用意してもらい、迷わずグリーンを選んだ。

「いつもコーディネイトには好きなグリーンを差し色として使っていて、この時計のベルトを選んだのも、そんな感覚の延長ですね」。
また、購入した「チェリーニ」は当時のボックスまで残っていたそうで、50年近くの時を経て矢部さんの手元にたどり着いた。
「紡がれてきたものに、すごく魅力を感じるんですよ。時を経ても今に残っているものは、やっぱりどこか人を魅了する部分があるのだと思います。
村上春樹の小説の中に、ある登場人物が『30年以上経てない作品には興味がない』ということを発していて、何となくその価値観が自分の感覚を表す一部になっていますね」。
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