
ジムで汗を流す読者なら、「プロテインをいつ飲むのが正解なのか」と一度は考えたことがあるだろう。
かつては運動後30分以内の「ゴールデンタイム」に飲むのが鉄則とされてきた。しかし近年では、「タイミング以上に、1日のタンパク質摂取総量が重要」という説も有力視されている。本当の正解はどこにあるのか。
日本体育大学の教授であり、数々のボディビルの大会に出場する岡田隆先生に、プロテイン摂取の最適解を聞いた。
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すべての写真を見る 話を聞いたのはこの人! 岡田隆(おかだ・たかし)
日本体育大学教授。骨格筋評論家として「バズーカ岡田」の異名で多くのメディアで活躍。自身のYouTubeチャンネルや著書を通じて、科学的エビデンスに基づいた最新のトレーニング・栄養理論を発信し続けている。
「1日の総量」が大事なのは間違いない。だが……
筋トレをしていれば、「摂取タイミングよりも、1日のトータル摂取量が筋肉の成長を左右する」という説も耳にする。まずはこの点について、岡田先生に見解を尋ねてみた。
「結論から言えば、まずは『1日のタンパク質の総量』を満たすことが最優先です。総量が不足していれば、いくらタイミングを意識しても効果は限定的になります」。

ならば、ゴールデンタイムでの摂取にそこまでこだわる必要はないのだろうか? 岡田先生の答えは「ノー」だ。
「大前提として、筋トレ直後は筋肉の合成反応が高まりやすい時間帯です。ここに筋肉の材料となるタンパク質を届けることは理にかなっています。
ただ、トレーニング直後は血液が筋肉に集中しており、消化器官である胃腸には十分な血液が行き渡っていません。このタイミングでステーキなどの固形物を食べようとしても、胃腸への負担をかけてしまいます。
その点、液体であるプロテインは消化の負担が少なく、スムーズに吸収されるという強みがあります」。
つまり、筋肉の合成が高まるときに、胃腸のコンディションを考慮して負担なく栄養を届けられるという点で、運動直後の「プロテイン」は、依然として大きなメリットがあるのだ。
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